立川バス拝島営業所

かつて東京都昭島市にあった立川バスの営業所

立川バス拝島営業所(たちかわバスはいじまえいぎょうしょ)は、東京都昭島市拝島町3丁目15番4号[1]に所在した立川バスの営業所である。分離子会社である「シティバス立川拝島営業所」が敷地内に併設されていたが[1]2018年(平成30年)7月1日瑞穂営業所と共に「福生営業所」へ統合され、「拝島操車場」へ降格された[2]

2009年1月当時の拝島営業所。現在は拝島操車場となり、画面左側にスーパーマーケット「オザム」が出店している。

いずれも廃止された高松町営業所・砂川営業所に続く、立川バスで3つ目の営業所として1963年(昭和38年)に開設され[3]福生市の熊川団地と隣接していた。営業範囲は広く、立川駅 - 拝島駅線(拝島線)を中心に昭島市福生市立川市国立市の路線を担当していた。車番として付されていた営業所記号はH(過去に在籍していたシティバス立川への委託車両はCH)であった。

沿革 編集

  • 1963年(昭和38年)
月日不明 - 「立川バス拝島営業所」として昭島市拝島町3-15-4に開設される[3]
  • 1989年(平成元年)
月日不明 - 瑞穂町に「立川バス瑞穂営業所」が開設される[4]。従来まで「拝島営業所瑞穂支所」としていたものを営業所に昇格させたもので[3]、瑞穂への路線移管によって羽村市瑞穂町から撤退する。
  • 1999年(平成11年)
月日不明 - 二宮線の廃止によってあきる野市から撤退する。
  • 2000年(平成12年)
4月1日 - 「株式会社シティバス立川」設立[1]。営業所の敷地内に「シティバス立川」拝島営業所が設置される[1]
10月1日 - 立川バス拝島営業所の路線の一部をシティバス立川へ移管して営業開始[5]。同日の国立営業所閉鎖によって音高線・羽衣循環を、上水営業所から大山団地線をそれぞれ移管する。玉突きで福生団地線(拝16・17)をシティバス立川へ移管。
  • 2008年(平成20年)
月日不明 - シティバス立川と同時に交通系ICカード「PASMO」を導入。
11月16日 - 田中町団地線(昭30・31)をシティバス立川へ移管。
  • 2009年(平成21年)
8月30日 - 東京都内で最後の三菱ふそう・エアロスターMだったH893号車(KC-MP217M)が同日限りで運行を終了。
  • 2010年(平成22年)
2月11日 - 「立川バスファン感謝イベント」を営業所構内で初めて開催。2014年まで毎年2月または3月に開催する。(2015年以降はイオンモールむさし村山で開催)
2月14日 - 立川バスで唯一無二のいすゞ・キュービックLTだったH711号車(KC-LT333J)が運行終了。車両の所属表記を新製配置された国立営業所のKに復元する。
  • 2012年(平成24年)
7月13日 - 初期ノンステップバスの専用塗装だった「木バス」のH913号車(KC-MP747M)が運行終了。
  • 2013年(平成25年)
3月20日 - 初代「リラックマバス」1号車のH728号車が運行を終了、ラッピングを解除して通常の立川バス標準色に戻された。
7月15日 - いすゞ・キュービック富士重工7E車体であったH715号車(KC-LV380L)が運行終了。これにより拝島営業所から大型路線車のツーステップバスが全廃となり、さよなら運転イベントが行われた[6]
  • 2015年(平成27年)
3月9日 - 拝島営業所に2台配置されていたいすゞ・エルガJ(H406・H407号車)が運行終了。さよなら運転イベントが行われた[7]
  • 2018年(平成30年)
7月1日 - 瑞穂営業所との統合によって「福生営業所」を新設。拝島営業所は操車場へ降格[2]となり、シティバス立川も立川バス本体に吸収合併された[2]

