桜井駅 (愛知県)

日本の愛知県安城市にある名古屋鉄道の駅

桜井駅(さくらいえき)は、愛知県安城市桜井町新田にある名鉄西尾線である。駅番号はGN05

桜井駅
駅舎(アピタ安城南店から撮影)
さくらい
SAKURAI
GN04 堀内公園 (1.2 km)
(1.6 km) 南桜井 GN06
地図
所在地 愛知県安城市桜井町新田19-11
北緯34度55分4.75秒 東経137度5分17.85秒 / 北緯34.9179861度 東経137.0882917度 / 34.9179861; 137.0882917座標: 北緯34度55分4.75秒 東経137度5分17.85秒 / 北緯34.9179861度 東経137.0882917度 / 34.9179861; 137.0882917
駅番号 GN  05 
所属事業者 名古屋鉄道
所属路線 西尾線
キロ程 7.9 km(新安城起点)
駅構造 高架駅
ホーム 2面2線
乗降人員
-統計年次-
4,718人/日
-2022年[1]-
開業年月日 1926年大正15年)7月1日
備考 *2008年平成20年)6月29日に碧海桜井駅から改称[2]
特殊勤務駅(駅集中管理システム導入駅)
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特殊勤務型の有人駅(営業時間は7:00 - 20:00(この時間は駅員配置)、営業時間外は西尾駅管理)である。特急以下、全ての列車が停車する。manacaが利用可能。

歴史 編集

1926年大正15年)の碧海電気鉄道開通と同時に開業。旧碧海郡桜井町の中核駅の役割を果たし、また近年では安城市南西部の広域拠点として駅舎が高架化され、周辺の土地区画整理が進められている。

高架事業 編集

碧海桜井駅周辺の区画整理事業が1999年平成11年)に立案され、それにあわせて鉄道立体交差事業も計画された。事業区間の延長は碧海桜井駅を挟んだ2,140mで、この事業によって東西街区の分断や4箇所の踏切が解消される見込みであった[3]。また当駅南側に新駅設置(後の南桜井駅)も同時に計画され、停車所要時分確保のため当駅 - 新駅間の複線化も行われることになった[4]。総事業費は89億円で、が16億3000万円、愛知県が19億3000万円、安城市が48億300万円、名鉄が5億3700万円を負担した[5]

2005年(平成17年)に工事基本協定を締結し、2006年(平成18年)から仮線工事に着手、2008年(平成20年)6月21日に高架線に切り替えられた[4]。複線化されたのは西尾方面のみだが高架構造は全区間を複線対応とした。高架駅は2面2線で建設されたが、後に待避線増ができるよう、上下待避線分の用地を区画整理によって確保した[4]

高架駅切り替え直後は未だ「碧海桜井駅」であったが、6月29日のダイヤ改正桜井駅に改称した[2]ため、高架としての碧海桜井駅はわずか1週間のみであった。現在旧駅舎は取り壊され、仮線も撤去された。

年表 編集

駅構造 編集

6両編成対応の相対式2面2線ホームの高架駅[8]。改札は1ヶ所で、東西をつなぐ自由通路が設けられている。駅の設備は充実しており自動券売機自動改札機・車椅子対応エレベーター・上りエスカレーター・多目的トイレ・簡易列車案内・待合室が設置されている。

のりば
番線 路線 方向 行先
1 GN 西尾線 上り 新安城金山名鉄名古屋方面[9]
2 下り 西尾吉良吉田方面[9]

配線図 編集

桜井駅 - 南桜井駅 構内配線略図

新安城・
名古屋方面
 
西尾・
吉良吉田方面
凡例
出典:[10][4]


地上駅時代 編集

駅舎は東側に設置され、ホームは2面2線の構造で構内踏切を備えていた。

のりば
ホーム 路線 方向 行先
1 西尾線 上り 新安城・名古屋方面
2 下り 西尾・吉良吉田方面
碧海桜井駅(地上駅時代) 構内配線略図

新安城・
名古屋方面
 
西尾・
吉良吉田方面
凡例
出典:[11]


利用状況 編集

  • 『名鉄120年:近20年のあゆみ』によると2013年度当時の1日平均乗降人員は4,259人であり、この値は名鉄全駅(275駅)中101位、 西尾線・蒲郡線(23駅)中4位であった[12]
  • 『名古屋鉄道百年史』によると1992年度当時の1日平均乗降人員は4,493人であり、この値は岐阜市内線均一運賃区間内各駅(岐阜市内線・田神線・美濃町線徹明町駅 - 琴塚駅間)を除く名鉄全駅(342駅)中104位、 西尾線・蒲郡線(24駅)中5位であった[13]

