横山楓

宮崎県宮崎市出身のプロ野球選手

横山 楓(よこやま かえで、1997年12月28日 - )は、宮崎県宮崎市出身[2]プロ野球選手投手)。右投両打。オリックス・バファローズ所属。

横山 楓
オリックス・バファローズ #52
2023年7月8日、紀三井寺野球場にて
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 宮崎県宮崎市
生年月日 (1997-12-28) 1997年12月28日(26歳)
身長
体重
181 cm
91 kg
選手情報
投球・打席 右投両打
ポジション 投手
プロ入り 2021年 ドラフト6位
初出場 2023年9月30日
年俸 750万円(2024年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
派遣歴

経歴 編集

プロ入り前 編集

幼い頃に父を亡くし、介護施設で調理師として働く母に育てられる[3]。小学校4年生の時に西池ブルドッグに入団し野球を始め、中学時代は宮崎中央ボーイズで2番手投手としてプレーした[4]。たまたま勝利投手になった試合を宮崎学園高校の監督が視察しており、同校に進学[4]。1年の冬に腰を痛めて2か月間投げられずにいたが、監督の勧めで体幹を鍛えたところ、2年生になってから球速が140km/hを超えるようになる[4]。もともと野球は高校までで辞めるつもりでいたが、148km/hを記録するようになり、野球を職業にしたいと意識し始める[5]。3年夏の宮崎県大会では決勝まで勝ち進んだが疲労も重なり、決勝戦で宮崎日大高校に0対13で敗れ甲子園出場の夢は叶わなかった[5]

高校卒業後は國學院大學に進学するが、入学早々に腰痛が再発し思うように投げられない日々を送る[4]。2年夏から練習を再開し[3]東都大学リーグでの初登板は3年春で6試合に登板[6]。秋は先発も任され5試合に登板し、最速149km/hを記録した[3]。大学の1学年上には清水昇がおり、4年からは清水のエース番号「18」を引き継いだ[4][7]。大卒でプロ入りを目指し、4年時にプロ志望届を提出したが指名されず、卒業後はセガサミーに入社した[5]。同期に吉村貢司郎、1学年下に小川龍成がいる。

2021年社会人野球日本選手権大会では、力強い直球とフォークを武器にNTT西日本を相手に5者連続三振[8]。準々決勝となるホンダ戦では、最速153km/hの力投を見せ5回無失点に抑えるが、0対1で敗れた[9]

同年10月11日、ドラフト会議にて、オリックス・バファローズから6位指名を受け[10]、12月11日にオリックスと契約金3500万円、年俸800万円(金額は推定)で合意し、入団が決まった[11]。背番号は52。社会人時代に結婚し既に一児の父でもあったが、環境に慣れるために入団時は単身での寮生活を選択した[12]

オリックス時代 編集

2022年は、ウエスタン・リーグで25試合に登板し、0勝2敗、防御率2.36という成績を残すが、一軍登板は果たせなかった[13]。11月24日、50万円減となる推定年俸750万円で契約を更改した[14]

2023年は、9月30日の東北楽天ゴールデンイーグルス戦(京セラドーム)で7回に中継ぎとしてプロ初登板し、1イニングを無失点に抑えた[15]。最終的に4試合登板で防御率7.36を記録[16]。11月8日、現状維持となる推定年俸750万円で契約を更改した[16]。11月から12月にかけてオーストラリアン・ベースボールリーグメルボルン・エイシズに派遣された[17]

選手としての特徴 編集

最速153km/hの速球派右腕[18][19]。角度と勢いのある直球と変化球はフォークカーブを投げる[20][21]

極端にテイクバックの少ない投球フォームを取り入れており[22]、右手首の曲げ方は「招き猫」に例えられる[19]。セガサミー時代からテイクバックが少なく、リリースの見えづらいフォームが特徴的だったが[23]、極端に少なくしたのはプロ入り後からである[22]。体が上を向いて暴れやすいため、「小さくまとめて打者に目掛けて投げる意識」で取り組んでいるもので、1年目のオフシーズン期間に巡回ヘッドコーチの中垣征一郎や二軍監督の小林宏の指導も取り入れ、独特なフォームを作り上げた[22]

詳細情報 編集

年度別投手成績 編集





















































W
H
I
P
2023 オリックス 4 0 0 0 0 0 1 0 0 .000 18 3.2 4 0 4 0 0 3 0 0 3 3 7.36 2.18
通算:1年 4 0 0 0 0 0 1 0 0 .000 18 3.2 4 0 4 0 0 3 0 0 3 3 7.36 2.18
  • 2023年度シーズン終了時