閉鎖時の路線 編集

特記以外は全ての路線が、拝島営業所の閉鎖時に福生営業所へ移管された。なお、福生営業所移管後に廃止された路線も存在する。

立川駅北口 - 松中団地方面 編集

  • 立14:立川駅北口 → 高松町三丁目 → 立飛本社前 → 砂川七番 → 砂川三番 → 天王橋 → 松中団地 → 松中団地操車場(平日運休)
  • 立14-2:立川駅北口 - 災害医療センター東 - 裁判所前 - 砂川三番 - 天王橋 - 松中団地 - 松中団地操車場
  • 立14-3:立川駅北口 - 高松町三丁目 - 立飛本社前 - 柏町二丁目 - 砂川三番 - 天王橋 - 松中団地 - 松中団地操車場
  • 立15:立川駅北口 - 高松町三丁目 - 立飛本社前 - 砂川七番 - 砂川三番 - 天王橋 - 松中団地 - 松中団地操車場 - 西砂川 - 拝島駅北入口
  • 立15-2:拝島駅北入口 → 西砂川 → 松中団地操車場 → 松中団地 → 天王橋 → 砂川三番 → 立川市役所 → 裁判所前 → 災害医療センター東 → 立川駅北口(土曜・休日運休)
  • 立15-3:立川駅北口 - 高松町三丁目 - 立飛本社前 - 柏町二丁目 - 砂川三番 - 天王橋 - 松中団地 - 松中団地操車場 - 西砂川 - 拝島駅北入口
  • 立15-4:立川駅北口 - 災害医療センター東 - 裁判所前 - 砂川三番 - 天王橋 - 松中団地 - 松中団地操車場 - 西砂川 - 拝島上水橋 - 八高線ガード下 - 拝島駅
  • 立15-5:立川駅北口 - 高松町三丁目 - 立飛本社前 - 柏町二丁目 - 砂川三番 - 天王橋 - 松中団地 - 松中団地操車場 - 西砂川 - 拝島上水橋 - 八高線ガード下 - 拝島駅

立川駅から北西部の松中団地方面へ向かう路線群で、拝島営業所の主力路線だった。歴史は大変古く、第二次世界大戦前後の1940年代には奥多摩振興(現・西東京バス)の路線として運行されていた。出入庫は立15が事実上の位置付けで、松中団地から五日市街道を西進して国道16号手前の拝島駅北入口へ向かう。立川市役所が移転したことで市役所へのアクセスを図るために立14-2・14-3・15-2を新設したが、利用客減少によって立14が大幅に減便され、立15に至っては運行休止となった。2016年8月1日の拝島駅南口ロータリー開設によって、青梅線八高線のガードを潜って拝島駅へ向かう立15-4・15-5が新設されたが、松中団地 - 拝島駅間のアクセスが新規に誕生した代わりに拝島駅北入口発着が大幅に減便され、立15-2は2018年7月1日の福生営業所開設によるダイヤ改正で移管されること無く廃止された。

立川駅北口 - 大山団地・東中神北循環 編集

  • 立16:立川駅北口 - 災害医療センター東 - 裁判所前 - 立川市役所 - 砂川五差路 - 大山団地東 -(←大山団地西 / 大山団地折返場→)-(東中神駅入口→)- 東中神駅北(東中神駅北循環)
  • 立16-2:立川駅北口 - 災害医療センター東 - 裁判所前 - 立川市役所 - 砂川五差路 - 大山団地東 - 大山団地折返場 - 西武蔵野 - 東中神駅北口
  • 立16-3:立川駅北口 - 災害医療センター東 - 裁判所前 - 立川市役所 - 砂川五差路 - 大山団地東 -(←大山団地西)- 大山団地折返場
  • 立17:立川駅北口 - 災害医療センター東 - 裁判所前 - 泉町住宅モノレール本社 - 砂川五差路 - 大山団地東 -(←大山団地西 / 大山団地折返場→)- 西武蔵野 - (東中神駅入口→)- 東中神駅北(東中神駅北循環)
  • 立17-2:立川駅北口 → 災害医療センター東 → 裁判所前 → 泉町住宅モノレール本社 → 砂川五差路 → 大山団地東 → 大山団地折返場 → 西武蔵野 → 東中神駅北口
  • 立17-3:立川駅北口 - 災害医療センター東 - 裁判所前 - 泉町住宅モノレール本社 - 砂川五差路 - 大山団地東 -(←大山団地西)- 大山団地折返場
  • 東中01:西武蔵野 - 東中神駅北口

