桜駅 (愛知県)

愛知県名古屋市南区にある名鉄名古屋本線の駅

桜駅(さくらえき)は、愛知県名古屋市南区呼続4丁目にある、名古屋鉄道名古屋本線である。駅番号はNH30

桜駅
駅舎
さくら
SAKURA
NH29 本笠寺 (0.7 km)
(1.0 km) 呼続 NH31
地図
所在地 名古屋市南区呼続四丁目27-15
北緯35度6分23秒 東経136度56分4.7秒 / 北緯35.10639度 東経136.934639度 / 35.10639; 136.934639座標: 北緯35度6分23秒 東経136度56分4.7秒 / 北緯35.10639度 東経136.934639度 / 35.10639; 136.934639
駅番号 NH  30 
所属事業者 名古屋鉄道
所属路線 名古屋本線
キロ程 58.9 km(豊橋起点)
駅構造 地上駅
ホーム 2面2線
乗降人員
-統計年度-
3,720人/日
-2021年令和3年)-
開業年月日 1917年大正6年)3月7日[1]
備考 無人駅(駅集中管理システム導入駅)
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桜駅の桜

現在は普通列車のみが停車するが、かつて1990年代初期の平日朝に上り準急が特別停車していたことがある。

関駅が廃止となった為、名鉄では唯一の一字駅である。

歴史 編集

駅構造 編集

相対式2面2線ホーム地上駅。終日無人駅で、駅集中管理システム(管理駅は神宮前駅[7])が導入されている。ホーム有効長は6両分。改札口は1番線にある1か所のみで、2番線とはホーム呼続寄りにある跨線橋で連絡している。

駅舎が下りホームにあり、以前は上りホームに早朝・深夜、名古屋市立桜台高等学校の登校時間帯に利用できる臨時出入口が設けられていたが、トランパス利用開始に伴う駅集中管理システム導入の際、廃止された。自動改札機は元々窓口(切符売り場)があった場所より少し出口に近い位置に設置されている。自動券売機はmanaca非対応のものが駅舎入口の外に2台あったが、2017年(平成29年)夏頃に1台に減らされた。トイレは改札を入った1番線にあり、男女別の水洗式。ホームの先端(本笠寺寄り)4両分は幅が狭く、上屋もないため、特に通過電車と雨天時の傘に注意。2番線には改札口がなく、スロープもないため車椅子で当駅から豊橋方面へ向かう場合、係員の補助が必要となる。

隣の本笠寺駅との距離は0.7kmしかなく、線路は直線であるため、当駅のホーム端から本笠寺駅のホームを見ることができる。

山崎川天白川間連続立体交差事業[8]に伴う駅高架化計画があり、2020年令和2年)度内に環境アセスメント準備書作成に向けて調査を進める方針となっている(但し、本星崎駅周辺の高架化を第1期整備としており、第2期整備となる当駅周辺の高架化工事の着手は2030年代半ば以降となる)[9]

のりば
番線 路線 方向 行先
1 NH 名古屋本線 下り 金山名鉄名古屋方面[10]
2 上り 東岡崎豊橋方面[10]

配線図 編集

桜駅 構内配線略図

東岡崎・
豊橋方面
 
神宮前・
名古屋方面
凡例
出典:[11]


利用状況 編集

朝夕ラッシュ時は桜台高校に通学する高校生で賑わうが、近くに名古屋市営地下鉄桜通線桜本町駅があるため普段の利用者はそれほど多くない。ただ、岡崎方面からの一部の乗客は当駅で下車して地下鉄への乗り換えに利用している(連絡運輸はなし)。実際、1994年(平成6年)の桜通線開業後は当駅の利用者は桜本町駅に奪われて大きく減少し、以後はしばらく落ち着いていたが、2011年(平成23年)の桜通線徳重開業後は若干回復している。

  • 「移動等円滑化取組報告書」によれば、2020年度の1日平均乗降人員は3,621人である[12]
  • 『名鉄120年:近20年のあゆみ』によると2013年度当時の1日平均乗降人員は3,262人であり、この値は名鉄全駅(275駅)中131位、名古屋本線(60駅)中36位であった[13]
  • 『名古屋鉄道百年史』によると1992年度当時の1日平均乗降人員は5,193人であり、この値は岐阜市内線均一運賃区間内各駅(岐阜市内線・田神線・美濃町線徹明町駅 - 琴塚駅間)を除く名鉄全駅(342駅)中87位、 名古屋本線(61駅)中30位であった[14]
  • 『名古屋市統計年鑑』によると、2019年度の1日平均乗車人員は2,032人である。各年度の1日平均乗車人員は以下の通り[15]
年度 1日平均
乗車人員
2000年 1,508
2001年 1,509
2002年 1,528
2003年 1,493
2004年 1,540
2005年 1,491
2006年 1,469
2007年 1,474
2008年 1,480
2009年 1,449
2010年 1,455
2011年 1,501
2012年 1,568
2013年 1,633
2014年 1,646
2015年 1,771
2016年 1,837
2017年 1,906
2018年 1,987
2019年 2,032

