多田隈 理一郎(ただくま りいちろう、1976年昭和51年)9月8日[1] - )は、日本ロボット研究者。学位は、博士(工学)東京大学[4]山形大学教授。全方向駆動歯車[5][6]や球状歯車[7][8][9]の発明者実弟の多田隈建二郎と共同で全方向移動機構[10][11]や全方向駆動機構[12][13]、ロボットの要素技術[14][15]などを開発[16]。『日本ロボット界のライト兄弟』と紹介されることもある[17]。博士後期課程では舘暲のもとでテレイグジスタンスロボット『テレサフォン』の研究開発に従事し、2005年開催の愛・地球博に出展している[18][19]

多田隈 理一郎
(ただくま りいちろう)
人物情報
生誕 駄本 理一郎[1][2][3]
(1976-09-08) 1976年9月8日(47歳)[1]
日本の旗 日本 熊本県 八代市[1]
居住 日本の旗 日本
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
フランスの旗 フランス
国籍 日本の旗 日本
出身校 ラ・サール中学校・高等学校[1]
東京工業大学(学部、修士)
東京大学(博士後期課程)
学問
研究分野 ロボット工学
バーチャルリアリティ
機構学
ソフトロボティクス英語版
研究機関 東京工業大学
東京大学
産業技術総合研究所
ハーバード大学
フランス国立科学研究センター
山形大学
博士課程指導教員 舘暲、川上直樹(東京大学)
指導教員 広瀬茂男福島 E.文彦(東京工業大学)
学位 博士(工学)(東京大学・2005年)
特筆すべき概念 機巧、機功学
主な業績 テレイグジスタンスロボット『テレサ2』とそのマスタースレーブシステムのバイラテラル制御、Omni-Discによる全方向移動車両『Vutton-II』『VmaxCarrier』、全方向駆動歯車『Omni-Gear』、受動ローラ式ウォームホイール機構、球状歯車
影響を受けた人物 横井一仁、妻木勇一
影響を与えた人物 多田隈建二郎
学会 日本ロボット学会日本機械学会計測自動制御学会IEEE、日本バーチャルリアリティ学会
主な受賞歴 日本機械学会畠山賞、日本ロボット学会ロボティクスシンポジア研究奨励賞、FA財団論文賞
公式サイト
Riichiro Tadakuma Lab.
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科学技術振興機構戦略的創造研究推進事業 CREST 研究員、産業技術総合研究所日仏ロボット共同研究ラボラトリー特別研究員、ハーバード大学客員研究員、東京大学情報学環学際情報学府特任講師、フランス国立科学研究センター博士研究員、山形大学大学院理工学研究科テニュアトラック助教、同大学准教授を経て[15][20][13][21]2023年6月現在山形大学大学院理工学研究科機械システム工学専攻教授[22][23]

来歴・人物 編集

幼少期から東工大広瀬研究室時代 編集

小学校1年生のときに、『ロボット大集合』という学習漫画を読み、ロボット研究者を志す[17]。中学は鹿児島県のラ・サール中学に進学。ラ・サール高校時代はバスケットボール部で県大会優勝を経験している[1]1996年には東京工業大学へ進学、4類から機械宇宙学科に進む[1]

学部・修士課程と広瀬米田研究室に在籍する。この間、1999年10月にオランダアムステルダム市で開催された国際宇宙航行連盟総会へ、宇宙開発事業団派遣学生として参加する。会場では向井千秋と話す機会に恵まれる[2]。学部の卒業研究では自律集散型ロボット「Super-Mechano Colony」の研究に取り組む[24][25]

修士課程では全方向移動車両[26]の研究開発を行うとともに、研究室のその他の開発にも関与する[27][28]。その後、東京大学の博士課程に進学するが、入れ替わりで実弟の多田隈建二郎が広瀬研究室に入っており、『Vmax-Callier』の研究は建二郎が引き継いでいる[29]

博士課程からポスドク研究員時代 編集

博士課程では研究室に所属し、テレイグジスタンスロボット「TELESAR II」[18]の研究開発に従事する。7自由度、5本指で両腕のスレーブロボット、バイラテラル制御された6自由度両腕のマスターアームを開発し、2005年に開催された『愛・地球博』へ出展している[30][31]