立川駅から国営昭和記念公園北西部の都営大山団地、東中神駅北方面へ向かう路線群で、2000年10月1日の国立営業所閉鎖によるダイヤ改正で上水営業所から移管された。経由地や発着地が異なる枝番が次々に新設されたのが特徴で、枝番が整理された最末期においても大山団地東発や東中神駅北発が運行されている。もともとは西立川・東中神を経由して大山団地(現・大山団地東)へ向かう路線だったものが、団地の建て替えによる折返場の再整備、北側の国営昭和記念公園北通りが開通したことで経路変更を実施し、昭和記念公園・立川防災基地の外周を循環する大山団地循環へ変化したものである。この時に大山団地 - 立川駅北口間の急行便として、昭和記念公園構内をショートカットする便が設定されていたがのちに廃止されている。その後、循環運行を東中神駅北側周辺部で折り返す形になり、立川駅 - 西立川 - 東中神駅線が廃止となった。

2010年4月16日には立川市役所が立川駅南口から現在地に移転したことにより、団地住民、沿線住民への利便性向上と駅からの来庁者対策のため、立川市役所経由便である立16・16-2・16-3が新設された。大山団地行きは始発~夕方まで市役所経由となり、立川駅行きは開庁時間から閉庁後数時間までが市役所経由となる。いずれも閉庁日含む全ての曜日において運行されている。なお、2018年7月1日の福生営業所開設によるダイヤ改正で立17が廃止され、それ以外は移管された。

2017年7月16日より、東中神駅北入口行きとして運行されていた立16-2・17-2が東中神駅北口交通広場に乗り入れ、西武蔵野と東中神駅北口をノンストップで結ぶ新道経由の東中01が新設された[8]。この東中01は、西武蔵野停留所を従来の東中神駅行きと異なる大山団地立川駅方向の停留所から発車するため注意が必要である。なお大山団地線は、立川シティハーフマラソン開催日の午前中のみ、砂川五差路止まり昭和記念公園砂川口始発となり、大山団地から東中神駅の間は運休となる。

立川駅北口 - 富士見町 - 拝島駅方面 編集

  • 立80:立川駅北口 - 富士見町 - 西立川 - 福島 - 宮沢 - 田中 - 拝島大師 - 拝島営業所
  • 立81:立川駅北口 - 富士見町 - 西立川 - 福島 - 宮沢 - 清泉中学 - 昭島駅南口(土曜・休日運休)
  • 立82:立川駅北口 → 富士見町 → 西立川 → 福島 → 宮沢 → 田中 → 拝島大師 → 拝島営業所 → 多摩工裏 → 拝島駅
  • 立82-2:拝島駅 → 内出東 → 拝島営業所 → 拝島大師 → 田中 → 宮沢 → 福島 → 西立川 → 富士見町 → 立川駅北口
  • 立85:立川駅北口 - 富士見町 - 西立川 - 福島 - 東中神駅(平日運休)
  • 立86:立川駅南口 - 立川中央病院 - 富士見橋 - 福島 - 宮沢 - 田中 - 拝島大師 - 拝島営業所

立川バスの全身である立川自動車運輸の創業時からの基幹路線で、立川駅北口と拝島駅を結ぶ路線。1993年3月16日から、拝島駅方面は営業所を経由するようになった。

かつては拝島駅発着便は少なく、大半は営業所で折り返していたが、2015年12月16日に拝島駅南口のロータリーが整備された[9]ことを受け、2016年8月1日のダイヤ改正より日中を中心に拝島駅行きと営業所行きを交互に運行している。

1948年に拝島 - 福生駅線を奥多摩振興(現:西東京バス青梅営業所)より譲り受け、立川 - 福生間の運行となった。1950年には福生 - 五日市間を運行する五王自動車(現:西東京バス五日市営業所)と相互乗り入れを開始し、1961年には檜原本宿まで延長された。また同年には奥多摩振興との共同運行で、立川駅と奥多摩湖を結ぶ長距離急行バスも開通した。