『愛知県統計書』『愛知県統計年鑑』『安城の統計』各号によると、年間および一日平均の乗降人員の推移は以下の通りである。

乗降人員の推移
年間
乗降人員
一日平均
乗降人員
備考
総数定期総数定期
1926(大正15)年度35,5281307月1日開業[14]
1927(昭和02)年度69,989191[15]
1928(昭和03)年度76,612210[16]
1929(昭和04)年度74,717205[17]
1930(昭和05)年度66,230181[18]
1931(昭和06)年度50,795139[19]
1932(昭和07)年度
1933(昭和08)年度43,384119[20]
1934(昭和09)年度40,902112[21]
1935(昭和10)年度44,723122[22]
1936(昭和11)年度46,455127[23]
1937(昭和12)年度46,922129[24]
1938(昭和13)年度39,529108[25]
1939(昭和14)年度59,957164[26]
1940(昭和15)年度78,209214[27]
1941(昭和16)年度
1942(昭和17)年度
1943(昭和18)年度
1944(昭和19)年度
1945(昭和20)年度
1946(昭和21)年度
1947(昭和22)年度
1948(昭和23)年度
1949(昭和24)年度481,000280,000*1,318期間は1949年5月 - 1950年4月末[28]
1950(昭和25)年度401,000242,000*1,099期間は1949年11月 - 1950年10月末[29]
1951(昭和26)年度458,000276,000*2,030[30]
1952(昭和27)年度497,000302,0001,361[31]
1953(昭和28)年度668,000366,0001,829[32]
1954(昭和29)年度644,000324,0001,764[33]
1955(昭和30)年度641,000320,0001,752[34]
1956(昭和31)年度691,000364,0001,892[35]
1957(昭和32)年度767,000418,0002,102[36]
1958(昭和33)年度
1959(昭和34)年度
1960(昭和35)年度
1961(昭和36)年度
1962(昭和37)年度
1963(昭和38)年度
1964(昭和39)年度
1965(昭和40)年度1,230,740978,6003,372[37]
1966(昭和41)年度1,224,005979,2603,353[37]
1967(昭和42)年度1,281,4901,026,9003,502[37]
1968(昭和43)年度1,275,1131,002,4803,494[37]
1969(昭和44)年度1,286,100992,8003,520[37]
1970(昭和45)年度1,321,4001,014,1003,660[38]
1971(昭和46)年度1,230,453930,9003,407[38]
1972(昭和47)年度1,219,862914,1003,377[38]
1973(昭和48)年度1,188,102841,2003,255[38]
1974(昭和49)年度1,241,548886,6203,438[38]
1975(昭和50)年度1,358,337911,2203,517[38]
1976(昭和51)年度1,247,164887,7003,456[38]
1977(昭和52)年度1,298,533913,8603,593[38]
1978(昭和53)年度1,391,8971,004,0403,8522,789[38]
1979(昭和54)年度1,386,3281,006,1403,8332,795[38]
1980(昭和55)年度1,431,6031,036,8603,9622,880[39]
1981(昭和56)年度1,457,8251,054,0204,0342,928[39]
1982(昭和57)年度1,511,0281,104,4204,1823,068[39]
1983(昭和58)年度1,490,5041,082,2804,1213,006[39]
1984(昭和59)年度1,583,0641,161,7204,3823,227[39]
1985(昭和60)年度1,592,8691,175,2804,4083,265[39]
1986(昭和61)年度1,577,9611,159,2004,3673,220[39]
1987(昭和62)年度1,578,0921,162,7404,3653,230[39]
1988(昭和63)年度1,548,4911,136,1604,2853,156[39]
1989(平成元)年度1,570,4581,163,3404,3473,232[39]
1990(平成02)年度1,564,5101,172,6404,3313,257[40]
1991(平成03)年度1,613,6261,207,5604,4643,354[40]
1992(平成04)年度1,623,5901,205,4604,4933,349[40]
1993(平成05)年度1,608,5461,199,2204,4543,331[40]
1994(平成06)年度1,610,5561,208,2204,4583,356[40]
1995(平成07)年度1,596,4201,206,3604,4183,351[40]
1996(平成08)年度1,541,3401,149,9004,2663,194[40]
1997(平成09)年度1,448,0941,101,8404,0083,061[40]
1998(平成10)年度1,414,9541,083,3003,9183,009[40]
1999(平成11)年度1,333,7521,021,3203,6922,837[40]
2000(平成12)年度1,291,759983,4003,5772,732[40]
2001(平成13)年次1,312,062994,4403,6322,762[41]
2002(平成14)年次1,307,710992,2203,6212,756[41]
2003(平成15)年次1,333,9991,020,0003,6922,833[41]
2004(平成16)年次1,387,5491,075,9203,8422,989[41]
2005(平成17)年次1,404,7931,077,3603,8892,993[41]
2006(平成18)年次1,489,5451,096,9804,1243,047[41]
2007(平成19)年次1,509,4711,121,8804,1753,116[41]
2008(平成20)年次1,370,959979,1403,7932,720[41]
2009(平成21)年次1,244,438888,7203,4432,469[42]
2010(平成22)年次1,289,707918,2403,5682,551[42]
2011(平成23)年次1,363,761978,8403,7722,719[42]
2012(平成24)年次1,452,8961,050,1804,0212,917[42]
2013(平成25)年次1,538,9401,115,8204,2593,100[42]
2014(平成26)年次1,550,4501,124,8804,2903,125[42]
2015(平成27)年次1,602,2511,153,0804,4313,203[42]
2016(平成28)年次1,659,2681,196,5804,5923,324[42]
2017(平成29)年次1,702,9461,223,5204,7113,399[42]
2018(平成30)年次1,789,9001,279,0204,9523,553[42]
2019(令和元)年次1,848,9351,356,4805,1143,768[1]
2020(令和02)年次1,483,9701,163,6404,1093,232[1]
2021(令和03)年次1,601,2031,237,2004,4333,437[1]
2022(令和04)年次1,703,8871,276,9804,7183,547[1]

