四国フリーきっぷ

四国旅客鉄道が発行している特別企画乗車券のひとつ

四国フリーきっぷ(しこくフリーきっぷ)は、四国旅客鉄道(JR四国)が発行している特別企画乗車券(「トクトクきっぷ」)である。

本項では、四国フリーきっぷの関連商品であるバースデイきっぷ四国グリーン紀行(しこくグリーンきこう)および、過去に発売された10連休四国満喫きっぷ(じゅうれんきゅうしこくまんきつきっぷ)についても解説する。

四国フリーきっぷ 編集

概要 編集

JR四国全線(瀬戸大橋線宇多津駅 - 児島駅間も含む。)と土佐くろしお鉄道窪川~若井間において、特急列車及び普通列車の自由席に使用開始日からの連続する3日間、平日・休日を問わず乗車できる。また、ジェイアール四国バス久万高原線松山 - 久万高原)・大栃線土佐山田 - 美良布(アンパンマンミュージアム))と、徳島バスが運行する高速バス「室戸・生見・阿南 - 大阪線」の途中乗降可能区間のうち阿南 - 海部高校前間(2022年4月1日から阿南 - 浅川間で実施。2023年5月20日からは浅川 - 海部高校前間についても利用出来るようになった[1])にも乗車できる(同区間での牟岐線との「並行モード連携モデル」導入によるJRの特別企画乗車券を含む有効な乗車券等でのバス利用が可能となるため)[2]

特急列車の普通車指定席やグリーン車は利用できない。

発売 編集

通年。使用開始日の1か月前から当日(インターネット予約の場合は6日前)まで、JR四国のみどりの窓口ワーププラザ大阪市北区にあるワープ梅田支店も含む)・四国の主要旅行会社・JR四国が運営する電子商店街「JR四国ツアー」で購入が可能。

『四国フリーきっぷ』のみ、JR北海道のみどりの窓口・指定席券売機(話せる指定席券売機を含む)・北海道の主要旅行代理店でも通年発売している。過去にはJR西日本岡山支社でも四国デスティネーションキャンペーンの期間限定商品として2003年に10月から12月までの期間限定で発売していた[3]

2023年5月20日からの発売価格

  • 大人 18,000円
  • 小児 9,000円

なお、同年5月19日までの発売価格は以下の通りだった。

  • 大人 16,440円
  • 小児 8,220円

バースデイきっぷ 編集

概要(バースデイきっぷ) 編集

JR四国全線(瀬戸大橋線の宇多津駅 - 児島駅[4]間も含む)と土佐くろしお鉄道全線において特急列車[5]・普通列車のグリーン席・指定席が追加料金・本数制限無しで使用開始日からの連続する3日間、平日・休日を問わず乗車できる。観光列車伊予灘ものがたり」・「四国まんなか千年ものがたり」・「志国土佐 時代の夜明けのものがたり」も利用可能だが、「伊予灘ものがたり」の3号車(個室)を利用する場合は乗車券部分のみが有効となり、特急料金・グリーン料金・個室料金が別途必要となる。

また、ジェイアール四国バスの松山高知急行線(松山 - 落出)・大栃線(土佐山田 - 美良布(アンパンマンミュージアム))や、徳島バスが運行する高速バス「室戸・生見・阿南 - 大阪線」の途中乗降可能区間のうち阿南 - 海部高校前間(2022年4月1日から阿南 - 浅川間で実施。2023年5月20日からは浅川 - 海部高校前間についても利用出来るようになった[6])にも乗車できる(同区間での牟岐線との「並行モード連携モデル」導入によるJRの特別企画乗車券を含む有効な乗車券等でのバス利用が可能となるため)[2]

2017年4月から上記の「グリーン車用」に加えて、特急・普通列車の自由席のみ利用できる「普通車自由席用」が発売開始された。この自由席用に関しては小児用も新設されている。

利用者本人の誕生月に属する日(例えば、4月2日が誕生日の場合は4月1日 - 4月30日)を利用開始日とすることを条件に、JR四国・土佐くろしお鉄道全線に乗車できる。

「グリーン車用」においては、指定席券の発券はJR四国管内もしくは土佐くろしお鉄道管内のみどりの窓口みどりの券売機(最大6回まで)、またはワーププラザでのみ受けられる。オペレーターとの対話機能を備えたみどりの券売機のみ設置されている駅では、オペレーターを介して発券を受けるか、自ら券売機で操作することにより発券(最大6回まで)を受けることになる。

このような利用者の誕生日を条件とする商品を発売する事例は航空会社において多く見られるが、鉄道では珍しく2013年より期間限定ながらJR九州で誕生日を条件とする類似商品である「HAPPY BIRTHDAY♪KYUSHU PASS」が発売されるまでは、バースデイきっぷがJRグループにおいて誕生日を利用条件とする唯一の商品であった[7][8]

発売(バースデイきっぷ) 編集

発売期間や場所は四国フリーきっぷと同じ。利用者本人の同伴者は誕生月に関係無く最大3名まで「お連れ様用」として、本人用と同じ料金で購入が可能である。

購入に際しては、生年月日を確認するため身分証明書運転免許証パスポート健康保険証など)の提示を求められる。「JR四国ツアー」で購入する場合は、身分証明書の写しを郵送・ファクシミリまたは電子メールでJR四国の予約センターに送ることで代用可能。