しかし青梅線五日市線の列車増便や道路渋滞により、1973年に相互乗り入れが解消され、立川駅 - 福生駅の運行に戻された。また営業所以北は青梅線と近接していることもあり、1997年に立川駅 - 福生駅の直通(立83)は廃止された。その後も拝島営業所 - 福生駅の運行は続けられたが短命だった(#廃止・移管路線も参照)。

拝島循環線や啓明学園線のある啓明学園以西を除けば、立川駅へのアクセスが重視されている。昭島駅発着の昭島線(立81)、東中神駅発着の東中神線(立85)も本数が非常に少ないが、2001年12月に昭島市コミュニティバス「Aバス」が開業し、拝島駅・昭島駅・中神駅・東中神駅への足が確保されている。

前述のとおり2015年に拝島駅南口のロータリーが整備された関係で、立82は拝島駅方向の片方向運行となり、立川駅方面は内出東を経由する立82-2が新設された。拝島営業所バス停では、営業所内のバス停配置の関係でいったん営業所内に入り構内を時計回りしてからバス停に到着するルートを取り、営業所構内を日常的に一般路線が通る珍しい事例となった。

2018年7月1日のダイヤ改正で、立82はそれまでの立82-2の逆ルートによる運行となり、立82-2が立82に改番された。

立川駅北口 - すずかけ循環線 編集

  • 立93:立川駅北口 - 災害医療センター東 - 裁判所前 - 立川市役所 - 柏町二丁目 - 立飛本社前 - 高松町三丁目 - 立川駅北口(土曜・休日運休)

立川駅南口 - 富士見町団地方面 編集

立川駅南口から南下し、新奥多摩街道を西進する富士見町団地への足となっている。西武バスとの共同運行で、立川駅からは交互に等間隔になるように運行しているが、末端部の操車場が各社別々で終点が異なるため(西武バスは新道福島まで運行)、共通定期券の適用区間は立川駅南口 - 団地西となっている。 なお終点の富士見町操車場は、実際は昭島市郷地町に所在する。

以前は立川バス・西武バスとも、団地内へ入る便が存在した。また、2000年9月30日までは国立営業所が担当していた。 なお富士見町操車場着路線に関しては、拝島営業所入庫便に限り、新奥多摩街道上の専用バス停で終点・回送となる為、操車場内には入らない。2018年現在、立川バスのみ深夜バスが運行されている。

2015年5月1日より、乗降方式が西武バスとともに、前乗り前払い式へ変更となった。[10] これに伴い、一部バスの運賃箱が前乗り対応化され、外側面の出入口表示がサボ化された。

立川駅南口 - 三井アウトレットパーク方面 編集

2011年11月19日に土・休日のみ運行を開始した。立川駅南口では立72と同じ1番のりばから発車する。西武便は前乗り中降り、立川便は中乗り前降りと乗降方式が異なる。

運行開始時は立川バス瑞穂営業所の担当で、西武バス側は立川営業所・飯能営業所との共同運行であった。その後時期不明だが、西武バス側の担当は立川営業所のみとなった。

2016年時点で、立川バス側の担当は瑞穂営業所から拝島営業所へ移管されていた。

さらに西武バス側では時期不明だが、小平営業所と立川営業所での共同運行となっており、2018年3月16日の路線改変で更新された際の路線図に、小平営業所の路線図にも反映された[11]

西武バス、立川バス、シティバス立川の3社ともに自社の割引乗車券は適用対象外。また埼玉県内の「三井アウトレットパーク 入間」への直行バスのため、東京都シルバーパスは使用できない。

拝島駅 - 拝島循環 編集

  • 拝11:拝島駅 → 緑町四丁目 → 拝島団地 → 熊川団地 → 拝島駅(土曜運行)
  • 拝12:拝島駅 - 拝島営業所(一部シティバス立川担当)
  • 拝12-2:拝島駅 → 緑町四丁目 → 小荷田 → 拝島団地 → 拝島営業所
  • 拝12-2:拝島営業所 → 拝島団地 → 熊川団地 → 拝島駅

