長部ちょうぶは、漢字部首により分類したグループの一つ。 康熙字典214部首では168番目に置かれる(8画の2番目、戌集の2番目)。

康熙字典 214 部首
金部 長部 門部
1 丿 2
3
广
4
5
6
7
8
9
10 11 鹿
12 13 14 15
16 17

概要 編集

長部には「長」または「」を筆画の一部として持つ漢字を分類している。ただし「髟」を含む文字は一般に髟部に収められる。

単独の「長」字は時間的・空間的な距離にかなりの開きがあることを表し、「短」字の対義語である。また動物の成長や植物の生長を意味し、さらに「幼」の対義語として年上であることを表す形容詞としても使われている。

字源としては、「長」字は杖をついた年長者を象る象形文字である。[1]

「長」は意符としては長いことに関する文字に含まれることがあるが、あまり多くない。むしろ楷書の筆画上「」を構成要素にもつ「髟」(甲骨文・金文によれば「髟」全体で髪の長い人の象形)による漢字の方が多く字を作っている。楷書では左側の偏の位置に置かれる時「」と書かれる。

部首の通称 編集

  • 日本:ながい
  • 韓国:길장부(gil jang bu、ながい長部)
  • 英米:Radical long (Radical 168)

部首字 編集

例字 編集

脚注 編集

  1. ^ 張世超; 孫凌安; 金国泰; 馬如森 (1996), 金文形義通解, 京都: 中文出版社, pp. 2343–8