M50(莫干山路50号)上海市普陀区蘇州河沿いにある芸術家街。莫干山路(Mo Gan Shan Lu)50号に位置することから、「M50」の略称で呼称される。

莫干山路50号
各種表記
繁体字 莫干山路50號
簡体字 莫干山路50号
拼音 mò gān shān lù
英文 50 MoGanShan Road
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概要 編集

1930年代以降、紡績工場として開発され、1990年代後半まで稼働していたが、工場は1999年までに操業を停止した。その跡地に2000年前後から芸術家たちが拠点を構えるようになり、その後上海市が芸術区に指定したことも後押しして、現在では120を超えるアトリエやギャラリーが立地する上海のアートシーンを代表するスポットとなった[1][2]。それに伴って観光地化が進展し、飲食店やファッション・雑貨関係のショップなども入居するようになったが、同時に過程で、家賃が高騰し、多くのアーティストがアトリエを引き払わざるを得なくなった[3]。いまなおShanghART(香格納画廊) などの大手画廊が立地しているが、近年では西岸地区に進出するギャラリーが増加しており[4]、2016年にはAIKEとメイドイン・ギャラリーがM50から西岸地区へ移転した[5]

主な施設 編集

  • ShanghART M50
  • M Art Center
  • A+コンテンポラリー
  • アンテナスペース
  • Vanguard 画廊
  • 55画廊

アクセス 編集

地下鉄13号線江寧路駅から徒歩約10分、地下鉄3号線4号線中潭路駅から徒歩15分。

脚注 編集

  1. ^ 李瑾「中国・上海市における創意産業による旧工場の再利用と地域活性化に関する研究」『学位論文』14401甲第16531号、大阪大学、2013年、2019年9月4日閲覧 
  2. ^ 章璐, 黒田乃生、「政策と現代芸術の関係からみる中国における芸術区の展開」 『ランドスケープ研究(オンライン論文集)』 2017年 10巻 p.47-54, doi:10.5632/jilaonline.10.47, 日本造園学会
  3. ^ 小野田, 光. “【上海】陸揚と喩紅──2人の作家をとおして見る中国の多面性”. Artscape. 2019年9月6日閲覧。
  4. ^ 上海のアートマーケット事情 | アート情報”. www.tagboat.com. 2019年9月4日閲覧。
  5. ^ 『美術手帖』2018年10月号. 美術出版社. (2018-09-06)