拝島駅を起点とし都営拝島町三丁目アパート各棟を循環する。拝島駅で運行はいったん打ち切られ、駅をまたぐ乗り越しはできない。

平成初期までは、営業所折返便や他線による重複区間を含め約10分間隔、あるいはそれ以上の運行頻度であったが、その後は運行キロ数が短いこともあり本数が減り続けている。2003年に大半の便(循環便は全便)で経由地を増やすよう経路変更を行ったが、その後も運行本数は増えることはなく勢いを盛り返すには至っていない。

2016年8月1日のダイヤ改正で、立86が小荷田方面を経由しなくなったため小荷田を唯一経由する路線となり、拝12-2は日中に毎時一本の運行となり、拝11の拝島循環は土曜1便のみとなった(なお2018年7月1日のダイヤ改正で、拝12は平日朝5時台1便のみとなっている[12][13])。

昭島駅 - 西武立川駅 - 松中団地方面等 編集

  • 昭11:拝島駅 → 堀向 → 昭島駅南口(土曜・休日運休)
  • 昭13:昭島駅南口 → 堀向 → 美堀町 → 西武立川駅南口 → 西砂川 → 松中団地操車場(土曜・休日運休)
  • 昭15:昭島駅南口 - 堀向 - 美堀町 - 西武立川駅南口 - 五日市街道 - 西砂川 - 西武立川駅南口 - 美堀町 - 堀向 - 昭島駅南口
  • 昭16:五日市街道 → 西砂川 → 西武立川駅南口 → 美堀町 → 堀向 → 昭島駅南口
  • 昭17:昭島駅南口 → 堀向 → 美堀町 → 西武立川駅南口 → 五日市街道 → 西砂川

2017年7月16日から新たに、西武立川駅南口への乗り入れが開始された[8]

音高線・郵政循環 編集

  • 国15:国立駅南口 - 音高 - 立川六小 - ふれあい相互病院 - 立川駅北口(土曜・休日のみ運行)
  • 国15-1:国立駅南口 - 音高 - 立川六小 - ふれあい相互病院 - 子ども未来センター - 立川駅南口
  • 国20-2:国立駅南口 → 音高 → 富士見台四丁目 → 東羽衣町 → 音高 → 国立駅南口(午前廻り)
  • 国20-2:国立駅南口 → 音高 → 東羽衣町 → 富士見台四丁目 → 音高 → 国立駅南口(午後廻り)
  • 国20-3:国立駅南口 - 音高 - 富士見台四丁目
  • 国20-4:国立駅南口 - 音高 - 東羽衣町
  • 国20-5:たましんRISURUホール西国立駅入口 → 東羽衣町 → 音高 → 国立駅南口(平日朝1本のみ)

音高線は2000年に閉鎖された国立営業所からの移管路線で、拝島営業所路線では後述の郵政循環と合わせて唯一国立市内に乗り入れる路線である。音高(国立音大附属高校)〜立川六小間の一部道路が狭隘な関係で中型車での運行が主力となっていたが、土曜・休日や検査時には中型ロング車の代走もあり、エルガJが充当された例もわずかながらあった。

立川駅南口を発着する国15-1は、立川駅南口の駅前再開発とロータリー整備の進捗により開設され、この時点で大部分の便が国15より移管され定時性が大幅に向上した。拝島営業所へは後年開設された立86で出入庫を行っていたほか、立川駅南口から回送の上で富士見町操車場で中休となる運用も存在した(富士見町団地線がすでに前乗り化されていたため、同区間で営業運行されたことはなかった)。

その後は国15-1が終日毎時3本程度の運行で主力となり、国15は土曜・休日のみ運行される事実上の免許維持路線となっていたが、立川駅南口周辺の催事の際には迂回扱いでほぼ終日運行されたこともあった。なお国15-1の「錦町一丁目」および「子ども未来センター」(旧立川市役所前)バス停ポールは京王電鉄バスのものを共用している。

国20-2(郵政循環)は羽衣循環を改編して設定された。名前の通り中央郵政研修センター周囲を循環しており、主に平日朝夕のみの運行となる。国20-3・20-4・20-5の区間便は出入庫を兼ねており、起終点から拝島営業所までの間を長駆回送される。路線開設当初は上水営業所と共同運行だった時期があったが、比較的短期間で拝島営業所の単独運行に変更された。国20-5は平日朝の始発便のみの運行で、唯一西国立駅入口バス停を通る路線となっている。

