都湯(みやこゆ)は、兵庫県相生市相生3にある銭湯1918年(大正7年)創業。相生市に唯一残る銭湯であり、100年を越える歴史を持つ。兵庫県最西端の銭湯[1]

都湯
料金 大人:450円(中学生以上)
中人:160円(小学生)
小人: 60円(乳幼児
[1]
営業時間 16:30-20:00
毎週月・木曜日定休
所在地 兵庫県相生市相生3-6-19
開業 1918年(大正7年)
廃業 2024年2月より5月末まで4ヶ月間の長期休業予定[2]
湯の特徴 井戸水重油ボイラー使用
建物の特徴
建築年 1918年大正7年)
建築構造・様式 木造モルタル造り
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概要 編集

1918年(大正7年)に現経営者の宮崎一一(5代目)の祖父が創業。2018年には創業100年を迎えた。創業当時、造船業が盛んだった相生には8軒の銭湯が存在したが、昭和50年代頃から急速に家庭風呂が普及したことで、現在では「都湯」は相生市で唯一の銭湯となっている。2014年までは、宮崎の母と弟が経営していたが、相次いで亡くなったため、地元から継続を望む声を受け、宮崎が実家に戻り継承。しかし、2018年に宮崎自身の大病のため、3か月間の休業。経営悪化もあり、一時は2019年末での廃業を検討していたが、同年8月24日付の神戸新聞社広域播磨面「相生新聞」で窮状を知った客がTwitterなどの会員制交流サイトSNS)を駆使して広報活動を行った結果、市外からの客が増えたことも手伝い療養後の2019年末に再開した。中には常連客のFacebookで知り、東京からかけつけた来客もあった[3][4]。2020年からは、客同士の交流や記録のため、落書き帳が男女それぞれの脱衣所に置かれるようになった[3]

建物外観と脱衣場に置かれる体重計マッサージチェア、せっけんキープ箱などは年代を重ねレトロ感を醸し出しているが、浴室内は開業以来改築され大きくなっている他、タイルは何度も張り替えられ、清潔に保たれている。1日の浴客は15-20人ほどで、売上げのほぼすべては維持管理に回されている[5]

開店は16時半からで、常連客は入口の電灯が灯ったことを確認し入る。年配の常連客が多く、しばらく顔を見ない人があると、宮崎が連絡を取るなど、地域に根差した銭湯として親しまれている。脱衣所には、男女それぞれに黒と白の招き猫が置かれる。浴槽は縦長で大小2つからなり、小さく浅い浴槽には少しぬるめの湯が張られ、大きくやや深い浴槽には熱めの湯が張られる。湯には井戸水が使用され、41度に設定されている[3]

2021年6月19日-20日には、京都在住の客から送られたショウブの束を使い、開業以来初の「しょうぶ湯」が行われた[6]

2024年2月より5月末まで、燃料費の高騰を理由に4ヶ月間の長期休業予定[2]

脚注 編集

  1. ^ a b 兵庫銭湯物語 - SEIBAN都湯”. 2022年1月6日閲覧。
  2. ^ a b 創業105年 銭湯ファンに人気、相生の「都湯」が長期休業 燃料費高騰が直撃、6月再開目指す(神戸新聞NEXT)”. 2024年5月3日閲覧。
  3. ^ a b c 兵庫 相生】創業102年「都湯(みやこゆ)」唯一残る銭湯でほっこり昭和レトロ気分 2020/02/08”. 2021年1月6日閲覧。
  4. ^ 銭湯「都湯」営業継続へ SNSの温かい呼び掛け届いた!”. HYOGO ODEKAKE PLUS+(神戸新聞社). 2022年1月6日閲覧。
  5. ^ 大正時代に創業、レトロ感あふれる地元憩いのあたたかい銭湯 兵庫・相生”. ラジトピ. 2022年1月6日閲覧。
  6. ^ 爽やかしょうぶ湯「夏を乗り切って」 兵庫最西端の銭湯「都湯」”. 神戸新聞NEXT. 2022年1月6日閲覧。

関連項目 編集

外部リンク 編集