卵黄嚢(らんおうのう、Yolk sac、Vitelline sac、Saccus vitellinus)は、魚類羊膜類などの妊娠期における、卵黄を包む膜状の嚢([1][2]

人間の(2.6mm
人間の(31 -34日目)

人間の卵黄嚢 編集

卵黄嚢という名称だが、(魚類などと違い)嚢内に卵黄はなく、液が入っている[3]。臍小胞 (umbilical vesicle) とも呼ばれる。

胎生して約2週目で、ヒューザー膜(ホイザー膜、胚外体腔膜とも呼ぶ)で覆われた一次卵黄嚢が形成される。そして卵黄嚢壁に「血島」(血管や血球の原基)ができる。(ここでの造血活動は卵黄嚢造血と呼ばれ、胎生10日~2ヶ月の間の造血が行われる[4][5]。)

一次卵黄嚢 primary yolk sac(原始卵黄嚢 primitive yolk sac)は縮んで消滅するが、二次卵黄嚢 secondary yolk sacもできる[3]

最終的に、二次卵黄嚢の背方部は原腸となり、他は萎縮する[5]

脚注 編集

外部リンク 編集

関連項目 編集