羽後本荘駅

秋田県由利本荘市西梵天にある東日本旅客鉄道・由利高原鉄道の駅

羽後本荘駅(うごほんじょうえき)は、秋田県由利本荘市西梵天(にしぼんてん)にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)・由利高原鉄道である。

羽後本荘駅
西口(2023年4月)
うごほんじょう
Ugo-Honjō
地図上は羽後本荘オフレールステーション
所在地 秋田県由利本荘市西梵天85-1
北緯39度23分11.8秒 東経140度3分26秒 / 北緯39.386611度 東経140.05722度 / 39.386611; 140.05722座標: 北緯39度23分11.8秒 東経140度3分26秒 / 北緯39.386611度 東経140.05722度 / 39.386611; 140.05722
所属事業者
電報略号 ホン
駅構造 地上駅橋上駅
ホーム 2面4線
乗車人員
-統計年度-
(JR東日本)-2022年-
906人/日(降車客含まず)
乗降人員
-統計年度-
(由利高原鉄道)-2018年-
277人/日
開業年月日 1922年大正11年)6月30日[1]
乗入路線 2 路線
所属路線 羽越本線(JR東日本)
キロ程 228.9 km(新津起点)
西目 (5.8 km)
(7.1 km) 羽後岩谷
所属路線 由利高原鉄道鳥海山ろく線
キロ程 0.0 km(羽後本荘起点)
(2.2 km) 薬師堂
備考
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東口(2023年4月)

本稿では、駅周辺にある日本貨物鉄道(JR貨物)のコンテナ集配基地、羽後本荘オフレールステーションについても記述する。

概要 編集

JR東日本の羽越本線と、由利高原鉄道の鳥海山ろく線が乗り入れ、接続駅となっている。鳥海山ろく線については当駅が起点である。

由利本荘市の中心駅であり、特急いなほ」が停車する。かつては寝台特急「あけぼの」、「鳥海」や「日本海」、臨時快速「きらきらうえつ」も停車していた。

歴史 編集

駅構造 編集

島式ホーム2面4線を有し、その上に橋上駅舎を有する地上駅で、東口と西口は東西連絡自由通路「ごてんまりロード」で結ばれている。

JRは、1・2番線(第1ホーム)、3番線(第2ホーム)を使用する。由利高原鉄道は、4番線(第2ホーム)を使用している。通路と陸橋はJR・由利高原鉄道で共用しているが、改札口・出札口は、待合室を挟んで、JRと由利高原鉄道のものが別々にあり、乗降する会社のものを使用することになる。国鉄末期には1・2番線ホーム中間に森川弁当部が売店を営業していた(キオスク受託運営&駅弁そばうどんを販売)。また、4番線ホームにはトイレが設置されていた。

JRの駅は直営駅である。管理駅として、本楯駅 - 道川駅間の各駅を管理する。2021年8月に橋上駅舎となり[10]、駅舎には自動券売機自動改札機、待合室、話せる指定席券売機が設置され、西口の1階には由利本荘市の観光情報発信施設が入っている。なお、2015年9月までびゅうプラザが、2018年6月までキヨスクが営業していた。

のりば 編集

番線 路線 方向 行先
1 羽越本線 下り 秋田方面[14]
2 上り 酒田新潟方面[14]
3 (待避線・当駅始発・終電留置
4 鳥海山ろく線 下り 前郷矢島方面
  • 別に留置線が敷設されているが、電化されていないため使われていない。
  • 夜間滞泊列車は3番線を使う。また、当番線を発着する全て列車はホームの酒田方面側に停車する。
  • 由利高原鉄道4番線のすぐ隣に羽越本線3番線秋田方と由利高原鉄道をつなぐ側線があり、由利高原鉄道がメーカーからの車両を搬入するときにだけ使用されている(通常は途中に簡易車止めが置かれ、由利高原鉄道の保守用車が留置)。

羽後本荘オフレールステーション 編集

羽後本荘オフレールステーション(略称、羽後本荘ORS・北緯39度23分17.4秒 東経140度3分28.9秒)は、駅の東側にあるJR貨物のコンテナ集配基地(オフレールステーション)。線路は敷設されていないため貨物駅ではなく、貨物列車の発着もない。秋田貨物駅との間で列車代替のトラック便が1日3往復運行されていたが、2021年3月の時点では『貨物時刻表』の「オフレールステーション・新営業所時刻表」頁に当施設発着のトラック便時刻は掲載されていない[15]。ただ、取扱拠点としては存続しており貨物取扱駅コードも付与され、2023年3月改正時点でも『貨物時刻表』の「貨物取扱駅コード図表」頁及び「コンテナ取扱駅一覧」頁に掲載されている[16]