「ふれあい相互病院」は旧「立川相互病院」バス停だったが、立川相互病院の移転および跡地に健生会ふれあい相互病院が建設されたことにより、2017年7月16日よりバス停名を変更した[8]

2018年7月1日のダイヤ改正で、国20-3、国20-4は廃止され、残りの系統は上水営業所へ移管された。

Aバス(昭島市コミュニティバス) 編集

昭島市コミュニティバス「Aバス」を運行受託していた。一般路線と同様に福生営業所へ移管。詳細は当該記事を参照のこと。

廃止・移管路線 編集

廃止路線 編集

  • 立13(初代):立川駅北口 - 砂川七番 - 天王橋 - 残堀 - 箱根ヶ崎駅
立川駅から箱根ヶ崎駅方面へ向かう中距離路線で、瑞穂営業所が設置される前に廃止された。2017年現在「立13」は瑞穂営業所が使用している。
  • 立82:拝島駅 → 拝島大師 → 田中 → 宮沢 → 福島 → 西立川 → 富士見町 → 立川駅北口
2016年8月1日、内出東経由に変更され立82-2となった。
  • 立83:立川駅北口 - 福島 - 宮沢 - 田中 - 拝島営業所 - 内出 - 熊川片倉 - 幸楽園 - 熊野橋 - 福生駅西口
かつて運行していた立川駅 - 福生駅線で、2023年現在は福生駅西口発着の代わりとして福生市役所始発の立88、福生営業所終着の立89が運行している。
  • 拝11:拝島駅 → 多摩工入口 → 拝島営業所 → 拝島駅(拝島循環)
系統番号はそのままに経路変更を実施され、上記経路では運行していない。
  • 拝13:福生駅西口 - 福生市役所 - 牛浜郵便局 - 熊川片倉 - 内出 - 拝島営業所
  • 拝14:拝島営業所 - 牛浜郵便局 - 福生市役所 - 川崎 - 羽村堰上 - 羽村駅西口 - 羽村駅東口
  • 拝15:福生駅東口 - 神明神社前 - 羽村駅(西口側) - 羽村堰上 - 川崎 - 長沢 - 福生市役所 - 熊川片倉 - 拝島営業所
拝島営業所時代に運行していた出入庫路線で、営業所の閉鎖前に廃止されている。
  • 拝18(初代):福生駅西口 - 福生市民体育館 - 多摩橋 - 二の宮 - 玉見ヶ崎 - 内出 - 拝島駅
2016年3月26日、西東京バスによる運行で復活した。系統番号は2023年現在、福生営業所の出庫路線として再利用されている。
  • 福11:福生駅東口 - 福生第六小学校 - 加美平団地中央 - 加美平団地 - 福生駅東口(加美平団地循環)
福生と箱根ケ崎を結ぶ福13の加美平団地での折返し系統だが、現在は福13などが加美平団地中央を経由している。
  • 福15(初代):福生駅東口 - 加美平団地中央 - 瑞穂都営住宅 - 箱根ケ崎駅 - 瑞穂中休場
瑞穂営業所の開設前に運行していた出入庫兼用路線で、系統番号のみ福生営業所で再利用されている。
  • 福16:福生駅東口 - 神明神社前 - 羽村駅西口 - 羽村堰上 - 川崎 - 長沢
福生駅東口から羽村駅を経由し、福生駅西口近隣の長沢まで向かう遠回りの出入庫路線だが、1999年に廃止されている。
  • 牛11:牛浜駅 - 栄通り - 熊野橋 - 福生七小前 - 福生団地中央 - 牛浜 - 牛浜駅(福生団地循環)
牛浜駅発着路線としては唯一の路線で、近隣の福生団地を結ぶ循環路線だった。現在は拝島駅 - 福生駅間を拝16・17で運行しており、代替廃止された。
  • 国20:国立駅南口 → 音高 → 東羽衣町 → 東京女子体育大学入口 → 西国立駅入口 → 東羽衣町 → 音高 → 国立駅南口(羽衣循環)
  • 国20-1:国立駅南口 → 音高 → 東羽衣町 → 東京女子体育大学入口 → 西国立駅入口(入庫)
  • 国20-1:東京女子体育大学入口 → 西国立駅入口 → 東羽衣町 → 音高 → 国立駅南口(出庫)
郵政循環(国20-2・国20-3・国20-4)に改編され廃止。
  • (出入庫):拝島営業所 - 拝島駅 - 松中 - 残堀 - 三ツ藤
瑞穂営業所設置以前に廃止されている。
  • 系統番号不明:箱根ケ崎駅 - 西多摩病院入口 - 第2ゲート - 牛浜北通り入口 - 富士見丘住宅 - 松原 - 拝島営業所
  • 系統番号不明:箱根ケ崎駅 - 西多摩病院入口 - 第2ゲート - 牛浜北通り入口 - 富士見丘住宅 - 拝島駅
箱根ケ崎駅から国道16号を経由する出入庫路線で、拝島営業所閉鎖前には既に廃止されている。現在、国道16号の第2ゲート付近を経由する路線は立70(立川駅南口 - 三井アウトレットパーク)の廃止以降は存在せず、回送で出入庫が行われるのみである。
  • 系統番号なし:拝島駅 - 拝島高校

