内科医 (ドウの絵画)

ヘラルト・ドウの絵画

内科医』(ないかい、: The Physician)、または『窓辺で尿瓶を持っている医師』(まどべでにょうびんをもっているいし、: Arts met een urinaal in een venster: Doctor with an Urinal in a Window[1])は、17世紀オランダ黄金時代の画家ヘラルト・ドウが1653年に油彩で制作した絵画である。1965年以来、ニュージーランドクライストチャーチ美術館英語版に所蔵されている銅板上の作品[2]と、ウィーン美術史美術館に所蔵されている板上の作品の2つのヴァージョンがある[1][3]

『内科医 (窓辺で尿瓶を持っている医師)』
オランダ語: Arts met een urinaal in een venster
英語: The Physician (Doctor with an Urinal in a Window)
作者ヘラルト・ドウ
製作年1653年
素材銅板上に油彩
寸法72 cm × 60 cm (28 in × 24 in)
所蔵クライストチャーチ美術館英語版ニュージーランド
『内科医 (窓辺で尿瓶を持っている医師)』
オランダ語: Arts met een urinaal in een venster
英語: The Physician (Doctor with an Urinal in a Window)
作者ヘラルト・ドウ
製作年1653年
素材板上に油彩
寸法49.3 cm × 36.7 cm (19.4 in × 14.4 in)
所蔵美術史美術館ウィーン

概要 編集

作品は、17世紀レイデンフェインスヒルデル (精緻派)英語版様式の「壁龕絵画」である。オレンジ色の液体の入った瓶を光のあるに向けて、持っている医師の人物が描かれている。差し出がましい女中、または患者が、内科医 (または、彼女の主人) が何をしているのか見るために振り向いている。作品の主題は、一般的な医学的尿検診であり、妊娠の有無の検査である。この人気のある美術主題は、一般的にオランダ語の目録では「ピスケイカー」 (piskijker) と呼ばれる。内科医はドウ自身の顔だと信じられている[2]。しかし、その想像上の衣装は彼が偽医者であることを示している[3]。ドウの技術は、天球儀や慎重に置かれた解剖学の本などの描写に明らかである。開かれたページにある骸骨は、ヴァニタス、すなわち「人生の儚さ」の象徴である[2]

窓の下の子供たちを表したフランソワ・デュケノワ英語版レリーフは、ドウが自身の「壁龕絵画」で何度も繰り返し描いたものである。

版画 編集

脚注 編集

  1. ^ a b Doctor with an urinal in a window, 1653 gedateerd”. オランダ美術史研究所公式サイト (英語). 2023年3月13日閲覧。
  2. ^ a b c physician The Physician”. クライストチャーチ美術館公式サイト (英語). 2023年3月3日閲覧。
  3. ^ a b The Physician”. 美術史美術館公式サイト (英語). 2023年3月3日閲覧。

外部リンク 編集