取扱貨物は、コンテナ貨物のみで、12ftコンテナを取り扱っている。

1986年に駅での貨物取扱が廃止され、代替として羽後本荘コンテナセンターが設置された。その後2006年の名称整理の際に羽後本荘オフレールステーションに改称した。

利用状況 編集

JR東日本 編集

2022年度(令和4年度)の1日平均乗車人員906人である[利用客数 1]

2000年度(平成12年度)以降の推移は以下のとおりである。

乗車人員推移
年度 1日平均
乗車人員
出典
2000年(平成12年) 2,021 [利用客数 2]
2001年(平成13年) 1,951 [利用客数 3]
2002年(平成14年) 1,868 [利用客数 4]
2003年(平成15年) 1,762 [利用客数 5]
2004年(平成16年) 1,703 [利用客数 6]
2005年(平成17年) 1,642 [利用客数 7]
2006年(平成18年) 1,600 [利用客数 8]
2007年(平成19年) 1,516 [利用客数 9]
2008年(平成20年) 1,415 [利用客数 10]
2009年(平成21年) 1,367 [利用客数 11]
2010年(平成22年) 1,338 [利用客数 12]
2011年(平成23年) 1,316 [利用客数 13]
2012年(平成24年) 1,301 [利用客数 14]
2013年(平成25年) 1,333 [利用客数 15]
2014年(平成26年) 1,240 [利用客数 16]
2015年(平成27年) 1,225 [利用客数 17]
2016年(平成28年) 1,159 [利用客数 18]
2017年(平成29年) 1,109 [利用客数 19]
2018年(平成30年) 1,088 [利用客数 20]
2019年(令和元年) 1,064 [利用客数 21]
2020年(令和02年) 892 [利用客数 22]
2021年(令和03年) 870 [利用客数 23]
2022年(令和04年) 906 [利用客数 1]

由利高原鉄道 編集

1日乗降人員推移 [17][18]
年度 1日平均人数
2015年 339
2016年 335
2017年 293
2018年 277

駅周辺 編集

西口側は由利本荘市(旧・本荘市)の中心部である一方、東口側は国道105号線本荘東バイパスの開通以降、宅地や商業地の開発が進んだ地域である。

当駅東口へアクセス道路である停車場東口線(市道)の幅員は3.0~5.1mと狭隘な道路で問題になっていた[19][20]。2023年4月1日に駅の東西に整備されていた広場が完成し、24時間利用可能な有料駐車場も東西に配置され、屋根付きの歩道が整備されるとともにバリアフリー化された[13]

バス路線 編集

羽後交通の路線バスが、西口側において連絡する[注釈 4]。実質的なバスターミナルは、当駅からやや離れた場所にある、羽後交通本荘自動車営業所となっている(循環バスも、「羽後交通前」の停留所名で停車する)。なお、西口駅前広場の整備期間中、待合所は仮設のプレハブ小屋となっていた[21]。また、バス停の位置も暫定的なものとなっていたが、一部整備終了[注釈 5]に伴い、乗り場はこれまでの位置に戻り、降り場は仮バス停の位置になった[22]

その他 編集

隣の駅 編集

※東日本旅客鉄道の特急「いなほ」の隣の停車駅は列車記事を参照のこと。

東日本旅客鉄道(JR東日本)
羽越本線
西目駅 - 羽後本荘駅 - 羽後岩谷駅
由利高原鉄道
鳥海山ろく線
羽後本荘駅 - 薬師堂駅

脚注 編集

記事本文 編集

注釈 編集

  1. ^ 高崎線本庄駅と区別するため「羽後」が付いた。
  2. ^ 横荘鉄道はのちに羽後鉄道から羽後交通になる。
  3. ^ 当初は2020年10月の供用開始が予定されていたが、旧駅舎のアスベスト除去のため2021年3月末に延期された[12]。さらに、地盤にコンクリートのくいを設置する「くい基礎工事」の工期が延びたことを理由に、供用開始時期が2021年8月末に再び延期された[12]
  4. ^ 由利本荘市循環バスの事業主体は由利本荘市で、羽後交通に委託する形をとっている
  5. ^ 駐車場を除く
  6. ^ 12月 - 3月までの運行

