改造町人シュビビンマン

1989年のコンピュータゲーム

改造町人シュビビンマン』(かいぞうちょうじんシュビビンマン、英題:Cyber Citizen Shockman)は、日本コンピュータシステムおよびウインズが開発しメサイヤから1989年3月18日に発売されたPCエンジン横スクロールアクションゲーム

改造町人シュビビンマン
ジャンル 横スクロールアクション
対応機種 PCエンジン (PCE)
Wii
PlayStation 3 (PS3)
PlayStation Portable (PSP)
PlayStation Vita (PS Vita)
Windows (Win)
Wii U
Nintendo Switch
PlayStation 4
PlayStation 5
Xbox One
Xbox Series X/S
開発元 NCS
ウインズ
発売元 NCS(メサイヤ
Shinyuden(Switch, PS4, PS5, Xbox)
プロデューサー 土田俊郎
ディレクター 白倉安昌
音楽 ガブリンサウンド
美術 うらべ・すう
シリーズ 改造町人シュビビンマンシリーズ
人数 1 - 2人(同時プレイ)
メディア 4メガビットHuCARD[1]
発売日 PCE
日本の旗 1989年3月18日
Wii
日本の旗 2007年3月27日
PS3, PSP
日本の旗 2011年1月19日
PS Vita
日本の旗 2012年
Win
日本の旗 2014年11月18日
Wii U
日本の旗 2015年12月16日Switch, PS4, PS5, Xbox
世界の旗 2023年5月19日
対象年齢 CEROA(全年齢対象)
IARC:7+
売上本数 10万本
その他 型式:NCS89004
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概要 編集

悪の組織「亜空魔団(あくうまだん)」を倒すためにサイボーグ「シュビビンマン」に改造された魚屋の太助と女子高生のキャピ子が、敵の要塞を目指して戦いを繰り広げる作品。PCエンジン用のアクションゲームとしては初めて2人同時プレイに対応しており、キャラクターが声を発することも特徴の一つとなっている。

プロデューサーは土田俊郎、ディレクターは白倉安昌、キャラクターデザインは漫画家のうらべ・すうが担当している。

10万本を売り上げ、発売から1年以上経過しても毎月数十通の反響が寄せられる人気作となり、当初予定されていなかった続編が製作された[2]

後にバーチャルコンソール対応ソフトとして、2007年Wii2015年Wii Uにて配信、2011年にはPCエンジンアーカイブス対応ソフトとして、2014年にはプロジェクトEGG対応ソフトとして配信された。また、2023年にはNintendo Switch, PlayStation 4, PlayStation 5, Xbox One, Xbox Series X/S向けに移植された。なお、本作は日本のみで発売されていたが、2023年の移植版は初めて海外でも発売された。

ゲームシステム 編集

攻撃手段は、剣による近接攻撃と一定時間溜めた後に放つビーム「シュビビーム」がある。2人同時プレイ時にシュビビームを他のプレイヤーに当て再発射することで、拡散シュビビームもしくは強化シュビビームを放つことが可能。

ステージは選択制になっており、敵の本拠地へ行きボスを倒せばクリアとなる。ステージクリアごとにアイテムを入手し能力を強化することができる。

被弾したり敵に触れてエネルギーがなくなるとゲームオーバー。コンティニュー時には、主人公2人をシュビビンマンに改造した豪徳寺博士によって所持金が減らされる[3]

ストーリー 編集

登場人物 編集

太助
声 - 河口博
本作の主人公。魚屋を営む青年。力を加減しないと魚を捌くときにまな板まで切ってしまう。
キャピ子
声 - ふじえりこ
本作の主人公。女子高生、バレーボール部所属。彼女も力を加減しないとスパイク体育館の床を突き抜ける。ちなみに改造手術前までの二人の関係は赤の他人で面識は無かった模様。
豪徳寺博士
二人を無許可で改造した張本人。改造除去手術のたびに機械が故障したり悪の組織に攫われたりして手術は伸び伸びになっている。

移植版 編集

No. タイトル 発売日 対応機種 開発元 発売元 メディア 型式 備考 出典
1 改造町人シュビビンマン   200703272007年3月27日
Wii ウインズ ハドソン ダウンロード
バーチャルコンソール
- [4][5]
2 改造町人シュビビンマン   201101192011年1月19日
PlayStation 3
PlayStation Portable
(PlayStation Network)
ウインズ KDE ダウンロード
PCエンジンアーカイブス
- [6][7]
3 改造町人シュビビンマン   2012年
PlayStation Vita ウインズ KDE ダウンロード
(PCエンジンアーカイブス)
-
4 改造町人シュビビンマン   201411182014年11月18日
Windows ウインズ エクストリーム ダウンロード
プロジェクトEGG
- [8]
5 改造町人シュビビンマン   201512162015年12月16日
Wii U ウインズ エクストリーム ダウンロード
(バーチャルコンソール)
- [9][10]
5 改造町人シュビビンマン   202305192023年5月19日
Nintendo Switch Shinyuden ダウンロード - [11]
6 改造町人シュビビンマン   202305192023年5月19日
PlayStation 4
PlayStation 5
Xbox One
Xbox Series X|S
Ratalaika Games ダウンロード - [11]

スタッフ 編集

  • エグゼクティブ・リーダー:高杉学
  • ゲーム・デザイン:にちれんレベル40
  • ゲーム・プロデュース:土田俊郎
  • テクニカル・リーダー:大谷孝司
  • キャラクター・デザイン:うらべすう
  • ドットマン:大矢哲也
  • サウンド:ガブリンサウンド
  • プログラマー:だんなおおさま、ずどんぎゃーつちい、プリースト、たににゃん
  • ディレクター:白倉安昌

