園芸農業(えんげいのうぎょう)とは、需要の高い都市市場への出荷を目的とした農業[1]野菜蔬菜)、観賞用の果物庭木などを栽培し、新鮮なものを市場に提供することを目的として行われる[1]。鮮度の高いものほど商品価値が高いので、輸送の制約が大きい[1]。他にも促成栽培(冬の暖かい気候を利用し、夏野菜を冬や春に出荷すること)でのビニールハウスの利用のことを「施設園芸農業」という。

農作物の需要が高い香港市場へ向けた園芸農業の様子

特徴 編集

  • 大量に資本を投下する、年間の労働日数、単位面積当たりの労働にかかる費用の点で集約的農業である[2]。これは酪農にも共通した特徴である[2]が、園芸農業が最も集約的な農業であるといえる。
  • コメムギなどの主食の栽培は含まれない。

分類 編集

一般的に都市(大消費地)との距離によって分類する[1]

乾燥地帯の園芸農業 編集

中央アジアサハラ砂漠南アメリカ大陸の乾燥パンパのような乾燥した地域でも、オアシスの周囲や灌漑が行われている場合は園芸農業が展開する[3]。生産物はブドウなどの果樹タバコ綿花亜麻などの工芸作物である[3]

脚注 編集

  1. ^ a b c d 今井(2003):85ページ
  2. ^ a b グリッグ(1998):142ページ
  3. ^ a b 青野 編(1970):65ページ

参考文献 編集

関連項目 編集

外部リンク 編集