博士号取得後は1年間研究員として研究室に残った後、日本学術振興会特別研究員PD(ポストドクター)として産業技術総合研究所日仏ロボット共同ロボット研究ラボラトリー研究員。皮膚触覚の研究に従事[20][15]。さらにハーバード大学の客員研究員を経験する。約1年半にわたる米国ボストンでの留学生活では、の理一郎がハーバード大学で、の建二郎がMIT研究を行い、子供時代さながらに、2つの大学の中間地点にある同じアパートの部屋をルームシェアして過ごし[17]、休日にはお互いの研究について相談しあっていた[32]

兄弟は2人ともロボット研究者であり、講演会などでは「日本ロボット界のライト兄弟」などと紹介されることもあった[17]。その後も兄弟はインターネットを介して2週間に1回程度やり取りしており、発想の斬新さは兄の方が優れていること、自分が考案した機構が何に役立つかなど新しいアイデアを提供してくれていると、建二郎は取材で語っている[32]

山形大学多田隈研究室時代 編集

東京大学産業技術総合研究所、ハーバード大学、フランス国立科学研究センターで研究員生活を過ごした後、2010年2月にテニュアトラック助教として山形大学に着任し、自身の研究室を持つ。2012年3月には、アフリカタンザニアケニア両国を日本のロボット達と共に訪問し、日本の文化や先端技術を現地の学生や大学関係者に紹介するという「ロボット外交」を行い、アフリカと日本の関係強化に努めた[33]

2013年には同大学で准教授に昇進[21](工学部機械システム工学科・大学院理工学研究科機械システム工学専攻[34]・次世代ロボットデザインセンター[35])。近年は全方向駆動が可能な歯車や、バックドライバビリティを有する受動ローラ式ウォームホイール機構、球状の全方向駆動歯車、温度変化を利用して形状を変えるロボットハンドや移動体、などの研究を実施(#主な研究内容節を参照)。また、弟の建二郎とともに、センサー制御なしで「本質的な機能」を実現する巧みな機構(メカニズム)である『機巧』、および『機巧学』を提唱した[36]

また、多田隈は2016年から、科学研究費助成事業新学術領域研究(研究領域提案型)の「生物ナビゲーションのシステム科学」領域のプロジェクトに参画[37][38]。山形大学の妻木勇一が代表者を務める「RTと環境駆動による長寿命・高出力・多機能バイオロギングシステムの開発」に研究分担者として加わり[37][38]、海鳥に装着して行動を記録するデータロガー用の軽量遠隔分離装置を開発[39][40][41]。数週間に及ぶデータ計測後に鳥から装置を分離させる必要があるが、多田隈らは形状記憶合金と回転錠メカニズムを用いることにより、従来に対して軽量かつ安全にそれを実現させた[39][40][41]

2016年には、山形大学が科学技術振興機構(JST)産学共創プラットフォーム共同研究推進プログラム(OPERA)の平成28年度新規研究領域・共創コンソーシアムに「有機材料の極限機能創出と社会システム化をする基盤技術の構築及びソフトマターロボティクスへの展開」として採択。多田隈もテーマ5「社会システム・ソフトマターロボティクス」のメンバーとして参加[42][43][44][45]。柔らかい材料を用いたインチワームロボットなどの研究に取り組み、配管検査ロボットへの応用が研究されている[46][45][47][48]

2023年4月より山形大学大学院理工学研究科機械システム工学専攻教授[22][49]

全方向移動機構・駆動機構 編集

Omni-Disc、VmaxCarrier 編集

オムニホイールのような全方向車輪は車高が高くなってしまうため、より薄型の全方向車輪が求められる。これに対し、斜めに回転する2枚のフレームとキャスタ部で立体的な平行クランク機構を構成し、キャスタが一方向を保つようにした『Omni-Disc』が考案された。これは受動車輪としても能動車輪としても使用できる[50][51]

理一郎はこの『Omni-Disc』を4輪使用し、薄型軽量でホロノミック(en)な全方向移動が可能な『VmaxCarrier』を開発した[52][注 1]。これは弟の建二郎が『VmaxCarrier2』として継続研究し、段差走破性を有するように発展している[10]。また、後述のテレイグジスタンスロボットへの搭載も検討された[31]