評価 編集

評価
レビュー結果
媒体結果
ファミ通21/40点[12]
マル勝PCエンジン22/40点
PC Engine FAN21.16/30点[1]
(総合236位)
PCエンジン完全ガイド肯定的[3]
  • ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では合計21点(満40点)[12]、『マル勝PCエンジン』では5・6・6・5の合計22点(満40点)、『PC Engine FAN』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通り、21.16点(満30点)となっている[1]。また、この得点はPCエンジン全ソフトの中で236位(485本中、1993年時点)となっている[1]
項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合
得点 4.01 3.66 3.31 3.48 3.28 3.42 21.16
  • ゲーム本『懐かしゲーム機大百科 PCエンジン完全ガイド 1987-1999』では、博士からのアイテム購入やコンティニュー時に所持金が減らされるシステムに関して「ゲーム全体に妙なリアリティが漂っている」と指摘した他、ゲームシステムは及第点の出来であるとしながらも、音声合成によるキャラクターのボイスや切ないエンディングなどに関して「特撮好きにはグッとくるネタは一見の価値あり」とし、また2人同時プレイ時限定のアクションなどを取り上げた上で肯定的に評価した[3]

続編 編集

脚注 編集

  1. ^ a b c d PC Engine FAN 1993, p. 8.
  2. ^ 『改造町人シュビビンマン2 -新たなる敵-』の広告チラシに記載。
  3. ^ a b c PCエンジン完全ガイド 2018, p. 40.
  4. ^ 船津稔 (2007年3月26日). “任天堂、Wii「バーチャルコンソール」。「改造町人シュビビンマン」など3月27日から配信開始”. GAME Watch. インプレス. 2021年4月29日閲覧。
  5. ^ バーチャルコンソール配信ソフト5タイトル追加!(3/27)”. iNSIDE. イード (2007年3月27日). 2021年4月29日閲覧。
  6. ^ cross (2011年1月12日). “2011年1月12日付けのPlayStation Store最新情報。「パタポン 3」「リトルビッグプラネット2」の体験版が配信中。各種新作タイトルも要チェックだ”. 4Gamer.net. Aetas. 2021年4月29日閲覧。
  7. ^ 木原卓 (2011年1月19日). “週刊ダウンロードソフトウェアカタログ 2011年1月第5週分”. GAME Watch. インプレス. 2021年4月29日閲覧。
  8. ^ 『改造町人シュビビンマン』(PCエンジン版)、『重装機兵ヴァルケン』(コンシューマー版)がレトロゲーム配信サービス“プロジェクトEGG”にて配信開始!”. ファミ通.com. KADOKAWA (2014年11月18日). 2021年4月29日閲覧。
  9. ^ 津久井箇人 a.k.a. そそそ (2015年12月9日). “Wii Uバーチャルコンソール12月16日・17日配信タイトル ― 『MOTHER3』『F-ZEROクライマックス』『スクリューブレイカー』『改造町人シュビビンマン』【修正】”. iNSIDE. イード. 2021年4月29日閲覧。
  10. ^ そみん (2015年12月9日). “『MOTHER3』が12月17日、『F-ZERO(GBA版)』『轟振どりるれろ』『シュビビンマン』がWii U用VCで12月16日配信”. 電撃オンライン. KADOKAWA. 2021年4月29日閲覧。
  11. ^ a b PCエンジン「改造町人シュビビンマン」が家庭用ゲーム機各種で5月19日にリリース。メサイヤから1989年に発売された横スクロールアクション”. 4Gamer.net. Aetas (2023年5月12日). 2023年5月19日閲覧。
  12. ^ a b 改造町人シュビビンマン まとめ [PCエンジン]”. ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2021年4月29日閲覧。
  13. ^ 今藤祐馬 (2017年5月11日). “「改造町人シュビビンマン零」SFC互換機用の「カセット」で登場”. GAME Watch. インプレス. 2021年5月3日閲覧。
  14. ^ Gueed (2017年5月11日). “20年の時を経て再登場。サテラビューでの配信だけで遊べた「改造町人シュビビンマン零」が,SFC/SFC互換機用カセットとなって6月下旬に発売”. 4Gamer.net. Aetas. 2021年5月3日閲覧。
  15. ^ すしし (2017年5月11日). “『改造町人シュビビンマン零』がカセットになって発売決定!衛星放送の配信でしか遊べなかったあのタイトルが復活”. iNSIDE. イード. 2021年5月3日閲覧。
  16. ^ Gueed (2017年6月21日). “SFC/SFC互換機用カセット「改造町人シュビビンマン零」は6月30日発売”. 4Gamer.net. Aetas. 2021年5月3日閲覧。

参考文献 編集

  • 「10月号特別付録 PCエンジンオールカタログ'93」『PC Engine FAN』第6巻第10号、徳間書店、1993年10月1日、8頁。 
  • 「PCエンジンソフト完全カタログ 1989年」『懐かしゲーム機大百科 PCエンジン完全ガイド 1987-1999』スタンダーズ、2018年6月15日、40頁。ISBN 9784866362670 

関連項目 編集

  • ROMROMスタジアム - メサイヤの野球ゲーム。キャピ子がゲームの進行役として登場する。

外部リンク 編集