駅周辺 編集

駅名となっている「桜」の地名は“狭い窪地”を表す「サ(狭)・クラ(座・谷)」に佳字をあてたものである。『正生考』では「狭座」とされ、『和名抄』では「作良」をあてている[16]

駅は名古屋環状線や東海通から狭い道を少し奥に入った、住宅地の中にある。1970年代までは桜本町一丁目交差点付近に名古屋市電の桜本町一丁目停留場が存在した。

主な施設 編集

バス路線 編集

駅東側100mに沿う幹線道路上に名古屋市営バスの「桜本町一丁目」バス停が、駅北側には同じく名古屋市営バスの「呼続町」バス停がある。

桜本町一丁目
呼続町

その他 編集

2019年には隣県にある桜駅 (三重県)を持つ近畿日本鉄道とのコラボレーションで、受験生をターゲットにした企画乗車券「サクラサクきっぷ」(両社の桜駅から縁起のよい言葉を持つ駅までの乗車券をセット)が販売された[17]。2020年には、こちらも両社に存在する「桜井駅」(桜井駅 (愛知県)桜井駅 (奈良県))の4枚の入場券を組み合わせた「サクラサクきっぷ」が販売された[18]

隣の駅 編集

名古屋鉄道
NH 名古屋本線
快速特急特急急行準急
通過
普通
本笠寺駅(NH29) - 桜駅(NH30) - 呼続駅(NH31)

脚注 編集

  1. ^ a b 「軽便鉄道運輸開始」『官報』1917年3月16日(国立国会図書館デジタル化資料)
  2. ^ 名古屋鉄道広報宣伝部(編)『名古屋鉄道百年史』名古屋鉄道、1994年、1020頁。 
  3. ^ 名古屋鉄道広報宣伝部(編)『名古屋鉄道百年史』名古屋鉄道、1994年、1054頁。 
  4. ^ 名古屋鉄道(編)『れいめい』第417号、名古屋鉄道、1983年6月、4頁。 
  5. ^ 寺田裕一『改訂新版 データブック日本の私鉄』ネコ・パブリッシング、2013年、255頁。ISBN 978-4777013364 
  6. ^ 「鉄道記録帳」『RAIL FAN』第51巻第12号、鉄道友の会、2004年12月号、28頁。 
  7. ^ 名古屋本線 神宮前駅~東岡崎駅および新川橋駅に共通SFカードシステム「トランパス」を導入します - 名古屋鉄道、2004年8月25日
  8. ^ http://www.nui.or.jp/project/renzoku.htm[リンク切れ]
  9. ^ 建通新聞中部版、2020年4月30日付1面
  10. ^ a b 桜(NH30)(さくら) 路線一覧”. 名古屋鉄道. 2021年10月3日閲覧。
  11. ^ 電気車研究会、『鉄道ピクトリアル』通巻第816号 2009年3月 臨時増刊号 「特集 - 名古屋鉄道」、巻末折込「名古屋鉄道 配線略図」
  12. ^ 令和2年度 移動等円滑化取組報告書(鉄道駅)” (PDF). 名古屋鉄道. 2021年10月3日閲覧。
  13. ^ 名鉄120年史編纂委員会事務局(編)『名鉄120年:近20年のあゆみ』名古屋鉄道、2014年、160-162頁。 
  14. ^ 名古屋鉄道広報宣伝部(編)『名古屋鉄道百年史』名古屋鉄道、1994年、651-653頁。 
  15. ^ 毎年の統計データ(名古屋市統計年鑑) - 名古屋市
  16. ^ 尾藤卓男『各駅地名解 名古屋鉄道の巻』東海地名学研究所、1982年、54頁。 
  17. ^ ~全国に2駅の「桜駅」がコラボレーション!~近鉄と名鉄で「サクラサクきっぷ」を発売します! (PDF) - 近畿日本鉄道プレスリリース(2019年11月28日)
  18. ^ 近鉄と名鉄、受験生向け「サクラサク入場券」。絵馬型台紙と「桜駅」「桜井駅」の入場券4枚セット - トラベルWatch(2020年12月10日)2024年2月23日閲覧。

関連項目 編集

外部リンク 編集