Omni-Gear 編集

ラック・ピニオンの直進運動を平面曲面の2次元運動に拡張した駆動歯車。ラックに相当する側は平面型、凸円弧型、凹円弧型を試作しており、正・負の曲率を実現できることが確認されている。ピニオンは通常の歯車のタイプと、ピンや円板の形状をした受動ローラーで構成されるタイプが試作されている[13][6][56][57][58]

狭い場所でも曲面運動が可能という特徴があり、具体的な応用としてロボットアーム先端の平行グリッパ、内視鏡手術鉗子のエンドエフェクタ、全方向搬送テーブル[注 2]などが検討されている[61][62]。株式会社昌和製作所[5][61]やNECエンベデッドプロダクツ株式会社[63]と共同研究をするなど,実用化に向けた開発がいくつか行われている[61][5][63]#外部リンクの動画も参照)。2021年には視覚障碍者用のポータブルハプティックデバイスとして、触感提示でガイドを行うシステムを論文発表した[64]

MR-Hot-Ice 編集

液体と固体への相変化を利用した『Omni-Gripper』の移動ロボット版[65]

受動ローラ式ウォームホイール機構 編集

『Omni-Gear』で使用された受動ローラ歯車を活用し、ウォームギヤにバックドライバビリティ(逆可動性)[注 3]を持たせた機構。高い減速比を有しながらも、高い動力伝達効率により出力側に加わった負荷を入力側まで伝達することができる[68][69]。2016年に発表した論文[69]は、FA財団の論文賞を受賞した[70]

球状歯車球状関節 編集

2自由度回転が可能な球面状の歯を構成したもの[7][8]や、それをロボットアームの関節に利用したもの[71]が開発された。これはNECエンベデッドプロダクツ株式会社との共同開発で[7][8][71]、同社から特許も出願されている[72][73]

さらに当時博士課程学生の阿部一樹[74][75][注 4]とともに、4つのモータで3自由度の回転運動が可能なメカニズム『ABENICS』も開発した[9][78][注 5]#外部リンクの動画も参照)。これは国内外のソーシャルネットワークで話題になり[79][80][注 6]3Dプリンターで自作を試みる者も現れた[80]。なお、この3自由度機構は2020年6月8日に、山形大学から「関節装置及び歯車セット」として特許出願されている[82][83]。また、同時に内ウォームギアに基づく直交回転軸を有する差動機構も開発しており、2021年に特許出願している[84][85]

歯車内部にものを入れることが可能とされ、応用としてはドローン搭載カメラの位置決めや内視鏡の先端、盲導盤[注 7]などが検討されている[88][87]。2023年には兼松との共同研究で2025年までに量産化することが発表され[88][87]、2023年11月には型成形による金属製歯車の製造に成功した[89]。さらにロボットアームの肩関節に搭載した試作機が公開され、ピッチ軸60°、ロール軸180°、ヨー軸は無限回転を実現している[89]

全方向駆動車輪 編集

通常のオムニホイール英語版の受動輪が駆動するもの。弟の建二郎やその指導学生と共同開発[90]

ヒト型ロボット 編集

TELESAR II 編集

多田隈が東京大学舘研究室に在籍したときに開発したテレイグジスタンスロボットで、テレサ2と読む。2005年愛・地球博に出展された[18][19][31]。7自由度の双腕アームを備え、肩と手首を結ぶ軸まわりの回転1自由度の冗長自由度を持つ。以前は7つ目の関節軸を冗長自由度として制御していたが,多田隈は肩と手首を結ぶ軸まわりの回転自由度を扱えるように改良している[91][18][31]

文楽人形ロボット 編集

大阪芸術大学教授の中川志信との共同研究。文楽(人形浄瑠璃)の人形は腕や脚が胴体とひもでつながれており、人間よりも誇張した動作表現が可能なため、多田隈らのロボットは胴体や腕を伸縮させる自由度を持つ。人間国宝である人形遣い・桐竹勘十郎による『妹背山婦女庭訓』の動作を参考にし、2022年3月には2号機で40秒間の動作を実演した。2025年日本国際博覧会(大阪万博)への出展を目標にするとともに、将来的には受付業務のロボットなどへの応用を検討している[92][93][94]

