西行桜
作者(年代)
世阿弥(室町時代)
形式
能柄<上演時の分類>
四番目物
現行上演流派
観世・宝生・金春・金剛・喜多
異称
なし
シテ<主人公>
老桜の精
その他おもな登場人物
西行法師、花見の人
季節
春(3月)
場所
京都・西行庵
本説<典拠となる作品>
『山家集』
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西行桜』(さいぎょうざくら)は、世阿弥作の能楽作品。成立は室町時代。詳細は右記を参照。

あらすじ 編集

京都西行庵室になると、美しいが咲き、多くの人々が花見に訪れる。しかし、今年、西行は思うところがあって、花見を禁止した。 一人で桜を愛でていると、例年通り多くの人々がやってきた。桜を愛でていた西行は、遥々やってきた人を追い返す訳にもいかず、招き入れた。西行は、「美しさゆえに人をひきつけるのが桜の罪なところだ」という歌を詠み、夜すがら桜を眺めようと、木陰に休らう。

その夢に老桜の精が現れ、「桜の咎とはなんだ」と聞く。「桜はただ咲くだけのもので、咎などあるわけがない。」と言い、「煩わしいと思うのも人の心だ」と西行を諭す。老桜の精は、桜の名所を西行に教え、舞を舞う。そうこうしているうちに、西行の夢が覚め、老桜の精もきえ、ただ老木の桜がひっそりと息づいているのだった。

外部リンク 編集

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