坂戸駅

日本の埼玉県坂戸市日の出町にある東武鉄道の駅

坂戸駅(さかどえき)は、埼玉県坂戸市日の出町にある、東武鉄道である。駅番号はTJ 26

坂戸駅*
南口駅舎(2013年1月)
さかど
Sakado
地図
所在地 埼玉県坂戸市日の出町1-1
北緯35度57分26.42秒 東経139度23分36.25秒 / 北緯35.9573389度 東経139.3934028度 / 35.9573389; 139.3934028 (坂戸駅*)座標: 北緯35度57分26.42秒 東経139度23分36.25秒 / 北緯35.9573389度 東経139.3934028度 / 35.9573389; 139.3934028 (坂戸駅*)
駅番号 TJ26
所属事業者 東武鉄道
電報略号 サト
駅構造 地上駅
ホーム 2面4線
乗降人員
-統計年度-
26,296人/日
-2022年-
開業年月日 1916年大正5年)10月27日
乗入路線 2 路線
所属路線 東上本線
キロ程 40.6 km(池袋起点)
TJ 25 若葉 (1.7 km)
(2.1 km) 北坂戸 TJ 27
所属路線 越生線
キロ程 0.0 km(坂戸起点)
(2.8 km) 一本松 TJ 41
備考 * 1976年(昭和51年)9月に「坂戸町駅」から改称。
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東上本線越生線が乗り入れており、越生線の起点となっている。

歴史 編集

駅構造 編集

島式ホーム2面4線を有する地上駅で、橋上駅舎を持つ。ホームは1面を東上本線が使用し、もう1面を越生線が使用している。東上本線と越生線との間の乗り換えは駅舎併設の跨線橋と若葉寄りの跨線橋を経由する[1]

エスカレーターエレベーター定期券売場を設置している[1]

 
貨物営業を行っていた頃の坂戸駅(1977年)。越生線の7800系ED5010形牽引の貨物列車

貨物営業当時は、秩父鉄道または高坂構外側線などから当駅で折り返して日本セメント専用線へ向かう列車、または日本セメント埼玉工場から下板橋のセメント包装所へ向かう列車などが行き交い、そのジャンクションの駅でもあったため、4線の本線以外に4線の貨物列車専用線を有していた。構内の若葉駅寄りに坂戸機関区が置かれ、電気機関車の基地となっていた。廃止後は保線基地となり、当時の検修庫が側面の「東武鉄道坂戸機関区」の文字を消してはいるものの、そのままの状態で残っている。また、基地に敷かれていた線路のうち1線は越生線電車の留置線としても使用されている。また4線の貨物専用線のうち2線はすでに撤去され(現在の3番線の南側にあった貨物専用線跡は、3番線ホームの拡張に転用された)、4番線ホームの北側に2線のレールが一部残っている。現在この2線は保線車両の留置線として活用されており、時折保線車両が置かれているのを見ることができる。昭和20年代末(1954年)頃までは当駅北口からすぐの所(現在の埼玉りそな銀行坂戸支店周辺)に久星酒造の工場があり、この工場への引き込み線が当駅構内から敷かれていた[2]

長らく駅の南北を連絡する自由通路がなかったため、公道で反対側に移動する必要のある市民からの不満が多かった[3]。そこで坂戸市では、当駅南北自由通路と橋上駅舎化のアイデアを募集し東武鉄道に働きかけた[4]。その結果、2007年12月に新駅舎を建設することが決定し、2008年3月に着工した[5]。2009年3月20日から寄居・越生側に仮設した連絡通路を供用開始すると同時に既存跨線橋の池袋側の階段を閉鎖した[6]。その後、同年11月17日から新駅舎のうち中央階段とエスカレーター・エレベーター部分の供用を開始した[7]。2010年10月24日より、改札と事務室が橋上化され、南北の通路の行き来が可能となった。そして2011年9月30日に工事は完了し、同年10月1日に完成記念式典が挙行された[8]。南北両口の階段上の壁にはステンドグラスが設置され、南口には坂戸市の木である、北口には高麗川の清流をそれぞれデザイン。日本画家の倉島重友がこれらのデザインを手掛けた[9]

2011年4月21日より3・4番線で発車メロディの使用を開始した。

坂戸駅管区として、東上本線の鶴ヶ島駅 - 寄居駅間の各駅と越生線の全駅を統括管理している[10]

のりば 編集

番線 路線 方向 行先[11]
1・2   越生線 下り 越生方面
3   東上線 小川町方面
4 上り 池袋方面
  • 貨物列車専用線があった当時は、最も南口寄りの線が1番線、越生線と東上線下り本線との間にあった線が4番線となっており、そのため現在の1番線が2番線、2番線が3番線、3番線が5番線、4番線が6番線となっていた。

利用状況 編集

2022年度の1日平均乗降人員26,296人である[12]