移管路線 編集

  • 夜行高速バス「シャルム号
    1991年4月運行開始。2008年11月16日、シティバス立川へ移管(2009年5月13日をもって撤退)。
  • 系統番号なし:拝島駅 → 啓明学園
    2012年4月より大新東へ移管。

車両 編集

 
ふそうMR480 1966年式
 
ふそうMP118M
K-MP118M
 
三菱エアロバス
U-MS729S
小田急グループカラー導入前のオリジナルカラー。
空港リムジンはシティバス立川へ移管された。

立川バス全体ではいすゞ自動車三菱ふそうの2社が主流だが、拝島営業所では他の営業所と異なり日産ディーゼル製の大型路線車を集中配置していたことが特徴的であった[4]。日産ディーゼル車は富士重工製車体で導入していた。立川バスではいすゞ車も富士重工車体で導入していたが、社番(大型路線車は日産ディーゼル=5、いすゞ=6・7)で判別が可能であった[4]

日産ディーゼル車は、大型路線車のU/UA系1991年(平成3年)式まで(P-U32LP-U33LU-UA440LSNまで)が拝島営業所のみに集中配置されていた[4]富士重工業製車体を架装し、P-U32LからP-U33Lへモデルチェンジした1988年(昭和63年)式より5Eから7E車体となった[4]。P-U33LのH565号車はハイバックシートのワンロマ車で[4]、U-UA440LSNは1991年に2台(H568号車・H569号車)のみ導入された[4]。以降は日産ディーゼル製路線車の導入は途絶え、拝島営業所でも他の営業所と同様にいすゞ車とふそう車が導入されるようになる[3]。拝島営業所へ集中配置された日産ディーゼル製の大型路線車は2004年までに全車除籍された。

三菱製(三菱自動車工業三菱ふそうトラック・バス)の車両は、呉羽車体時代から三菱ふそう・エアロスターを多く導入しており、初代エアロスターはエアロスターK(P代のみ)→エアロスターM(呉羽車体)、2代目エアロスター(KC→KL→PJ→QKG-MP37→QKG-MP38)を導入していた。中型車はエアロミディMK(K-代から)を導入していた[4]

過去には特定車として東京都福祉局から移籍した福祉輸送用のエアロミディMM(1202号車、エアサス車椅子用リフト付き)も在籍した[4]。そのほか、エアロミディMJ(KK-MJ25HJ)[3]エアロミディMK(PA-MK27FM、シティバス立川への委託車両を含む)を導入していた[3]。また日産ディーゼル・スペースランナーRAOEM供給車のエアロスター-Sも導入しており[3]西日本車体工業製車体の車両はこの車種が唯一の導入例となる。

コミュニティバス用の小型車は、昭島市コミュニティバス「Aバス」開業時に専用車両として、マイクロバス三菱ふそう・ローザ(KK-BE63EG)が2台(HA15・HA16)導入され、路線仕様で車椅子用リフト付きのCNG改造車であったが[3]、2代目車両の日野・ポンチョに代替された(詳細は「Aバス」の記事を参照)。また特定輸送用としてもローザが在籍した[3]

