社会運動標榜ゴロ(しゃかいうんどうひょうぼうゴロ)[1]とは、社会運動を仮装し、または標榜して不正な利益を求めて暴力的不法行為等を行うおそれがあり、市民生活の安全に脅威を与える者のこと[2]。ゴロとは、ごろつきの略称。

伝統的な暴力団の経済活動への対策強化や、1981年商法改正による総会屋対策が行われた際に生まれ、1986年には警察庁に対策が必要な集団として分類されるようになった。

社会運動や政治活動を仮装、標榜するなどして、反社会的勢力の威力を利用して行政対象暴力民事介入暴力で不当な利益を得るものであり、社会問題となった。

大掛かりな行動を取るよりも地域密着型で生活改善や地域改善と言った市町村レベルでの動きを取ることが多い[3]

また、昨今では、Twitter等のSNSやブログなどを利用して特定の人物や企業を攻撃して炎上を煽る者についても社会運動標榜ゴロに該当する旨が指摘されている。[誰?]こういった人物はネットが普及する前から存在し、1980年代以前の地方競馬界にもちょっとでも怪しいレースがあると八百長と騒ぎ立て、暴動を煽る「騒動屋」と呼ばれる存在があった。[4]

脚注 編集

  1. ^ 「榜」の漢字が常用漢字に含まれていないため、公用文等では社会運動標ぼうゴロという表記が一般的。
  2. ^ 平成27年の暴力団情勢 警察庁組織犯罪対策部暴力団対策課・組織犯罪対策企画課
  3. ^ 夏原武 2011, p. 42.
  4. ^ 八百長疑惑の混乱期 浦和競馬場70周年記念サイト

参考文献 編集

  • ピーター・B・E・ヒル『ジャパニーズ・マフィア ヤクザと法と国家』田村未和訳、三交社、2007年。ISBN 978-4-87919-169-4 
  • 夏原武『反社会的勢力』洋泉社、2011年。ISBN 9784862488558 

関連項目 編集