太平黒沢(たいへいくろさわ)は秋田県秋田市にある大字郵便番号は010-1105。住居表示未実施地区。

太平黒沢
太平黒沢の位置(秋田県内)
太平黒沢
太平黒沢
太平黒沢の位置
北緯39度45分49.27秒 東経140度15分7.13秒 / 北緯39.7636861度 東経140.2519806度 / 39.7636861; 140.2519806
日本の旗 日本
都道府県 秋田県
市町村 秋田市
人口
2016年(平成28年)10月1日現在)[1]
 • 合計 301人
等時帯 UTC+9 (日本標準時)
郵便番号
010-1105
市外局番 018[2]
ナンバープレート 秋田

地理 編集

秋田市の東部、太平地区の中では中央南から北東にかけて位置する。平成の大合併で河辺郡河辺町を編入するまで、越家森(おっけさ、標高827m)南方の稜線部が秋田市の最東端であった(現在の最東端は河辺岩見の丹波森東[3])。

南部を太平川が東西に横断し、南西部の太平寺庭との境で小黒沢川(こぐろさわがわ)が合流する。太平川流域が平野部で、並行して秋田県道28号秋田岩見船岡線及びその旧道(太平街道)が走り、県道・街道の周辺に集落が集中している。集落周辺と太平川支流の谷底に農地がある他は山林地帯である。字払川に勝手神社が鎮座する。

北は仁別、東は河辺三内、南東は太平山谷、南は太平中関、西は太平寺庭、北西は太平八田に隣接する。

小字 編集

20の小字が現存する[4]

  • 字稲荷(いなり)
  • 字牛舞沢(うしまいざわ)
  • 字大蛇沢(おおへびざわ)
  • 字大屋木(おおやぎ)
  • 字岡畑(おかばた)
  • 字葛原(くぞはら)
  • 字子田(こだ)
  • 字砂子沢(さこざわ)
  • 字館越(たてこし)
  • 字野崎(のざき)
  • 字払川(はらいかわ)
  • 字東又(ひがしまた)
  • 字蛭田(ひるた)
  • 字二タ又(ふたまた)
  • 字舟津田(ふなつだ)
  • 字平沢(へいざわ)
  • 字平速沢(へいそくざわ)
  • 字堀田(ほった)
  • 字真木(まぎ)
  • 字矢櫃(やびつ)

河川 編集

歴史 編集

中世には大江氏永井氏)の支配下にあり、館腰(館越、たてのこし)は家臣の嵯峨氏が居館を構えていた土地であるという(秋田風土記)[5]。文禄元年8月22日1592年9月27日)の「秋田家分限帳写」に館岡半兵衛代官所の中で「黒沢村 583石余」とあるのが初見資料である(秋田図書館所蔵文書)[5]

江戸時代を通じて久保田藩領で、「正保国絵図」では寺庭村と合わせて石高を表記されている[5]。「享保郡邑記」では37軒あって、うち枝郷の台菅野(だいすがの)村・稲荷村の2ヶ村分が9軒となっている[5]。台菅野村は元は小田と呼ばれ、若宮八幡社のための寄進田があった[5]。「寛政村附帳」では親郷目長崎村の寄郷とされ、当高225石余(うち蔵分211、給分14)[5]。「天保郷帳」では296石余で、「羽陰温故誌」によるこの頃の人口は186、馬30であった[5]

沿革 編集

  • 1873年(明治6年)3月 - 大区小区制の改正に伴い、秋田郡黒沢村は秋田県第1大区6小区に属した[6]
  • 1878年(明治11年)5月20日 - 東嶺学校が開校する[7]
  • 1884年(明治17年)頃 - 郡区町村編制法の下で、南秋田郡目長崎村・八田村・中関村・寺庭村・黒沢村・山谷村が連合。戸長役場は目長崎村に設置される[5]
  • 1887年(明治20年) - 連合6ヶ村の戸数491、人口3,095(地方行政区画便覧)[8]
  • 1889年(明治22年)4月1日 - 町村制施行に伴い、連合6ヶ村が合併し南秋田郡太平村が発足。太平村大字黒沢となる[5]
  • 1954年(昭和29年)10月1日 - 太平村が秋田市へ編入されたことに伴い、名称に「太平」を冠した上で秋田市の大字となる[5]

字域の変遷 編集

地区内で町名整理・住居表示実施その他に伴う区画変更は行われていない。

世帯数と人口 編集

2016年(平成28年)10月1日現在の世帯数と人口は以下の通りである[1]

大字 世帯数 人口
太平黒沢(小字全域) 116世帯 301人

交通 編集

鉄道 編集

地区内に鉄道路線は無い。最寄り駅はJR東日本奥羽本線羽越本線秋田新幹線秋田駅

バス 編集

  • 秋田中央交通
    • 《太平線》 - 稲荷 - 稲荷上丁 - 館越 - 黒沢下丁 - 黒沢上丁 - 勝手神社前 - 寿橋 -

道路 編集

施設 編集

字稲荷 編集

  • 稲荷公民館

字葛原 編集

字砂子沢 編集

  • 砂子沢館越町内会館

字払川 編集

参考文献 編集

  • 「角川日本地名大辞典 5 秋田県」1980年
  • 「秋田市史 第四巻 近現代I 通史編」秋田市編、2004年
  • 秋田市 地名小辞典

脚注 編集

  1. ^ a b 秋田市年齢別・地区別人口(平成28年10月1日現在:平成27年国勢調査からの推計値)”. 秋田市 (2017年2月1日). 2017年7月7日閲覧。
  2. ^ 市外局番の一覧”. 総務省. 2017年5月29日閲覧。
  3. ^ 秋田市 位置と面積
  4. ^ 秋田市 地名小辞典 町名一覧 タ
  5. ^ a b c d e f g h i j 「角川日本地名大辞典 5 秋田県」p.267。
  6. ^ 「秋田市史 第四巻」p.18。
  7. ^ 「秋田市史 第四巻」p.89。
  8. ^ 「角川日本地名大辞典 5 秋田県」p.389。

外部リンク 編集