2000年国立営業所閉鎖により、いすゞ・キュービック富士重工7E車体)が転入したことで、いすゞ自動車製の車両が増加した。富士重工車体のキュービックは2013年7月をもって全車除籍された。

日野自動車製の車両は、同じく「Aバス」用のポンチョ[3]、特定輸送用のメルファが在籍した[3]。高速車のセレガは高速バス路線の移管に伴いシティバス立川に移籍している。

立川バスの特徴的な車両として、2015年3月まで日野・レインボーHROEM供給車であるいすゞ・エルガJが、H406、H407の2台在籍していた[3]

エルガJについての詳細は「立川バス#いすゞ・エルガJ」「立川バス瑞穂営業所#車両」も参照

2016年時点では、いすゞ車は大型車のエルガ、中型車のエルガミオが在籍していた。エルガのH777号車は、社番がスリーセブンであることから、登録番号も希望ナンバーで「多摩200あ・777」を取得している。ラッピングバス以外で希望ナンバーの車両は、H777号車のみである。

当営業所が登場する作品 編集

  • パンとバスと2度目のハツコイ - 2018年一般公開の映画。立川バスの協力のもとに当営業所がロケ地となり、ヒロインの相手役が当営業所のバス運転士という設定で、閉所前の2017年に営業所構内で撮影が行われた。H925号車(多摩200か31-13)の実車が登場し、洗車機でバスを洗車するなどの様子が劇中本編で確認できる。
  • 相棒 - Season8の第8話に、シティバス立川C979号車(多摩200か19-08)の実車が登場する。

脚注 編集

  1. ^ a b c d 立川バス 会社情報 2018年7月1日以前の営業所一覧・関連会社。2018年6月20日閲覧。archive.isウェブアーカイブ
  2. ^ a b c 福生営業所の開設およびダイヤ改正等のお知らせ 2018年6月20日、立川バス公式サイト、2018年6月29日閲覧。 (PDF)
  3. ^ a b c d e f g h i j k l バスジャパンハンドブックシリーズ R65 小田急バス 立川バス』BJエディターズ、2008年9月1日。ISBN 978-4-434-11565-3 
  4. ^ a b c d e f g h i バスジャパンニューハンドブックシリーズ 31 小田急バス 立川バス』BJエディターズ、2000年8月1日。ISBN 4-7952-7796-6 
  5. ^ バスジャパンハンドブックシリーズ S98 小田急バス 立川バス』BJエディターズ、2018年5月1日。ISBN 978-4-434-24614-2 
  6. ^ 立川バスさよなら運転【第6弾】H715車 さよなら運転 拝島営業所所属 富士重工7Eツーステップ車 さよなら運転を実施します 2013年7月1日、立川バス公式サイト、2018年6月12日閲覧。 (PDF)
  7. ^ 立川バスさよなら運転【第7弾】エルガJ さよなら運転 いすゞエルガJ さよなら運転を実施します 2015年2月26日、立川バス公式サイト、2018年6月12日閲覧。 (PDF)
  8. ^ a b c 運行経路・時刻変更・停留所名変更のお知らせ”. 2017年7月18日閲覧。
  9. ^ 拝島駅バス停留所移設のお知らせ 立川バス・シティバス立川、2015年12月16日、2020年3月4日閲覧。
  10. ^ 「立71 富士見町団地線ご乗車方法のお知らせ」2015年5月1日閲覧
  11. ^ 西武バス小平営業所 バス路線案内図 西武バス公式サイト、2018年3月16日閲覧。
  12. ^ 立川バス路線図 2018年7月1日改正 立川バス公式サイト
  13. ^ 拝島操車場 拝11/12 立川バス 拝島駅方面 バス時刻表 NAVITIME、2020年3月4日現在

関連項目 編集

外部リンク 編集

座標: 北緯35度42分48.7秒 東経139度20分09.7秒 / 北緯35.713528度 東経139.336028度 / 35.713528; 139.336028