削除された内容 追加された内容
66行目:
== 低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬(LEP) ==
'''低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬(LEP)'''は子宮内膜症、月経困難症向けに生理周期の安定、生理痛の軽減、経血量の減少など、月経に関する症状の治療目的で使用される。また、子宮内膜症の予防・病巣進行の停止、子宮体がん、卵巣癌のリスク軽減なども期待できる。副作用でもある抗アンドロゲン(抗男性ホルモン)作用を利用した[[尋常性痤瘡|ニキビ]]治療<ref name="ocgl"/>、体毛が薄くなることが報告されている<ref name="ocgl"/>。
 
1999年6月に女性自身が妊娠をコントロールする低用量ピルが申請から9年の歳月を経て承認された。1965年以来、185以上の国連加盟国各国はピルを承認し、世界中で2000万人の女性が服用する中、日本はピルを承認する最後の先進国であった<ref>{{cite web|url=https://core.ac.uk/download/pdf/232680898.pdf|title=Potency and Pregnancy in Japan: Did Viagra Push the Pill |author=Patricia L. Martin |publisher=the university of tulsa|accessdate=2020-12-20}}</ref>。国連加盟国185か国で当時唯一の未承認国であった<ref>{{cite web|url=http://rhic.kenkyuukai.jp/special/index.asp?id=4380|title=国会からの報告|publisher=リプロ・ヘルツ情報センター|accessdate=2020-12-21}}</ref>。HIV感染拡大の懸念から薬事審議会が一時審議を凍結し、感染症問題を管轄する公衆衛生審議会に意見を求めるなど調整が難航し、承認時にもなお感染症対策をもっと詰めて承認を決めるべきだったとの意見(東京医科歯科大学大島博幸教授)があった<ref>読売新聞 第44227号 低用量ピル解禁 1999(平成11)年6月13日 1面31面 2020年12月20日閲覧</ref>。低用量ピルが長期審議から一転解禁となった背景には、男性用性的不能治療薬「バイアグラ」を個人輸入で大量に出回り死亡例が発生したことから安全に処方されるためとの理由で、申請からわずか半年で承認された。これにより男性本位との批判が起こったことが関係しているとの見解もある<ref>毎日新聞 記者の目 バイアグラのスピード承認 男性本位の「性」倫理 小川節子 1999年1月26日 2020年12月20日閲覧</ref>。厚労省はピル解禁を世の中の理解が進みピルを温かく見守る環境ができた(平井俊樹審査管理課長)との講和を発表した。ピルが承認されない一方でバイアグラが超特急で承認されたことに対しニューヨークタイムズ紙では世界的に安全性が確立された低用量ピルが認可されていないのみならず副作用ゆえに米国では88年以降販売されなくなった「危険な」高用量ピルのみが認可され,販売され続けていることも紹介し日本の薬事行政の奇妙さを紹介したと言われている<ref>{{cite news|url=https://www.nytimes.com/1999/04/27/science/japan-s-tale-of-two-pills-viagra-and-birth-control.html|title=Japan's Tale of Two Pills: Viagra and Birth Control|publisher=New york times|date=1999-04-27|accessdate=2020-12-20}}</ref><ref>{{cite web|url=https://www.igaku-shoin.co.jp/paper/archive/old/old_article/n2006dir/n2691dir/n2691_05.htm|title=〔連載〕続 アメリカ医療の光と影  第88回ピル(医療と性と政治)(19)「性の乱れ」を防ぐことに躍起となる権力者たちの習性|publisher=医学界新聞|author=李啓充 医師/作家(在ボストン)|accessdate=2020-12-20}}</ref>。
 
== モーニングアフターピル(EC) ==