光学軸(こうがくじく、: optic axis (of a crystal))は、光学異方性である複屈折結晶において、を入射しても光が分かれない方向のことである。光軸(こうじく)[1]とも呼ばれる。

方解石複屈折

簡単に説明すると、右の写真において、方解石を通すと文字が二重に見えてしまうが、二重に見えなくなる方向があり、それを光学軸と呼ぶ。

光学系における光軸: optical axis)と混同しないよう注意する必要がある[2]

定義 編集

光学軸は、光学異方性の複屈折結晶において、屈折率が一定になり、偏光していない光を入射しても複屈折が発生せず、通常光線異常光線が一致する(もしくは、ずれが最小となる)方向のことである。

光学軸は結晶の構造から決定される。光学軸は一軸性結晶(単軸結晶)では1方向であり、二軸性結晶(双軸結晶)では2方向となる。

光学軸の特定は偏光顕微鏡コノスコープによって行われる。

光学軸がある結晶(鉱物) 編集

脚注 編集

  1. ^ 文部省編『学術用語集 地学編日本学術振興会、1984年、85頁。ISBN 4-8181-8401-2http://sciterm.nii.ac.jp/cgi-bin/reference.cgi [リンク切れ]
  2. ^ 光技術用語辞典:光学軸 Archived 2005年1月28日, at the Wayback Machine.

参考文献 編集

関連項目 編集

外部リンク 編集