軍集団(ぐんしゅうだん、英語: army group)とは、近代陸軍の編制の一つであり、部隊の規模を示す。2個以上のを束ねたものであり、さらに軍集団は複数束ねられて総軍: general army)あるいは戦域軍(: army theater)となる。

NATOの軍集団を表す兵科記号

呼び方は国や時代により差がある。アメリカ軍イギリス軍ドイツ国防軍などでは軍集団と呼ぶが、日本陸軍では方面軍赤軍ポーランド軍では戦線と呼ばれた。また、自衛隊用語が“軍”の字がある事象を忌避するため、陸上自衛隊には存在しない。

ドイツの軍集団 編集

第一次世界大戦において、オーストリア=ハンガリー帝国軍及びオスマン帝国軍ブルガリア王国軍との共同戦線を張るべくドイツ帝国軍では以下の軍集団が編成された。(なお各軍集団の命名は司令官にちなんだものであり、司令官の人事交代によって変化していく)

東部戦線

西部戦線

中東戦線

第二次世界大戦における軍集団の編成は「第二次世界大戦中のドイツ軍の編成」を参照

アメリカおよび連合軍の軍集団 編集

第一次世界大戦においては、フランス軍が以下の5個軍集団の編成を行っている

これにイギリス遠征軍(British Expeditionary Force)が指揮下に加えられた

第二次世界大戦中の1944年連合軍ヨーロッパ反攻をにらみ、イギリスで下記の4個軍集団の編成が行っている。

冷戦期においては、西ドイツ中部にNATOの2個軍集団(北部軍集団(NORTHAG)、中部軍集団(CENTAG))の配備が行われていた。

1991年には冷戦の終結に伴い、北部軍集団・中部軍集団の司令部は解体され、他に転用された。