印度』(インド)は、山田一雄1941年に作曲した交響組曲。演奏時間は約12分。

概要 編集

3幕で構成されるバレエ音楽『呪縛』の声楽部分を抜いて交響組曲に編曲した作品。初演は1942年5月に作曲者指揮者日本交響楽団により行われ、同時に日本放送協会東京放送局から海外に向けて発信された。

楽器編成 編集

フルート2、ピッコロクラリネットバスクラリネットファゴット2、ホルン4、トランペット3、トロンボーン3、ティンパニ小太鼓大太鼓鉄琴トライアングルシンバルチューブラーベルタムタムタンブリンピアノ弦五部

楽曲構成 編集

第1曲 Moderato 4/4拍子

この箇所のみ原曲をほぼ踏襲している。まずクラリネットとヴァイオリンが「夕暮キャラバン」の主題を提示した後、フルートに「街の女どもの踊」が現れる。その後これらの主題が変化されるが、チューブラーベルのフォルテッシモと同時に沈静化する。

第2曲 Andante 4/4拍子

原曲は第2景の「悪夢」。フルートの即興的な序奏の後、五音音階の主部が提示される。その後これを変形させた主題がフルートとヴァイオリンで奏される。

第3曲 Larghetto con motto 2/4拍子

オーボエとフルートが「罪僧の舞」の主題を提示した後、第2曲の序奏主題を再びフルートが奏す。

第4曲 Rubato tempo marcato 3/4拍子

弦楽器ピアノホルンファゴットによる激しい主題は若い僧による殺人をテーマとしている。

参考文献 編集