路地ST.(ろじすた)とは、路地をテーマにしたワークショップ事業。ST.は、study、stage、studio、stadium、station、street、storyなどを意味している。

概要 編集

全国路地のまち連絡協議会が主催する。路地は、戦災や震災で多くを失い、都市再開発などでも姿を消しつつある。安心・安全で美しい路地を残すための、路地を活用した地域おこしイベントなどが対象で、内容は路地でアート展、路地で防災訓練、路地で音楽などさまざまなものがある。

路地ST.を実施している団体は、埼玉県小鹿野町東京都赤羽地区、東京都千住柳原などがある。

路地ST.inおがの 編集

埼玉県小鹿野町では、路地ST.に早くから取り組んでおり、初回は2009年に実施された。行われる場所は小鹿野町市街地内に限られている。実施は毎年6月第1土曜~日曜に行われるが、派生したイベントとしてmini路地ST.が行われる場合もある(不定期)。

小鹿野町は過疎の進む町で、人口はわずか13,000人程度であるが、路地ST.開催の際には400人以上の住民が路地ST.のスタッフとなる。なお、通常100人/日程度の歩行者通行量しかない町に5,000人/日程度が訪れるイベントに成長している。住民が企画し、実施しているイベントは以下の通り

  • 夢鹿蔵コンサート
  • 行灯の路地作り
  • BOX ART展
  • まちなか展(商店の軒先で芸術家の作品を展示)
  • 投区横丁(俳句ボードに俳句を読み、掲示してゆく)
  • 楽市楽座(路地に戸板一枚分程度のスペースの売店を個人が出展)
  • 花の路地(路地という路地に一輪挿しを飾る)
  • おてらいぶ(お寺でライブ)
  • 秩父屋台囃子競演
  • 太鼓パフォーマンス(楽団による移動ライブ)
  • 巡回紙芝居(自転車紙芝居)
  • ライダーズカフェ
  • 小鹿野高校生茶道部によるお茶のお手前
  • 山口清文写真展
  • 箏、三味線の演奏会
  • 隈取体験(隈取アート)
  • 小鹿野の食文化屋台村
  • 子ども広場の開設
  • 案内人つきまち歩きツアー
  • 街衆歌舞伎(トラックの荷台で歌舞伎上演)
  • 尾の内氷柱の館
  • 花の回廊
  • 着物でお出かけしませんか
  • 歌舞伎焼き特別販売
  • 100円商店街
  • 一店逸宝まちなか博物館

これら以外にも、個人でガレージを開放しレコードを流し続ける、ガレージに机と椅子を用意しお休み処を提供する、物干し秩父銘仙を展示する、家の玄関にさりげなく絵画を掲示するなどもある。