年度別守備成績 編集



投手












2023 オリックス 4 0 1 0 0 1.000
通算 4 0 1 0 0 1.000
  • 2023年度シーズン終了時

記録 編集

初記録

背番号 編集

  • 52(2022年 - )

脚注 編集

  1. ^ オリックス - 契約更改」日刊スポーツ。2023年11月8日閲覧
  2. ^ 挫折乗り越え夢つかむ  横山投手オリク6位指名」宮崎日日新聞社、2021年10月12日。2022年4月7日閲覧
  3. ^ a b c 國學院大・横山楓 母への恩返しを胸に、追い続けるプロ野球選手の夢」4years. #大学スポーツ、2019年10月21日。2022年4月7日閲覧
  4. ^ a b c d e 横山楓(国学院大・投手) 度重なるアクシデントを力に変えた149キロ右腕」週刊ベースボールONLINE、2019年8月8日。2022年4月7日閲覧
  5. ^ a b c 大卒2年目に勝負懸ける横山楓 [セガサミー] の適性能力」週刊ベースボールONLINE、2021年9月1日。2022年4月7日閲覧
  6. ^ [ドラフト候補カタログ] 遅咲きでも、色づきは鮮やかに 横山 楓(セガサミー)」Yahoo!ニュース、2021年10月6日。2022年4月7日閲覧
  7. ^ 【オリックス】6位ルーキーが「信頼されるリリーフ」の理想像として挙げた国学院大先輩のヤクルト投手」中日スポーツ、2021年12月11日。2022年4月7日閲覧
  8. ^ セガサミー・横山楓5者連続奪三振に「ストレートが力強い」巨人スカウト」日刊スポーツ、2021年7月2日。2022年4月7日閲覧
  9. ^ セガサミー横山 ベンチ外から「怪物球威」へ成長中 日本選手権」毎日新聞、2021年7月12日。2022年4月7日閲覧
  10. ^ 【ドラフト】オリックスが最速153キロ右腕、セガサミー・横山楓を6位指名」スポーツ報知、2021年10月11日。2022年4月7日閲覧
  11. ^ 横山(セガサミー)オリ入団合意」宮崎日日新聞社、2021年12月11日。2022年4月7日閲覧
  12. ^ オリックス 一児の父、ドラ6横山は単身での入寮を選択「最初は一人で集中したい」」デイリースポーツ、2022年1月6日。2022年4月7日閲覧
  13. ^ 【オリックス】21年ドラ6・横山楓、50万減の750万円で更改 1軍未登板に「本当に悔しい1年だった」」『スポーツ報知』2022年11月24日。2024年4月9日閲覧
  14. ^ 【オリックス】21年ドラ6・横山楓、50万減の750万円で更改 1軍未登板に「本当に悔しい1年だった」」『スポーツ報知』2022年11月24日。2024年5月2日閲覧
  15. ^ オリックス2年目・横山楓プロ初登板 最速153キロ!1回0封」『サンスポ』2023年9月30日。2024年4月9日閲覧
  16. ^ a b 【オリックス】横山楓は現状維持750万円 豪州ウインターリーグで「来年使えるものを」習得へ」『日刊スポーツ』2023年11月8日。2024年5月2日閲覧
  17. ^ 【オリックス】前佑囲斗ら4選手を豪州ウインターリーグに派遣 4年前には宗佑磨が参加」スポーツ報知、2023年11月8日。2024年4月9日閲覧
  18. ^ ドラフト候補セガサミー・横山楓が復調気配「今できること」3回途中1失点」日刊スポーツ、2021年9月29日。2022年4月7日閲覧
  19. ^ a b 「とんでもない投げ方」から153キロ オリに現れた“招き猫”投法の新星「また山脈やん」」『Full-Count』2023年10月1日。2023年11月29日閲覧
  20. ^ プロ野球スカウトのリアル評価を聞いた 今秋ドラフト候補《6人の社会人投手》「栗林良吏(広島)と比較される右腕は…」」Number Web、2021年7月24日。2022年4月7日閲覧
  21. ^ 2021年ドラフト指名選手(オリックス):プロ野球」サンケイスポーツ。2022年4月7日閲覧
  22. ^ a b c 真柴健「“見えないテイクバック”から剛球連発 「作り上げた」独特フォーム…オリにまた新戦力」『Full-Count』2023年10月1日。2023年11月29日閲覧
  23. ^ 柳内遼平「昨年は公式戦2試合の男にスカウト熱視線 セガサミーの153キロ右腕・横山楓」『Sponichi Annex』2021年9月12日。2023年11月29日閲覧
  24. ^ 【オリックス】横山楓が1軍デビュー戦で1回無失点「真っすぐが腕振れて投げられた」」『日刊スポーツ』2023年9月30日。2023年10月1日閲覧

関連項目 編集

外部リンク 編集