斜体の値は千人単位(千人未満四捨五入)
* 千人単位からの概算値

駅周辺 編集

 
アピタ安城南店

西口にロータリーがあり、タクシー乗り場が設置されている。線路及び駅舎があった東口は、名鉄協商のコインパーキングが置かれている。また、あんくるバス桜井線・桜井西線の「桜井駅」バス停がロータリーに設置されている。

駅の東は商店街や古い集落があったが、東西で土地区画整理事業が進められており、2006年(平成18年)にショッピングセンターアピタ安城南店が開業した。

その他 編集

2020年には、「桜」を含む同名駅が2つある近畿日本鉄道とのコラボレーションで、当駅と桜駅 (愛知県)桜駅 (三重県)桜井駅 (奈良県)の4種類の入場券を組み合わせた受験生向けの「サクラサクきっぷ」が両社から販売された[43]

隣の駅 編集

名古屋鉄道
GN 西尾線
特急
南安城駅 (GN02) ← 桜井駅 (GN05)西尾駅 (GN10)
急行
南安城駅 (GN02) - (一部碧海古井駅 (GN03)) - 桜井駅 (GN05) - 南桜井駅 (GN06)
普通
堀内公園駅 (GN04) - 桜井駅 (GN05) - 南桜井駅 (GN06)

