安永徹

日本のヴァイオリニスト

安永 徹(やすなが とおる、1951年11月14日 - )は、日本のヴァイオリニスト福岡県福岡市出身。

安永 徹
生誕 (1951-11-14) 1951年11月14日(72歳)
出身地 日本の旗 日本福岡県
学歴 桐朋学園大学
ジャンル クラシック音楽
職業 ヴァイオリニスト
担当楽器 ヴァイオリン
公式サイト 公式サイト

人物・来歴 編集

生い立ち、留学以前 編集

1951年、父・安永武一郎(九州交響楽団永久名誉指揮者)、母・リン(声楽家)の音楽家夫婦のもとに生まれる。1964年、13歳の時から江藤俊哉に師事した。 1970年桐朋学園大学音楽学部入学。在学中の1971年、第40回日本音楽コンクールで第1位を受賞[1]1974年同大学卒業。

ドイツ留学とベルリン・フィル入団 編集

1975年ベルリン芸術大学に入学し、ミシェル・シュヴァルベに師事する。1977年ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団に第1ヴァイオリン奏者として入団、翌1978年ベルリン・フィルハーモニー弦楽ゾリステンに参加する。

1983年、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の第1コンサートマスターに就任した。同楽団史上、一般奏者からコンサートマスターに内部昇格した事例は、安永が初であった。

コンサートマスター就任後 編集

オーケストラ以外でも、ソリストとして、また室内楽においても演奏活動を行う。1990年石井眞木の『ヴァイオリン独奏のための夜の響き』(Nachtklang für Geige solo)」をベルリン・フィル弦楽ゾリステンで初演する。

妻の市野あゆみ(ピアノ)とデュオを組み、1991年8月にリリースしたCD『安永徹・ヴァイオリン演奏会』は、平成2年文化庁芸術作品賞を受賞した。1999年からベルリン・フィル・カンマーゾリステンのメンバーとしても活動を始めた。

2009年、ドイツの文化・音楽に特別な貢献をしたとして、独功労勲章・功労十字小綬章をドイツ政府より授与された[2]。定年まで8年を残し、同年2月の演奏会を最後にベルリン・フィルを退団した。

ベルリン・フィル退団後 編集

ベルリン・フィル退団後、日本の北海道に拠点を移す。市野とのデュオのほか、小編成での室内楽、指揮者を置かないアンサンブルでの活動を志向している[3]。拠点の北海道では札幌コンサートホールのアソシエイト・アーティストに就任して活動も行っている[4]。また、2006年より洗足学園音楽大学で後進の指導にも当たっている[5]

家族 編集

妻はピアニストの市野あゆみ

ディスコグラフィー 編集

その他 編集

注釈・出典 編集

  1. ^ 日本音楽コンクール受賞者一覧
  2. ^ Bundesverdienstkreuz für Toru Yasunaga
  3. ^ 月刊『ぶらあぼ』10月号、東京MDE、2009年
  4. ^ 札幌コンサートホールでは、安永 徹、市野あゆみの両氏に、札幌コンサートホールのアソシエイト・アーティスト
  5. ^ 洗足学園音楽大学(安永徹)