清水洋史
清水 洋史(しみず ようじ、1969年1月28日[1] - )は、日本の音響監督。東北新社音響字幕制作事業部チーフディレクター[2]。映像テクノアカデミア声優科講師[2]。
来歴・人物 編集
愛知県出身。1980年代後半、小劇場演劇ブームがあった頃、それに惹かれて演劇界に入り、舞台の演出家になる[3][4]。1995年に阪神・淡路大震災、地下鉄サリン事件という世間を大きく揺るがす出来事を受けてフィクションへの向き合い方に悩み、演劇から離れる[3]。それから建設現場作業員として2年程度働いた後、貯めたお金を元に半年ほど海外でバックパッカーをし、資金を使い切って帰国[3]。今後を思案していたときに新聞で演劇経験者対象の東北新社の求人を見つけ、珍しいなと思って応募[3]。2週間くらい友人のいる奈良県に滞在して帰ってくると書類審査を通った通知がきていたが、面接は既に過ぎていた[3]。数日後、会社からなぜ来なかったのかと電話があり事情を説明すると二次面接から参加してもいいと言われ、そういうおおらかな時代に合格、入社した[3][4]。アニメやゲーム関係仕事がメジャーではなかったことから音響のことは全く知らず、いちから吹き替えなどについて覚えていった[5]。
アニメ・ゲームの音響監督から吹き替え演出まで、幅広いジャンルで活躍している。
趣味は写真。撮影も鑑賞も好み、写真がテーマの洋画『LIFE!』の吹き替え演出ではその知識が生かされたという[6]。
『ルパン三世』シリーズでは、音響監督を『血の刻印 〜永遠のMermaid〜』(2011年)以降、東北新社の先輩である加藤敏から引き継いで担当。『PART IV』(2015年)からは劇伴の選曲も鈴木清司から引き継ぎ担当している[7]。なお、就任前に『アルカトラズコネクション』(2001年)では録音監督補佐として参加していた。
参加作品 編集
※特筆のないものは、全て音響監督としての参加。
テレビアニメ 編集
2001年
- ルパン三世 アルカトラズコネクション(録音監督補佐)
2003年
2004年
2006年
2007年
2008年
2009年
2011年
2012年
2013年
2015年
2016年
2017年
2018年
2019年
2020年
2021年
OVA 編集
2005年
2015年
劇場アニメ 編集
2005年
2006年
2010年
2011年
2012年
2014年
2015年
2016年
- 新劇場版 頭文字D Legend3 -夢現-
- この世界の片隅に※台詞収録演出
2017年
2019年
2023年
Webアニメ 編集
2019年
ゲーム 編集
- キングダムハーツ ※向山宏志、松岡裕紀と共同
- キングダム ハーツII ※加藤敏、向山宏志と共同
- キングダム ハーツ バース バイ スリープ ※向山宏志と共同
- ワールド オブ ファイナルファンタジー
- ジャック×ダクスター
- ラチェット&クランク(1~4th) ※久保宗一郎と共同
日本語版演出 編集
映画 編集
- アーサーとミニモイの不思議な国
- アンドロメダ…
- イナフ
- イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密
- インファナル・アフェアIII 終極無間
- ヴァンパイア・ハンター
- ウエルカム・トゥ・サイゴン
- 悦楽晩餐会/または誰と寝るかという重要な問題
- エンダーのゲーム
- オーシャンズ11
- オーシャンズ12
- オーシャンズ13
- ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3[10]
- 軍用列車 ※DVD版
- ゴースト・イン・ザ・シェル[2][11]
- ゴーストバスターズシリーズ
- GODZILLA(演出補)※ソフト版、演出は佐藤敏夫
- コラテラル・ダメージ ※フジテレビ版
- ゴンゾ宇宙に帰る
- ザスーラ
- シェーン ※スター・チャンネル版
- シャッター アイランド
- 60セカンズ ※日本テレビ版
- スーパーマン リターンズ
- スター・ウォーズシリーズ
- ストリングス〜愛と絆の旅路〜
- すべての美しい馬
- 聖なる嘘つき/その名はジェイコブ
- ゼロ・ダーク・サーティ[2]
- それでも夜は明ける
- ターミナル
- ダ・ヴィンチ・コード
- 007シリーズ
- チーム★アメリカ/ワールドポリス
- ディナーの後に
- ナイト&デイ ※テレビ朝日版
- ネメシス/S.T.X
- ピース・ピープル ※川合茂美との連名
- ヒューゴの不思議な発明
- ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー[14]
- ユニバーサル・ソルジャーII
- LIFE!/ライフ ※ザ・シネマ版[15]
- ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ
- ワン・ナイト・スタンド
海外ドラマ 編集
人形劇 編集
アニメ 編集
- ガンビー
- カンフー・パンダ
- カンフー・パンダ2
- カンフー・パンダ3
- サウスパーク
- マスター・ファイブの秘密
- リロ・アンド・スティッチ
- リロ・アンド・スティッチ 2
- リロ・アンド・スティッチ ザ・シリーズ
- ミッキーのマジカル・クリスマス/雪の日のゆかいなパーティー
- ミッキーの悪いやつには負けないぞ!
