インベンテック開発

工人舎から転送)

インベンテック開発株式会社は、台湾のインベンテック傘下のパソコン製造・販売メーカー。ブランド名の「KOHJINSHA」は、社名改称前の「工人舎」からきている。

インベンテック開発株式会社
Inventec Development Japan Corporation
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
105-0004
東京都港区新橋2-20-15
設立 2004年12月13日
業種 電気機器
法人番号 9010401089227 ウィキデータを編集
事業内容 パーソナルコンピュータの開発、製造、販売
代表者 代表取締役 葉 力誠
資本金 4,000万円
主要株主 英業達股份有限公司
外部リンク http://www.kohjinsha.co.jp/
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概要 編集

新興のパーソナルコンピュータの開発メーカー。当初の名前は「工人舎」で、ソーテックの前身として同名がある。これは当社の創業者が元ソーテック創業者の大邊創一であり、前社起業時の志に立ち返り、ソーテックを離れ当社を起業したためである。当初は横浜に本社をもっていた。台湾の製造メーカーのインベンテック社(英業達集団)と提携し製品を開発している。

2005年より、ノートパソコンの販売をはじめた。2006年11月に、KOHJINSHA SAシリーズを発表し、シンプルな構成や軽量さ、価格の割りに高いスペックなどが話題となり、マニア層の注目を集める。

2009年5月にインベンテック社の子会社となった[1]

工人舎の親会社インベンテックと資本・業務提携を結んだオンキヨー[2]との協業を行なうことが2009年12月に発表され、同社が工人舎のパソコンを改良し発売することとなった[3]

2010年6月、インベンテック開発株式会社と社名変更。

      代表取締役は英業達股份有限公司の董事長が兼任。

製品 編集

2011年6月現在、下記の全ての製品が販売終了となっている。

APERA 編集

APERA(アペラ)シリーズは、工人舎がかつて販売していたノートパソコン。2005年12月発表。

  • APERA SS : 12型、1スピンドル A4サイズノートパソコン。
  • APERA SW : 14ワイド型A4サイズノートパソコン。
  • APERA MW : 12ワイド型A4サイズノートパソコン。

KOHJINSHA EW 編集

KOHJINSHA EW(こうじんしゃ イーダブル)シリーズは、工人舎がかつて販売していたノートパソコン

A4ファイルサイズ・15.4型ワイド液晶の2スピンドルノートパソコンであり、最廉価モデルは実売価格が8万円を切る低価格であることが特徴。OSはMicrosoft Windows XP HomeEditionとWindows Vistaを採用している。 VIA K8N890チップセットと モバイルAMD Sempronプロセッサを採用し、低コストを主眼に置いている。 バッテリー持続時間が公称1時間強であり、モバイル用途はあまり考慮されていない。

KOHJINSHA SA 編集

 
KOHJINSHA SA1F00A

KOHJINSHA SA(こうじんしゃ エスエー)シリーズは、工人舎がかつて販売していたノートパソコン。最初のモデルは2006年11月に発表され、2年余りに亘って販売された。

A5サイズ・7型ワイドパネル液晶(一部モデルはタッチパネル液晶搭載)の1スピンドル ミニノートパソコンであり、工人舎の名を知らしめた製品である。

KOHJINSHA SH 編集

 
KOHJINSHA SH8WP12

KOHJINSHA SH(こうじんしゃ エスエイチ)シリーズは、工人舎がかつて販売していたノートパソコン。2007年6月発表。

A5サイズ・7型ワイドタッチパネル液晶1スピンドル(一部モデルはゼロスピンドル)ミニノートパソコンであり、最廉価モデルは7万円を切る低価格となっている。

外観・寸法・重量はSAシリーズとほぼ同様で、モバイルカメラワンセグチューナーが追加されている。

チップセットにIntel 945GU Expressを採用し、Intel Ultra Mobile Platform 2007に準拠した小型ノートPC。CPUはIntel A100(600MHz)またはA110(800MHz)を搭載。

