金婚式 (楽曲)

ガブリエル・マリ作曲の楽曲

金婚式』(きんこんしき、原題:La cinquantaine)は、フランス作曲家ガブリエル・マリ1887年頃に作曲した楽曲。『古い様式によるエールAir dans le Style ancien)』という副題が付けられている。

概要 編集

現在、作曲者の作品の中では唯一知られている曲で、もとは『チェロピアノのための2つの小品(Deux Pieces pour Cello et Piano)』の2曲目であるが、チェロの代わりにヴァイオリンで演奏されることも多く、その旋律の単純な美しさからオーケストラピアノ独奏用にも編曲され、広く演奏されている。

金婚式(結婚記念日)のお祝いという目的や、ヴァイオリンで演奏される場合はG線を使わないので澄んだ音色となり、演奏技術上も多くを求められないため、原曲をも超えてヴァイオリン愛好家に広く親しまれ、人気の高い作品である。

日本における演奏(録音)のもっとも早い例として、1934年に当時14歳の諏訪根自子がSPレコードで録音を残している(コロムビアレコード)。

構成 編集

イ短調アンダンティーノ、2分の2拍子三部形式

弱起(アウフタクト)で開始される、フリッツ・クライスラーの『愛の悲しみ』にも似た "E-A-E-E-E-E-D-E-F" の優雅な主題を、ピアノの簡単な低音が支える。

中間部は同主調イ長調へ転調し、堂々とした   で華やかな曲調となり、"Cis-E-A-Cis" のファンファーレがお祝いを演出する。

外部リンク 編集