誕生月が4月の場合、「3月31日から4月2日まで」のような誕生月の前月を利用開始日とするような有効期間の設定は出来ないが、「4月29日から5月1日まで」のように誕生月の翌月にまたがって有効期限とすることは可能である。

価格(バースデイきっぷ) 編集

2017年3月31日まで
  • 10,280円(小児料金無し)
2019年10月1日から2023年5月19日まで
  • 普通車自由席用 9,680円(小児料金:半額の4,840円)
  • グリーン車用 13,240円(小児料金無し)
2023年5月20日から
  • 普通車自由席用 12,000円(小児料金:半額の6,000円)
  • グリーン車用 15,000円(小児料金無し)

四国グリーン紀行 編集

概要 編集

JR四国全線(瀬戸大橋線の宇多津駅 - 児島駅[4]間も含む。)と土佐くろしお鉄道全線において特急・普通列車のグリーン席・指定席が追加料金・本数制限無しで使用開始日からの連続する4日間、平日・休日を問わず乗車できる。また、ジェイアール四国バスの松山久万高原線(松山 - 久万高原)・大栃線(土佐山田 - 美良布(アンパンマンミュージアム))や、徳島バスが運行する高速バス「室戸・生見・阿南 - 大阪線」の途中乗降可能区間のうち阿南 - 海部高校前間(2022年4月1日から阿南 - 浅川間で実施。2023年5月20日からは浅川 - 海部高校前間についても利用出来るようになった[9])にも乗車できる(同区間での牟岐線との「並行モード連携モデル」導入によるJRの特別企画乗車券を含む有効な乗車券等でのバス利用が可能となるため)[2]

「バースデイきっぷ」と同様、指定席券の発券はJR四国管内もしくは土佐くろしお鉄道管内のみどりの窓口・みどりの券売機(最大6回まで)、またはワーププラザでのみ受けられる。オペレーターとの対話機能を備えたみどりの券売機のみ設置されている駅では、オペレーターを介して発券を受けるか、自ら券売機で操作することにより発券(最大6回まで)を受けることになる。

発売 編集

発売期間や場所は四国フリーきっぷと同じ。ただし、インターネットでの購入は利用開始日の1箇月前から8日前までに購入する必要がある。

2023年5月20日からの発売価格

  • 大人 23,000円(小児料金無し)

なお、同年5月19日までの発売価格は以下の通りだった。

  • 大人 20,950円(小児料金無し)

10連休四国満喫きっぷ 編集

概要 編集

2019年のゴールデンウィークが10連休になることから期間限定で発売された特別企画乗車券で、JR四国全線(瀬戸大橋線の宇多津駅 - 児島駅も含む。)と土佐くろしお鉄道と阿佐海岸鉄道全線において特急自由席及び普通列車に使用開始日からの連続する4日間(この期間中に土休日が含まれることが必要)乗車できた。また、ジェイアール四国バスの久万高原線(松山 - 久万高原)・大栃線(土佐山田 - 大栃)でも利用可能だった。

発売 編集

発売期間は2019年3月26日から同年5月20日まで(5月26日利用開始日のものまで発売)でインターネット「JR四国ツアー」限定で発売。

価格は以下の通り。

  • 大人13,000円
  • 小児3,000円(大人と同一行程かつ大人用と同時購入に限り発売。)

脚注 編集

  1. ^ “共同経営区間の拡大(海部高校前・阿波海南)により徳島県南部地域の移動が更に便利になります!~バス事業者と鉄道事業者による徳島県南部における共同経営の変更認可について~”. 徳島バス・四国旅客鉄道. (2023年4月28日). https://www.jr-shikoku.co.jp/renraku-bus/pdf/kaifu_awakainan.pdf 2023年7月24日閲覧。 
  2. ^ a b c 【室戸・生見・阿南大阪線】JRきっぷ・定期の利用開始について - 徳島バス、2022年3月28日(2023年7月24日閲覧)。
  3. ^ 四国フリーきっぷ、岡山・香川フリーきっぷ - 西日本旅客鉄道岡山支社、2013年10月、インターネットアーカイブへのキャッシュ(オリジナル
  4. ^ a b 児島駅はJR西日本管轄のため販売は行っていないが、同駅から乗車の指定席の交付は窓口で行っている。
  5. ^ 寝台特急サンライズ瀬戸」のみ、本きっぷでは乗車できない。
  6. ^ “共同経営区間の拡大(海部高校前・阿波海南)により徳島県南部地域の移動が更に便利になります!~バス事業者と鉄道事業者による徳島県南部における共同経営の変更認可について~”. 徳島バス・四国旅客鉄道. (2023年4月28日). https://www.jr-shikoku.co.jp/renraku-bus/pdf/kaifu_awakainan.pdf 2023年7月24日閲覧。 
  7. ^ HAPPY BIRTHDAY ♪ KYUSHU PASS(ハッピーバースデイ ♪ 九州パス)を発売します (PDF)
  8. ^ ただし「Happy Birthday♪Kyushu Pass」は指定席利用が6回までに制限されており、お連れ様用の設定もなかった。
  9. ^ “共同経営区間の拡大(海部高校前・阿波海南)により徳島県南部地域の移動が更に便利になります!~バス事業者と鉄道事業者による徳島県南部における共同経営の変更認可について~”. 徳島バス・四国旅客鉄道. (2023年4月28日). https://www.jr-shikoku.co.jp/renraku-bus/pdf/kaifu_awakainan.pdf 2023年7月24日閲覧。 

関連項目 編集

外部リンク 編集