場合の数(ばあいのかず[1]、ばあいのすう[2])は、数学において、ある情況の下に起こりうる場合の総数である[1]

例えば、いくつかの事柄について「全部で何通りの場合があるか」数え上げるような問題で「さいころを振ったときの目の出方の総数」や「四個の玉を並べたときにできる列の総数」などである[1]

求め方 編集

例えば、機内食で、食べ物はビーフかチキンを、ドリンクはコーヒー、紅茶か水を選ぶとする。この時、「場合の数」は何通りになるか。

全て書き出す。 編集

考えられる食べ物とドリンクの組み合わせは以下が考えられる。すると、

  • ビーフ・コーヒー
  • ビーフ・紅茶
  • ビーフ・水
  • チキン・コーヒー
  • チキン・紅茶
  • チキン・水

となる。つまり、「場合の数」は「6個」が答えとなる。

積の法則を使う。 編集

食べ物はビーフとチキンの二つあり、ドリンクはコーヒーと紅茶と水の三つある。このとき、2×3=6個で、答えは「6個」となる。

和の法則を使う 編集

ビーフとチキンをそれぞれの根元として、樹形図を書く。すると、ビーフと「コーヒー、紅茶、水」の三つの枝分かれの樹形図と、チキンと「コーヒー、紅茶、水」の三つの枝分かれの樹形図ができる。これらの二つのブロックを足すと、3+3=6個、場合の数は6個だ。


これらの解法を覚えておくことが大事といわれる。[3]

よく出る問題 編集

数字の並び替えの問題 編集

例えば、0, 1, 2, 3, 4の数字の中から4桁の整数を作る問題などがよく出る。この時は、最高位である千の位に0が入らないことを考慮して問題を解く。

人の並び替えの問題 編集

人は区別がつく存在だという事実を考えること。それによって、「組み合わせがかぶる」という概念がないことがわかるので、単純にnPnによって解くことができる。


他にも、最短経路の問題や、円順列の問題などがある。[4]

関連項目 編集

脚注 編集

出典 編集

  1. ^ a b c 日本国語大辞典,デジタル大辞泉, 日本大百科全書(ニッポニカ),精選版. “場合の数(ばあいのかず)とは? 意味や使い方”. コトバンク. 2023年1月30日閲覧。
  2. ^ ばあいのすう【場合の数】 | は | 辞典”. 学研キッズネット. 2023年4月1日閲覧。
  3. ^ 場合の数とは? 誰でも理解できるようにわかりやすく解説」HEADBOOST
  4. ^ 【場合の数の基本】順列・組み合わせとは?出題パターンも紹介」個別指導塾スタンダード