脚注 編集

出典 編集

  1. ^ a b c d e 安城市企画部経営管理課(編) 『安城の統計 60』、安城市、2023年、34頁
  2. ^ a b c 西尾線新駅の駅名と、碧海桜井駅及び碧海堀内駅の駅名変更について”. 名古屋鉄道 (2008年4月25日). 2008年4月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年6月10日閲覧。
  3. ^ 小笠原英喜「最近の鉄道施設改良工事の現状」『鉄道ピクトリアル』第816巻、電気車研究会、2009年3月、110-111頁。 
  4. ^ a b c d e 小笠原英喜「最近の鉄道施設改良工事の現状」『鉄道ピクトリアル』第816巻、電気車研究会、2009年3月、111頁。 
  5. ^ 安城市議会定例会、2003年3月5日
  6. ^ 名古屋鉄道(編)『れいめい』第120号、名古屋鉄道、1959年7月、4頁。 
  7. ^ 名古屋鉄道広報宣伝部(編)『名古屋鉄道百年史』名古屋鉄道、1994年、340頁。 
  8. ^ 生田誠『名鉄の支線、廃線』 上巻、アルファベータブックス、2020年、23頁。ISBN 978-4865988611 
  9. ^ a b 桜井(GN05)(さくらい) 路線一覧”. 名古屋鉄道. 2021年10月3日閲覧。
  10. ^ 電気車研究会、『鉄道ピクトリアル』通巻第816号 2009年3月 臨時増刊号 「特集 - 名古屋鉄道」、巻末折込「名古屋鉄道 配線略図」
  11. ^ 電気車研究会、『鉄道ピクトリアル』通巻第473号 1986年12月 臨時増刊号 「特集 - 名古屋鉄道」、付図「名古屋鉄道路線略図」
  12. ^ 名鉄120年史編纂委員会事務局(編)『名鉄120年:近20年のあゆみ』名古屋鉄道、2014年、160-162頁。 
  13. ^ 名古屋鉄道広報宣伝部(編)『名古屋鉄道百年史』名古屋鉄道、1994年、651-653頁。 
  14. ^ 愛知県統計書. 大正15・昭和元年 第1編』、(国立国会図書館デジタルコレクション)
  15. ^ 愛知県統計書. 昭和2年 第1編』、(国立国会図書館デジタルコレクション)
  16. ^ 愛知県統計書. 昭和3年 第1編』、(国立国会図書館デジタルコレクション)
  17. ^ 愛知県統計書. 昭和4年 第1編』、(国立国会図書館デジタルコレクション)
  18. ^ 愛知県統計書. 昭和5年 第1編』、(国立国会図書館デジタルコレクション)
  19. ^ 愛知県統計書. 昭和6年 第1編』、(国立国会図書館デジタルコレクション)
  20. ^ 愛知県統計書. 昭和8年 第1編』、(国立国会図書館デジタルコレクション)
  21. ^ 愛知県統計書. 昭和9年 第1編 土地、戸口、其他』、(国立国会図書館デジタルコレクション)
  22. ^ 愛知県統計書. 昭和10年 第1編』、(国立国会図書館デジタルコレクション)
  23. ^ 愛知県統計書. 昭和11年 第1編』、(国立国会図書館デジタルコレクション)
  24. ^ 愛知県統計書. 昭和12年 第1編』、(国立国会図書館デジタルコレクション)
  25. ^ 愛知県統計書. 昭和13年 第1編』、(国立国会図書館デジタルコレクション)
  26. ^ 愛知県統計書. 昭和14年 第1編』、(国立国会図書館デジタルコレクション)
  27. ^ 愛知県統計書. 昭和15年 第1編 土地、戸口、其他』、(国立国会図書館デジタルコレクション)
  28. ^ 愛知県統計書. 昭和24年』、(国立国会図書館デジタルコレクション)
  29. ^ 愛知県(編)『愛知県統計年鑑 昭和27年刊行』、愛知県、1952年、329頁
  30. ^ 愛知県(編)『愛知県統計年鑑 昭和28年刊行』、愛知県、1953年、313頁
  31. ^ 愛知県(編)『愛知県統計年鑑 昭和29年刊行』、愛知県、1954年、332頁
  32. ^ 愛知県(編)『愛知県統計年鑑 昭和30年刊行』、愛知県、1955年、308頁
  33. ^ 愛知県(編)『愛知県統計年鑑 昭和31年刊行』、愛知県、1956年、306頁
  34. ^ 愛知県(編)『愛知県統計年鑑 昭和32年刊行』、愛知県、1957年、322頁
  35. ^ 愛知県(編)『愛知県統計年鑑 昭和33年刊行』、愛知県、1958年、338頁
  36. ^ 愛知県(編)『愛知県統計年鑑 昭和34年刊行』、愛知県、1959年、382頁
  37. ^ a b c d e 安城市市長公室企画課(編) 『安城の統計 7』、安城市、1970年、18頁
  38. ^ a b c d e f g h i j 安城市市長公室企画課(編) 『安城の統計 17』、安城市、1980年、24頁
  39. ^ a b c d e f g h i j 安城市市長公室企画課(編) 『安城の統計 27』、安城市、1990年、33頁
  40. ^ a b c d e f g h i j k 安城市企画部企画政策課(編) 『安城の統計 38』、安城市、2001年、33頁
  41. ^ a b c d e f g h 安城市企画部経営管理課(編)『安城の統計 46』、安城市、2009年、33頁
  42. ^ a b c d e f g h i j 安城市企画部経営管理課(編)『安城の統計 56』、安城市、2019年、34頁
  43. ^ 近鉄と名鉄、受験生向け「サクラサク入場券」。絵馬型台紙と「桜駅」「桜井駅」の入場券4枚セット - トラベルWatch(2020年12月10日)2024年2月23日閲覧。
安城の統計

関連項目 編集

外部リンク 編集