福岡町駅(ふくおかちょうえき)は、かつて愛知県岡崎市にあった、名鉄福岡線の。福岡線は鉄道線であったが、実質は岡崎市内線の一部であり、路面電車で運行されていた。

福岡町駅
福岡町駅構内
ふくおかちょう
FUKUOKACHŌ
西若松 (0.9 km)
地図
所在地 愛知県岡崎市福岡町
所属事業者 名古屋鉄道(名鉄)
所属路線 福岡線
キロ程 2.5 km(岡崎駅前起点)
駅構造 地上駅
開業年月日 1911年明治44年)10月30日*
廃止年月日 1962年昭和37年)6月17日
備考 *土呂駅開業日
土呂駅


土呂駅全景

とろ
TORO

岡崎新 (2.3km)
(3.8km) 三河中島


所在地:愛知県額田郡福岡町福岡
所属路線:西尾線
キロ程:2.3km(岡崎新起点)
休止年月日:1943年(昭和18年)12月16日
廃止年月日:1959年(昭和34年)11月25日
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歴史 編集

元々は西尾線のうち、西三軌道が開業した区間(岡崎新 - 西尾)に存在した土呂駅(とろえき)である。福岡町駅とされたのは西尾線の一部が福岡線として復活した時からである。

西尾線(岡崎新 - 西尾)の残部はそのまま休止され、廃止されている。このため、福岡町駅復活後に西尾線の電車が乗り入れることは無かった。

年表 編集

  • 1911年明治44年)10月30日 - 西三軌道が岡崎新 - 西尾間を開業させた際に土呂駅として開業。
  • 1912年(明治45年)1月25日 - 西三軌道が西尾鉄道に社名変更。
  • 1926年大正15年)12月1日 - 愛知電気鉄道が西尾鉄道を合併。岡崎新 - 西尾 - 吉田港間を西尾線とする。
  • 1929年昭和4年)4月1日 - 愛知電気鉄道西尾線 岡崎新 - 西尾間の軌間を762 mmから1,067 mmに改軌、600 V電化。
  • 1935年(昭和10年)8月1日 - 愛知電気鉄道が名岐鉄道へ合併したことにより名古屋鉄道が発足したため、同社の駅となる。
  • 1943年(昭和18年)12月16日 - 西尾線 岡崎新 - 西尾間が不要不急路線となり休止。当駅も休止される。
  • 1947年(昭和22年)頃 - 西尾線の休止区間のうち、岡崎新 - 土呂間の復活運動が起こる。岡崎市、福岡町六ツ美村が工費の3分の1を負担することで復活が決まる。
  • 1951年(昭和26年)12月1日 - 岡崎新(岡崎駅前) - 当駅間が福岡線として復活。福岡町駅に改称の上で営業再開。
  • 1959年(昭和34年)11月25日 - 休止区間の西尾線 当駅 - 西尾間が廃止される。
  • 1962年(昭和37年)6月17日 - 岡崎市内線、福岡線の廃止により廃駅。

駅構造 編集

土呂駅として開設当時は鉄道線駅であり、鉄道線用の高床ホームと駅舎も存在した。

戦後、福岡線福岡町駅として復活したさいは、岡崎市内線の路面電車のために低床のホームが新設され、駅舎も小型化されたが新設された。

配線図 編集

土呂駅 構内配線略図(1943年)

岡崎新方面
 
西尾方面
凡例
出典:[1]


福岡町駅 構内配線略図(1957年)

岡崎駅前方面
 
凡例
出典:[2]


廃止後 編集

福岡線は専用軌道であったこともあり、廃線跡は名鉄バスバス専用道路に転用されたが2016年に廃止された[3]

駅跡は名鉄バス福岡町バス停となっている。かつての駅の敷地を利用して、バスの回転場が設置されている。

隣の駅 編集

名古屋鉄道
福岡線(岡崎市内線)
西若松駅 - 福岡町駅
西尾線(旧線)
岡崎新駅 - 土呂駅 - 三河中島駅

かつては当駅 - 三河中島駅間に占部駅(1917年廃止)が存在した。

脚注 編集

  1. ^ 清水武、田中義人『名古屋鉄道車両史 上巻』、アルファベータブックス、2019年、p.181、ISBN 978-4865988475
  2. ^ 清水武、田中義人『名古屋鉄道車両史 下巻』、アルファベータブックス、2019年、p.185、ISBN 978-4865988482
  3. ^ 清水武、田中義人 『名古屋鉄道 1世紀の記録』 アルファベータブックス、2016年、101頁。

関連項目 編集