標準バッテリー、ラージバッテリーはSA/SR/SXシリーズと共通となっている。ACアダプタ、ケーブルはSA/SR/ML/MT/EXシリーズ共通となっている。 ワンセグ、タッチパネル、Bluetooth等、搭載機種と非搭載機種が混在する。

搭載OSは当初Windows Vistaだったが、後にXPモデルも登場した。Vistaモデルが存在するもののWindows 7のシステム要件(1GHz以上のCPU)は満たしておらず、7以降へのアップグレードはサポート外。

KOHJINSHA SR 編集

KOHJINSHA SR(こうじんしゃ エスアール)シリーズは、工人舎がかつて販売していたノートパソコン。2008年1月発表。

SHシリーズに薄型のDVDスーパーマルチドライブを搭載したような形態であり、重量は約1.1kg。サイズは若干大きくなっており、A5ファイルサイズとされている。

Windows Vista搭載。2008年6月にワンセグ非搭載のWindows XP HomeEditionモデルも投入された。Windows Vista搭載モデルが存在するにもかかわらず、Windows 7のシステム要件(1GHz以上のCPU)は満たしておらず、7以降へのアップグレードはサポート外。

標準バッテリー、ラージバッテリーはSA/SH/SXシリーズと共通となっている。ACアダプタ、ケーブルはSA/SH/ML/MT/EXシリーズ共通となっている。

KOHJINSHA SC 編集

 
KOHJINSHA SC

KOHJINSHA SC(こうじんしゃ エスシー)シリーズは、工人舎がかつて販売していたノートパソコン。2008年6月発表、2008年7月11日発売。 2008年12月より、プリインストールOSをWindows Vista Home PremiumからWindows XP HomeEditionに変更。

WILLCOM D4とともに、世界初のCentrino Atomプロセッサテクノロジー採用機となった。ただし、ロゴ要件を満たしていないため、Centrino AtomロゴではなくAtomロゴシールが貼られている。

チップセットにUS15W、CPUにZ520を搭載した、A5型ノートPC。 タッチパネル型7インチWSVGA(1024×600)LCDを搭載。標準バッテリー、ラージバッテリーは新設計となっており、SA/SH/SR/SXシリーズとは互換性がない。MLシリーズはSCシリーズのラージバッテリーが標準バッテリーに該当する。ACアダプタ、ケーブルはSK/SXシリーズと共通となっている。

CPUがA110だった前モデルと比べてCPUクロックは大幅に上昇したものの、パフォーマンスに大差は無い[4]。しかし名目上の動作クロックが1GHzを超えたことで、このモデル以降、Windows 7へのアップグレードがサポートされるようになった。

KOHJINSHA SX 編集

 
KOHJINSHA SX

KOHJINSHA SX(こうじんしゃ エスエックス)シリーズは、工人舎がかつて販売していたノートパソコン。2008年6月発表、2008年8月発売。 2008年12月より、プリインストールOSをWindows Vista Home PremiumからWindows XP HomeEditionに変更。

チップセットにUS15W、CPUにZ520を搭載した、B5サイズ以下(SRシリーズに近い大きさ)のノートPC。 タッチパネル型8.9インチWXGA(1280×768)LCD、DVDスーパー・マルチドライブを搭載。 標準バッテリー、ラージバッテリーはSA/SH/SRシリーズと共通となっている。 ACアダプタ、ケーブルはSC/SKシリーズと共通となっている。

KOHJINSHA ML 編集

KOHJINSHA ML(こうじんしゃ エムエル)シリーズは、工人舎がかつて販売していたノートパソコン。2008年12月発表。

チップセットに945GSE Express、CPUにN270を搭載した、A5型ノートPC。8.9インチWSVGA (1024×600) LCDを搭載。ACアダプタ、ACケーブルはSA/SH/SR/MT/EXシリーズと共通になっている。バッテリはMTシリーズと共通、SCシリーズのラージバッテリが標準バッテリとなっている。

バンダイネットワークスとの協業で、当機種を元にしたガチャピン&ムックとリラックマのキャラクターPCが数量限定で販売された。販売チャンネルは専用サイトのみ限定[5]

