千観

918-983, 平安時代中期の天台宗の僧。橘敏貞の子。通称は津国内供。『極楽国弥陀和讃』『往生十大願』ほか著。勅撰集『新勅撰和歌集』以下に4首入集

千観(せんかん、延喜18年(918年)- 永観元年12月13日984年1月18日))は、平安時代中期の天台宗の僧。橘公頼の子・相模守敏貞を父とする。

略歴 編集

園城寺に入って出家受戒行誉(一説によれば運昭)に師事して天台教学を学んだ。後に空也の影響を受けて浄土教へ傾倒し、民衆教化のための和讃としてはじめての阿弥陀和讃をつくった。962年応和2年)に摂津国箕面山に隠遁して浄土行の生活を送った。963年(応和3年)勅命により祈雨を祈願し奇瑞を現したという。応和宗論の論者として選ばれたが辞退し、摂津国金龍寺(安満寺)を再興してそこに住した。970年天禄元年)行誉から三部大法を伝授されている。常に念仏者の規範である八誓十願の教えを広め、浄土教の信者集団を作った。

関連項目 編集