- アングリーバード
- アングリーバード2
- シュガー・ラッシュ
- シュガー・ラッシュ:オンライン[16]
- クルードさんちのはじめての冒険
- ブラザー・ベア
- ブラザー・ベア2
- ホーム・オン・ザ・レンジ にぎやか農場を救え!
- ファンタジア
- おしゃれにナンシー・クランシー(太田信乃と共同)
- ミッキーのクリスマスキャロル
脚注 編集
出典 編集
- ^ 『日本音声製作者名鑑2007』小学館、2007年、291頁。ISBN 978-4-09-526302-1。
- ^ a b c d e f g h i “講師紹介”. 映像テクノアカデミア. 2021年2月28日閲覧。
- ^ a b c d e f ぺりかん社 2021, p. 93.
- ^ a b 金須晶子 (2019年2月22日). “「LIFE!」ザ・シネマ新録版特集”. 映画ナタリー 2021年9月3日閲覧。
- ^ ぺりかん社 2021, pp. 93–94.
- ^ “『LIFE!/ライフ[ザ・シネマ新録版]』 演出家・清水洋史さん&翻訳家・埜畑みづきさん&堀内賢雄さんインタビュー”. ふきカエル (2019年2月20日). 2021年9月3日閲覧。
- ^ “「ルパン三世のテーマ」生みの親・大野雄二 ×『ルパン三世 PART6』新EDテーマ歌唱・藤原さくらロングインタビュー│曲作りは「良い曲ができただけじゃ駄目。無難じゃなく、尖ってて、棘があるものが良い」”. アニメイトタイムズ. (2022年1月21日) 2022年1月22日閲覧。
- ^ “「ルパン三世」×「キャッツ・アイ」コラボアニメ決定!制作はトムスが担当”. コミックナタリー. ナターシャ (2022年9月22日). 2022年9月22日閲覧。
- ^ “「無限の住人」万次役は津田健次郎、凜役は佐倉綾音!10月よりアマプラ独占配信”. コミックナタリー. (2019年8月8日) 2019年8月8日閲覧。
- ^ “ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3 -日本語吹き替え版”. 吹替キングダム (2024年2月8日). 2024年2月9日閲覧。
- ^ “ゴースト・イン・ザ・シェル”. ふきカエル大作戦‼︎ (2017年4月7日). 2022年7月27日閲覧。
- ^ “ゴーストバスターズ/アフターライフ -日本語吹き替え版”. ふきカエル大作戦‼︎ (2022年2月4日). 2022年7月27日閲覧。
- ^ “ゴーストバスターズ フローズン・サマー -日本語吹き替え版”. 吹替キングダム (2024年4月1日). 2024年4月1日閲覧。
- ^ “ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー -日本語吹き替え版”. ふきカエル大作戦!! (2022年11月21日). 2022年11月21日閲覧。
- ^ “LIFE!/ライフ [ザ・シネマ新録版]”. ふきカエル大作戦‼︎ (2019年2月20日). 2022年7月27日閲覧。
- ^ “シュガー・ラッシュ:オンライン”. ふきカエル大作戦‼︎ (2018年12月16日). 2022年7月27日閲覧。
注釈 編集
- ^ Amazon Prime Videoによる配信。
参考文献 編集
- 小杉眞紀、山田幸彦、吉田真奈『アニメ業界で働く』ぺりかん社〈なるにはBOOKS 補巻27〉、2021年。ISBN 978-4-831516008。