KOHJINSHA MT 編集

KOHJINSHA MT(こうじんしゃ エムティー)シリーズは、工人舎がかつて販売していたノートパソコン。2009年4月14日発表。 MLシリーズより一回り大きい10.1インチWSVGA (1024×576) LCDを搭載したネットブックの仕様のノートパソコン。ワンセグチューナーを搭載している。ACアダプタ、ACケーブルはSA/SH/SR/ML/EXシリーズと共通になっている。バッテリはMLシリーズと共通、SCシリーズのラージバッテリが標準バッテリとなっている。

KOHJINSHA SK 編集

KOHJINSHA SK(こうじんしゃ エスケー)シリーズは、工人舎がかつて販売していたノートパソコン。2009年6月発表、2009年6月26日発売。

チップセットにUS15W、CPUにZ520を搭載した、A5型ノートPC。 タッチパネル型7インチWSVGA(1024×600)LCDディスプレイを搭載。リチウムポリマーバッテリーを使用し、軽量化を図っている。大容量バッテリーは用意されていない。標準バッテリは他シリーズとは互換性がない。ACアダプタ、ACケーブルはSC/SXシリーズと共通となっている。

KOHJINSHA EX 編集

KOHJINSHA EX(こうじんしゃ イーエックス)シリーズは、工人舎がかつて販売していたノートパソコン。2009年8月20日発表。ACアダプタ、ACケーブルはSA/SH/SR/ML/MTシリーズと共通になっている。

回転機構を備えたタッチパネル型11.6インチWXGA(1366×768)LCDディスプレイを搭載。光学ドライブとしてDVDスーパーマルチドライブを内蔵している。

KOHJINSHA PM 編集

KOHJINSHA PM(こうじんしゃ ピーエム)シリーズは、工人舎がかつて販売していたノートパソコン。2009年9月8日発表。

韓国UMID社の mBook M1をベースに改良された製品。重量は約345グラム。タッチパネル型4.8インチWSVGA(1024×600)LCDディスプレイを搭載。タッチパッドのようなポインティングデバイスは無く、GUI操作はスタイラスペンで行う。ACアダプタ、ACケーブルはPAシリーズと共通。

KOHJINSHA PA 編集

KOHJINSHA PA(こうじんしゃ ピーエー)シリーズは、工人舎がかつて販売していたノートパソコン。2009年10月22日発表。

回転機構を備えたタッチパネル型4.8インチWSVGA(1024×600)LCDディスプレイを搭載。GUI操作は光学式ポインティングデバイスで行う。重量は約400グラム。 ACアダプタ、ACケーブルはPMシリーズと共通。

2011年8月4日、バンドルソフトのThePot Playerのサポートを終了した。工人舎公式サイトによると、ソフトウェア提供元の韓国ThePot Limited社が解散およびそれに準じる状態になり、新規のアクティベーション(製品有効化作業)ができなくなったため、とのこと。

KOHJINSHA DZ 編集

KOHJINSHA DZ(こうじんしゃ ディーゼット)シリーズは、工人舎がかつて販売していたノートパソコン。2009年11月発表、同12月中旬発売。

最大の特徴は「10.1型×2のスライドオープン式デュアルディスプレイ」を搭載したことである。デュアルディスプレイ搭載ノートパソコン自体は他社でも既に登場済みだが、10.1型×2は世界初である。

スライドさせないシングルディスプレイとしても使用可能。ACアダプタ、ACケーブルは他機種と互換性無し。バッテリはSA/SH/SR/SXシリーズのラージバッテリが標準バッテリとなっている。

脚注 編集

  1. ^ 工人舎、インベンテックの子会社へ 2009-02-25
  2. ^ インベンテック・コーポレーションとの資本・業務提携の経過ならびに合弁会社(当社子会社)の設立に関するお知らせ 2010-1-24
  3. ^ オンキヨー、工人舎と協業--デュアルディスプレイ搭載ミニノートPCなど3製品発表
  4. ^ Atom搭載の工人舎「SC」にこれからの小型PCが見えた”. ASCII.jp (2008年7月10日). 2015年9月16日閲覧。
  5. ^ 当該PCの発表

外部リンク 編集