略歴 編集

主な受賞歴 編集

  • 2000年3月 - 日本機械学会畠山賞[注 8][3]
  • 2011年1月 - 日本ロボット学会 第1回ロボティクスシンポジア研究奨励賞「全方向駆動歯車機構”Omni-Gear”の研究」[97][注 9]
  • 2016年10月 - 第15回山形県科学技術奨励賞「全方向駆動歯車を応用した様々なロボットシステムに関する研究」[98]
  • 2016年12月 - FA財団 平成28年度論文賞「Worm Wheel Mechanism with Passive Rollers」[70][注 10]
  • 2021年度 - 総務省 異能ジェネレーションアワード 株式会社クラッセキャピタルグループ企業特別賞「3方向に回転できる球状歯車機構」[99]

社会的活動 編集

著作 編集

学位論文 編集

  • テレイグジスタンスロボットのためのマスタ・スレーブアームの機構と制御の研究』東京大学博士論文(甲20127、博工第6069号)、2005年3月、NAID 500000340048

解説 編集

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 当初は『Vuton-II』という名称であった[26]が、Vutonシリーズの名称はクローラタイプ(Vutonクローラ)[53]のみに使用されるようになり[54]、Omni-Discを用いたタイプはVmaxCarrierと呼称されるようになっている[55]
  2. ^ 文献によっては、「オムニテーブル」[59]、「Omni-Table」[60]と呼称されている。
  3. ^ 一般には「出力節に適当な力を加えたときに、その節が可動し、かつそれが入力節側に伝わる性質」をバックドライバビリティと呼び、静的なものと動的なものがある[66]。また、一般のウォームギヤはバックドライバビリティを有しないが、逆にセルフロック機能があるとも言え、消費エネルギーの観点からは利点がある[67]
  4. ^ 阿部一樹の博士論文題目は『球状歯車の噛み合いに基づく回転三自由度を有する能動ボールジョイント機構の研究』[75]。阿部は多田隈(理一郎)研究室所属[74]であったが、主査は水戸部和久が務めた[75]。2021年7月現在、阿部は東北大学タフ・サイバーフィジカルAI研究センター(フィジカル研究部門)特任助教[76]、および田所・昆陽・多田隈(建二郎)研究室特任助教を務める[77]
  5. ^ 「ABENICS」の論文は阿部一樹と多田隈建二郎、理一郎の共著だが[78]、特許出願(特願2020-099681「関節装置及び歯車セット」)の発明者は阿部と理一郎である[9]
  6. ^ Twitterのログがまとめられている[81]
  7. ^ 「盲導盤」はスマートフォンと連動して板が並進2方向に動いて方向を指示する視覚障害者用の機器で[86][87]、理一郎らが2016年に開発していた[86]
  8. ^ 畠山賞は高専大学の機械系学科の卒業生のうち、学科で1名、人格・学力ともに優秀な学生に授与される[96]
  9. ^ 受賞講演 - 多田隈理一郎「全方向駆動歯車機構”Omni-Gear”の研究-各曲率の駆動ユニット構造と基本動作特性について」『第16回ロボティクスシンポジア』、3B5[97]
  10. ^ 受賞論文 - Kenjirou Tadakuma, Riichirou Tadakuma, Shotaro Onishi and Yuichi Tsumaki (2014). Worm Wheel Mechanism with Passive Rollers. Advanced Robotics 28 (24): 1617-1635[70].
  11. ^ 共著者・グループチャット参加者 - 中川友紀子、石黒章夫、尾形哲也、多田隈理一郎、細田耕

出典 編集

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  14. ^ 寺田一貴、多田隈建二郎、多田隈理一郎、明愛国、下条誠「球状構造を用いた負荷感応・無段変速を特徴とする直動機構」『ロボティクス・メカトロニクス講演会2009講演概要集』、2009年5月、2P1-E05。大石千種、多田隈建二郎、多田隈理一郎、永谷圭司、吉田和哉、明愛国、下条誠「形態可変機能を有する2車体連結クローラ-連結機構における2重関節配置の検討」『ロボティクス・メカトロニクス講演会2009講演概要集』、2009年5月、1A2-G18。
  15. ^ a b c d e f g 多田隈理一郎、多田隈建二郎、横井一仁ウェアラブル触覚ディスプレイを用いた有毛部皮膚の触覚に関する研究」『日本バーチャルリアリティ学会論文誌』第13巻第4号、2008年12月、 429-438頁。
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参考文献 編集

外部リンク 編集

(山形大学関連)

(講演動画)

(開発技術の動画)