削除された内容 追加された内容
m link 海洋汚染 using Find link
-telリンク
171行目:
: 世代を重ね交配していく事で、遺伝的多様性は薄れ画一的な個体群が形成されていく。この、遺伝的な多様性に欠ける個体群は感染症に対する耐性が弱くなっている場合があり、感染症が蔓延しやすい。また、自然環境への放流後の環境対応力が薄れていくことが指摘されている。一方、多様性が維持できている個体群であれば感染を免れ生存する個体があり全滅の可能性を低くできる<ref name="77_3_356"/>。
; 外来種化と遺伝子攪乱
: 養殖用に他地域から持ち込まれた生物が自然界に逃げ出し[[外来種]]として野生化した事例は多く、周辺の生態系を破壊したり、在来種との交雑による遺伝子攪乱が懸念される。また、植物やほ乳類において普通に行われている F1 と呼ばれる[[雑種第一代|一代雑種]]の手法を養殖魚の生産性(成長速度)を上げるため、導入することがある。しかし、サケ科魚類の一代雑種では致死性仔魚のみが誕生する組合せが有り<ref>伊藤大一輔、藤原篤志、阿部周一「[https://doi.org/10.5924/abgri2000.34.65 サケ科魚類の致死性雑種と染色体異常]」『動物遺伝育種研究』Vol.34 No.1 (2006) pp.65-70, {{DOI|10.5924/abgri2000.34.65}}</ref>、そのため養殖魚が自然界に逃げ出し、さらなる交雑個体が生じないようにするため、不妊化処理を施した生殖能力を持たない[[倍数性|3倍体]]メスを作出することが多い<ref>[http://www.fishexp.hro.or.jp/shikenima/151to200/183/183.htm 試験研究は今 NO.183 -先端技術開発研究(水産孵化場)のこれまでの成果] 北海道立総合研究機構水産研究本部</ref><ref>「[http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/2010712313 ニジマス四倍体との交雑による異質三倍体の作出]」『長野県水産試験場研究報告』(7), pp.1-9, [tel:2005-03-00 2005-03-00]</ref>一方で、3倍体魚では繁殖力が無くなったため天然魚であれば生殖の為に消費されていたエネルギーが成長の向けられるので短期間で出荷可能な大きさに成長する。
; 魚への苦痛
: 飼われる魚は種々の病気、感染症、[[寄生虫]]に罹患する。逃げた魚は周辺の水域に病気を持ち込む<ref>{{Cite book|和書|author=ゲイリー・L・フランシオン|title=動物の権利入門 |date=2018 |publisher=緑風出版 |page=79}}</ref>。