出典 編集

  1. ^ a b 「鐵道省告示第67号」『官報』1922年06月27日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  2. ^ a b c “国鉄羽後本荘駅 60年間ごくろうさん 23日から解体作業” 秋田魁新報 (秋田魁新報社): p11. (1981年5月19日 朝刊)
  3. ^ 「鐵道省告示第278号」『官報』1937年08月21日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  4. ^ “新駅舎が完成 15日に開業式 羽後本荘駅” 秋田魁新報 (秋田魁新報社): p13. (1981年12月6日 朝刊)
  5. ^ a b c d 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』(初版)JTB、1998年10月1日、564頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  6. ^ 各駅情報
  7. ^ 「羽後本荘駅」仮駅舎使用開始のお知らせ』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道秋田支社、2019年5月15日。 オリジナルの2020年3月27日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20200326164351/https://www.jreast.co.jp/akita/press/pdf/20190515.pdf2020年3月27日閲覧 
  8. ^ a b 駅の情報(羽後本荘駅):JR東日本”. 東日本旅客鉄道. 2021年8月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年8月1日閲覧。
  9. ^ a b 「話せる指定席券売機」の導入について提案を受ける!” (PDF). 東日本旅客鉄道労働組合秋田地方本部 (2021年5月25日). 2021年5月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月27日閲覧。
  10. ^ a b 羽後本荘駅新駅舎の供用を開始します!』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道秋田支社、2021年7月1日。 オリジナルの2021年7月1日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20210701080705/https://www.jreast.co.jp/press/2021/akita/20210701_a02.pdf2021年7月1日閲覧 
  11. ^ “「きれい」「便利になった」 羽後本荘駅新駅舎、供用始まる”. 秋田魁新報. (2021年8月5日). オリジナルの2021年8月9日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20210809035501/https://www.sakigake.jp/news/article/20210805AK0036/ 2021年8月9日閲覧。 
  12. ^ a b “羽後本荘駅・橋上駅舎供用、来年8月に 工期再延長で”. 秋田魁新報. (2020年3月28日). オリジナルの2020年9月7日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20200907141012/https://www.sakigake.jp/news/article.jsp?kc=20200328AK0012 2020年9月7日閲覧。 
  13. ^ a b 羽後本荘駅の東西に有料駐車場備えた広場完成 4月1日供用開始”. 秋田魁新報. 2023年4月1日閲覧。
  14. ^ a b 駅構内図(羽後本荘駅)”. 東日本旅客鉄道. 2020年3月13日閲覧。
  15. ^ 貨物時刻表』2021年3月ダイヤ改正版、鉄道貨物協会、2021年、pp.143-149
  16. ^ 『貨物時刻表』2023年3月ダイヤ改正版、鉄道貨物協会、2023年、p.60・200
  17. ^ 国土数値情報(駅別乗降客数データ) - 統計情報リサーチ、2020年8月30日閲覧
  18. ^ 国土数値情報(駅別乗降客数データ) - 国土交通省、2020年9月12日閲覧
  19. ^ 由利本荘市総合都市交通体系調査”. 国土交通省. 2023年4月1日閲覧。
  20. ^ 新・羽後本荘駅(下)近隣住民の声 整備効果、期待と疑問 - 秋田魁新報、2021年8月5日閲覧
  21. ^ 羽後本荘駅の「バス停」移設について”. 由利本荘市. 2022年12月11日閲覧。
  22. ^ 羽後本荘駅西口駅前広場の路線バスなどの乗車場所が変わります” (pdf). 由利本荘市. 2022年12月11日閲覧。

利用状況 編集

  1. ^ a b 各駅の乗車人員(2022年度)”. 東日本旅客鉄道. 2023年7月13日閲覧。
  2. ^ 各駅の乗車人員(2000年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月28日閲覧。
  3. ^ 各駅の乗車人員(2001年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月28日閲覧。
  4. ^ 各駅の乗車人員(2002年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月28日閲覧。
  5. ^ 各駅の乗車人員(2003年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月28日閲覧。
  6. ^ 各駅の乗車人員(2004年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月28日閲覧。
  7. ^ 各駅の乗車人員(2005年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月28日閲覧。
  8. ^ 各駅の乗車人員(2006年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月28日閲覧。
  9. ^ 各駅の乗車人員(2007年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月28日閲覧。
  10. ^ 各駅の乗車人員(2008年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月28日閲覧。
  11. ^ 各駅の乗車人員(2009年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月28日閲覧。
  12. ^ 各駅の乗車人員(2010年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月28日閲覧。
  13. ^ 各駅の乗車人員(2011年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月28日閲覧。
  14. ^ 各駅の乗車人員(2012年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月28日閲覧。
  15. ^ 各駅の乗車人員(2013年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月28日閲覧。
  16. ^ 各駅の乗車人員(2014年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月28日閲覧。
  17. ^ 各駅の乗車人員(2015年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月28日閲覧。
  18. ^ 各駅の乗車人員(2016年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月28日閲覧。
  19. ^ 各駅の乗車人員(2017年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月28日閲覧。
  20. ^ 各駅の乗車人員(2018年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年7月21日閲覧。
  21. ^ 各駅の乗車人員(2019年度)”. 東日本旅客鉄道. 2020年7月13日閲覧。
  22. ^ 各駅の乗車人員(2020年度)”. 東日本旅客鉄道. 2021年7月25日閲覧。
  23. ^ 各駅の乗車人員(2021年度)”. 東日本旅客鉄道. 2022年8月10日閲覧。

関連項目 編集

外部リンク 編集