硫化アルミニウムは、アルミニウム硫化物で、化学式Al2S3で表される物質である。数種類の結晶構造をとることで知られる。水分に敏感で、大気中で加水分解によりガス状の硫化水素酸化アルミニウム水酸化アルミニウムを生じる[1]

硫化アルミニウム
Aluminium sulfide
識別情報
CAS登録番号 1302-81-4 チェック
PubChem 16684788
ChemSpider 140154 チェック
特性
化学式 Al2S3
モル質量 150.158 g/mol
外観 灰色の固体
密度 2.32 g/cm3
融点

1100℃

沸点

1500℃ (昇華)

への溶解度 分解
危険性
安全データシート(外部リンク) MSDS
EU分類 not listed
NFPA 704
0
4
2
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

生成 編集

アルミニウムと硫黄との加熱により生成する。

2Al+3S→Al2S3

この反応では約1100℃の高温となり、を溶かすほどである。冷却された硫化アルミニウムは非常に硬い。

空気中では、容易に加水分解をうけて、水酸化アルミニウムを沈殿させる。

脚注 編集

  1. ^ Holleman, A. F.; Wiberg, E. "Inorganic Chemistry" Academic Press: San Diego, 2001. ISBN 0-12-352651-5.