近年の1日平均乗降人員および乗車人員の推移は下記の通り。

年度別1日平均乗降・乗車人員[13]
年度 1日平均
乗降人員[14]
1日平均
乗車人員[15]
出典
1978年(昭和53年) 25,082
1990年(平成02年) 30,673 15,551
1991年(平成03年) 32,427 16,421
1992年(平成04年) 32,985 16,678
1993年(平成05年) 33,053 16,657
1994年(平成06年) 33,083 16,601
1995年(平成07年) 33,089 16,674
1996年(平成08年) 32,682 16,471
1997年(平成09年) 31,255 15,733
1998年(平成10年) 30,435 15,318
1999年(平成11年) 29,886 15,070 [* 1]
2000年(平成12年) 29,086 14,350 [* 2]
2001年(平成13年) 28,754 14,350 [* 3]
2002年(平成14年) 28,347 14,157 [* 4]
2003年(平成15年) 27,758 13,833 [* 5]
2004年(平成16年) 27,126 13,470 [* 6]
2005年(平成17年) 26,860 13,337 [* 7]
2006年(平成18年) 26,966 13,400 [* 8]
2007年(平成19年) 27,150 13,579 [* 9]
2008年(平成20年) 27,505 13,794 [* 10]
2009年(平成21年) 27,289 13,701 [* 11]
2010年(平成22年) 26,775 13,429 [* 12]
2011年(平成23年) 26,409 13,287 [* 13]
2012年(平成24年) 27,225 13,706 [* 14]
2013年(平成25年) 27,921 14,048 [* 15]
2014年(平成26年) 27,755 13,968 [* 16]
2015年(平成27年) 28,472 14,324 [* 17]
2016年(平成28年) 28,594 14,392 [* 18]
2017年(平成29年) 28,748 14,455 [* 19]
2018年(平成30年) 29,391 14,778 [* 20]
2019年(令和元年) 29,107 14,631 [* 21]
2020年(令和02年) 21,040 10,573 [* 22]
2021年(令和03年) 24,002
2022年(令和04年) 26,296

駅周辺 編集

坂戸市の中心となる駅だが、幹線道路沿いにロードサイド店舗が多く進出したことなどから、当駅前の旧市街地はやや衰退傾向にある。このため、坂戸市では「坂戸駅周辺活性化推進室」を設置し、駅の橋上化とともに駅周辺の活性化を模索していたが、2013年に廃止され、北口の駅前広場の再整備などは中断している[16]。2016年10月には、坂戸駅近辺では最大の商業施設であったイトーヨーカ堂坂戸店が閉店したが[17]、跡地にはアクロスプラザ坂戸が2018年3月にオープンした。

北口 編集

南口 編集

バス路線 編集

高速バス 編集

いずれもコロナ禍により、一部便運休中(2023年6月現在)

路線バス 編集

一般路線としては川越観光バス(川越観光自動車)のSA01系統のみが発着する。

その他に、坂戸市鶴ヶ島市コミュニティバスが乗り入れる。

砂利軌道線 編集

当駅の西方、東上本線と越生線が分岐する中間にもう一本の線路が存在するが、これはかつて高麗川の河原で採取された砂利トロッコなどの簡易的な方法で運搬していた軌道跡である。1926年国土地理院発行の5万分の1地形図にはこの軌道がすでに記載されており、越生線よりも先に存在していたことになる。軌道は西方へ真っ直ぐ延び、現在の坂戸市立浅羽野中学校の敷地をかすめるように通って高麗川の河原へと進んでいた。1926年当時は更に高麗川沿いに先へ延びて、埼玉県道114号川越越生線の万年橋の近くまで達していた。後に途中の、現在の坂戸市三光町の地内に工場が設けられ、その専用線としての機能も有していた。

1960年頃には、前述の浅羽野中学校の先の河原までに軌道が短縮されている。全廃となった現在では、埼玉県道74号日高川島線の手前で線路は途切れ、その先は一部道路に転用されているが、一部は区画整理により廃線跡は消滅している状態である[18]

隣の駅 編集

東武鉄道
  東上本線
TJライナー(上り列車)
川越駅 (TJ 21) ← 坂戸駅 (TJ 26)東松山駅 (TJ 29)
TJライナー(下り列車)・川越特急
川越市駅 (TJ 22) - 坂戸駅 (TJ 26) - 東松山駅 (TJ 29)
快速急行・急行・準急・普通
若葉駅 (TJ 25) - 坂戸駅 (TJ 26) - 北坂戸駅 (TJ 27)
  越生線
坂戸駅 (TJ 26) - 一本松駅 (TJ 41)

脚注 編集

  1. ^ a b 構内マップ 坂戸駅 - 東武鉄道
  2. ^ 目で見る坂戸・鶴ケ島の100年(郷土出版社、2010年8月刊行)106頁。
  3. ^ 坂戸駅の整備計画を進めています - 坂戸市役所
  4. ^ 坂戸駅デザインアンケート集計結果 - 坂戸市役所
  5. ^ 坂戸駅からまちづくりの波が広がります! - 坂戸市役所
  6. ^ 坂戸駅構内の階段の利用方法が変わります Archived 2010年3月16日, at the Wayback Machine. - 坂戸市役所
  7. ^ 東武東上線 坂戸駅橋上駅舎化工事に伴う中央階段・エスカレーター・エレベーター完成と南口駅事務室・通路工事のお知らせ (PDF) - 坂戸市役所
  8. ^ 「ひと・まち つなぐ坂戸駅」 坂戸駅南北自由通路完成記念式典を開催! - 坂戸市役所
  9. ^ 朝日新聞 2015年5月21日夕刊 13面「各駅停話・377 東武東上線坂戸」
  10. ^ 東武鉄道営業部・運輸部・鉄道乗務員養成所「駅・乗務管区のあらまし」『鉄道ピクトリアル』第68巻第8号(通巻第949号)、電気車研究会、2018年8月10日、44 - 45頁、ISSN 0040-4047 
  11. ^ 坂戸駅 構内マップ”. 東武鉄道. 2023年6月4日閲覧。
  12. ^ 駅情報(乗降人員) - 東武鉄道
  13. ^ 統計坂戸 - 坂戸市
  14. ^ レポート - 関東交通広告協議会
  15. ^ 埼玉県統計年鑑 - 埼玉県
  16. ^ 坂戸市議会だより129号P9
  17. ^ イトーヨーカドー坂戸店10月閉店 40年の歴史に幕、感謝セール中(埼玉新聞 2016年8月26日、2016年11月4日閲覧)
  18. ^ 出典:『坂戸の砂利線』

出典 編集

埼玉県統計年鑑

関連項目 編集

外部リンク 編集