刈谷工場(かりやこうじょう)は、かつて愛知県刈谷市にあった、名古屋鉄道(名鉄)の車両基地である。三河線刈谷駅の碧南方面に存在した。広さは用地が10,976m2。建物が2,188m2[1]

刈谷工場
基本情報
所在地 愛知県刈谷市
鉄道事業者 名古屋鉄道(名鉄)
最寄駅 刈谷駅
管轄路線 三河線ほか14線(貨車のみ)
車両基地概要
敷地面積 10,976 m2
備考 貨車専門工場
各データは1961年昭和36年)当時[1]
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歴史 編集

元は三河鉄道の車両工場(刈谷車庫)であった。名鉄の車両基地としては、1948年昭和23年)に新川工場の貨物業務が刈谷工場へと移管され、貨車専門工場として発足している。名鉄全線の貨車の検車や修理を担当し、刈谷駅神宮前駅西枇杷島駅に置かれた各貨車区を配下として管轄していた[2]。ただし工場内に併設された刈谷検車区(かりやけんしゃく)は刈谷工場直轄ではなく、新川工場の管轄であった[1]。なお、1956年(昭和31年)までは三河線の電車についても定期検査を実施していたが、同年以降、三河線車両の検査は鳴海工場が担当するようになった。

1964年(昭和39年)には貨物取扱の減少により刈谷工場は刈谷分工場に改称し、鳴海工場の配下となった。その後、三河線の海線での貨物の取り扱いが廃止され、名鉄自体の貨物取り扱いの減少に伴う貨車の減少もあり、1968年(昭和43年)10月に工場は閉鎖された[3]

配線図 編集

刈谷工場 配線略図(1950年代)
 
凡例
出典:停車場配線略図 昭和32年調査[4]、刈谷工場平面図 昭和30年[5]


脚注 編集

  1. ^ a b c 名古屋鉄道 編『名古屋鉄道社史』名古屋鉄道、1961年、704頁。ASIN B000JAMKU4 
  2. ^ 名古屋鉄道 編『名古屋鉄道社史』名古屋鉄道、1961年、547頁。ASIN B000JAMKU4 
  3. ^ 徳田耕一『名古屋近郊電車のある風景今昔』JTB、2003年、45頁。ISBN 978-4533045981 
  4. ^ 清水武、田中義人『名古屋鉄道車両史 下巻』、アルファベータブックス、2019年、p.184、ISBN 978-4865988475
  5. ^ 清水武、田中義人、澤内一晃『名古屋鉄道の貨物輸送』、フォト・パブリッシング、2021年、p.256、ISBN 978-4802132701

参考文献 編集

  • 水野鈴一「名古屋鉄道車両工場の概要」『鉄道ピクトリアル』第246巻、電気車研究会、1971年1月。 

関連項目 編集