後藤 貞行(ごとう さだゆき、1850年2月4日嘉永2年12月23日)- 1903年明治36年)8月30日)は、日本彫刻家の彫刻で知られ、代表作は皇居前広場楠木正成像の馬像。

経歴 編集

 
皇居外苑・楠木正成像(馬は後藤貞行の作)

若年期 編集

紀州藩士の次男として箱根で生まれる。駿河国で育ち、1858年安政5年)より和歌山で文武を学ぶ。

1866年慶応2年)より幕府の騎兵所に学び、明治の廃藩置県後は東京などで兵馬術を学ぶ。

1874年(明治7年)よりフランス人デシャルム西洋画を教わる。

1875年(明治8年)陸軍戸山学校図画掛となる。

1880年(明治13年)から軍馬局に勤める。石版画写真術などを学んだのち、高村光雲と知り合って木彫を学ぶ。

美術活動 編集

1884年(明治17年)駒場農学校に勤務。この間、天皇の乗馬「金華山号」を銅像にして知られる。

1890年(明治23年)東京美術学校に勤務、楠木正成銅像の共同制作を行う。

上野恩賜公園西郷隆盛像1898年(明治31年)除幕)の犬「ツン」を制作。[1]

1898年(明治31年)岡倉覚三(天心)の辞職に伴い美術学校を辞め、野にあって彫刻を行い、最後は盛岡にあったという。

血縁 編集

息子に、彫刻家の後藤光岳がいる。のちに後藤貞行を襲名した。

参考文献 編集

脚注 編集

  1. ^ 『美術解剖学とは何か』株式会社トランスビュー、2020年7月30日、265,266頁。