趵突泉(ほうとつせん[1]、しゃくとつせん)は、中国山東省の省都・済南市の市街区にある70を超える自噴泉の中で最も有名なである。済南市にある文化的にも重要なカルストの泉であり、古くから「五経」の中の『春秋』でも言及されており、清朝乾隆帝も「天下第一泉」と讃えている。中国の5A級観光地(2013年認定)[2]

趵突泉(2008年撮影)
趵突泉周辺の伝統的な建築(2008年撮影)

これらすべてのの水は、この都市の下にあるオルドビス紀カルスト帯水層に由来する。済南周辺の地形は南から北に向かって傾斜していて、帯水層の涵養地は市の南側の山岳地帯にある。泉の涵養地は1,500 平方キロメートルになり、そのうち550平方キロメートルが直接涵養していて、950平方キロメートルが間接涵養している。[3]

全体として、帯水層から供給される泉は、1日当り約300,000~350,000 立方メートルの水量を持っている。[4]1970 年代以降、人間が消費するために帯水層から取り出された水が多すぎたため (1970年代当時は1日あたり 270,000立方メートル以上)、泉が何度か流れなくなったことがあった。

包突泉は約20の名称付き泉の群の一部である。水年齢の推定値は、その水が浅い循環に由来することを示唆している。

趵突泉の湧水では、3つの出口から石灰岩からの水が供給されている。泉から出る水の量は最大で毎秒1.6立方メートルに達する。泉からの自噴の高さは、最大26メートルの高さに達したとも言われている。水温は年間を通して摂氏18度で一定している。[5]

参照項目 編集

脚注 編集

  1. ^ 「趵突泉」の地下水位が30メートル超に 山東省済南市”. 新華通信社. 2022年10月7日閲覧。
  2. ^ 济南市天下第一泉景区”. www.mct.gov.cn. 中華人民共和国文化観光部 (2021年7月22日). 2023年2月3日閲覧。
  3. ^ Q. Wu and H. Xu (2005): A three-dimensional model and its potential application to spring protection. Environ Geol (2005) 48: 551558
  4. ^ D. Yuan (2007): Urban Hydrogeology in Karst Regions of China. - International Conference on Karst Hydrogeology and Ecosystems 2007
  5. ^ Baotu Spring Park (Travel China Guide)

外部リンク 編集

座標: 北緯36度39分38.52秒 東経117度0分33.84秒 / 北緯36.6607000度 東経117.0094000度 / 36.6607000; 117.0094000