普遍救済(償罪)主義(ふへんきゅうさい(しょくざい)しゅぎ)とは、キリスト教の神学思想のひとつ。改革派のチューリッヒ系の伝統の一つヤーコブス・アールミニウスによって提唱されたが、彼の死後開かれたドルトレヒト会議ドルト信仰規準で異端とされた。

概要 編集

アルミニウス主義の特徴である不特定(全世界へ)の贖罪(キリストの贖罪は、彼を意識的にではないが最初は小さな罪でも抵抗もされる罪をも犯すがの者をも含む全ての人のためである。もっとも信ずることを意識的にどうしても拒否する拒絶する者まで救われるわけではないが、神の憐れみと恵みは予定されるものではない)の立場に立つことから普遍救済主義の立場とされる。しかし、彼らは神の信仰の要件的選び(神はあらかじめ誰がキリストを信じるか見て期待しておられ、最初の内は人間の方にも功績も何も無いのは同じだが、その神の愛の見方の予知予測の可能性に基づいて信仰する者や、熱心に信仰をしたかったがその機会がなかった者を救いの範疇に入れることを決める)という立場に立っているので、これを万人救済主義(ユニバーサリズム)と混同してはならない。償罪は全世界に対するものでもあるから、あらゆるものに信仰は芽生える。しかし、その芽の発芽の時点に於いては最終的な救済が約束(予定)されている訳では無いと考える。しかるに恩寵の宗教の外で救われる訳でも無くして、ペラギウス主義では無いのは教会や集会で聖書を研究しに学びに志(こゝろざ)して実際に行く者が信者なのでそこの宗教がもとで(たまたま神の巡り合わせで宗教が善かったことにも成るが?それでも自身が選択していたのでもある?)救われるのでもある。アルミニウス主義では神の召しに応じる者と応じない者の区別があり、理由あって応じない者はその罪人が神の召しを拒絶しているので神命を自身の不義で無効にもすることが可能であるとして、神の救いの御意志を無効にすることにも可能であるのである。自発的に神に応じる業が東方正統教徒の共働にも拘わって来たり、イエズス会の中知神学にも拘わって来る。

関連項目 編集