宮ノ前古墳

福島県玉川村にある古墳

宮ノ前古墳(みやのまえこふん)は、福島県石川郡玉川村川辺にある古墳。福島県指定史跡に指定されている。

宮ノ前古墳

墳丘・石室開口部
所在地 福島県石川郡玉川村川辺(字宮ノ前)
位置 北緯37度12分1.15秒 東経140度24分22.62秒 / 北緯37.2003194度 東経140.4062833度 / 37.2003194; 140.4062833座標: 北緯37度12分1.15秒 東経140度24分22.62秒 / 北緯37.2003194度 東経140.4062833度 / 37.2003194; 140.4062833
形状 不明
埋葬施設 横穴式石室
出土品 (伝)人骨
築造時期 7世紀後半
史跡 福島県指定史跡「宮ノ前古墳」
地図
宮ノ前古墳の位置(福島県内)
宮ノ前古墳
宮ノ前古墳
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概要 編集

 
石室パース図
 
石室展開図

福島県南部、阿武隈川東岸の丘陵東斜面に築造された古墳である。現在までに墳丘の大部分は改変を受けている。これまでに発掘調査は実施されていない。

墳形は明らかでない。埋葬施設は横穴式石室で、南南東方向に開口する。石英安山岩質溶結凝灰岩の切石を使用した整美な石室で[1]、石室全長3.9メートル・幅2.05メートル・高さ1.8メートルを測る[2]。奥壁は巨石1枚で、側壁は直方体の石材の2段積みにより、床面は板状の切石の組み合せによる[1]。天井石は4枚で、そのうち最前端は斜めに削り出される[1]。石室内からは人骨が出土したというが、詳細は明らかでない[2]

築造時期は、古墳時代終末期7世紀後半頃と推定される[3]。切石積の横穴式石室としては北限域に位置し[2]、石室の構造としては畿内の横口式石槨との関連性が認められる点で注目される古墳になる[1]

古墳域は1988年昭和63年)に福島県指定史跡に指定されている[4]

文化財 編集

福島県指定文化財 編集

  • 史跡
    • 宮ノ前古墳 - 1988年(昭和63年)3月22日指定[4]

脚注 編集

参考文献 編集

(記事執筆に使用した文献)

  • 史跡説明板(福島県教育委員会設置)
  • 「宮ノ前古墳」『日本歴史地名大系 7 福島県の地名』平凡社、1993年。ISBN 4582490077 
  • 福島雅儀「宮ノ前古墳」『続 日本古墳大辞典東京堂出版、2002年。ISBN 4490105991 

関連文献 編集

(記事執筆に使用していない関連文献)

  • 網干善教ほか「東北地方南部における終末期古墳の調査」『考古学研究紀要』第4号、関西大学考古学研究室、1984年。 

関連項目 編集