随筆春秋賞(ずいひつしゅんじゅうしょう)は、日本公募文学賞。ジャンルは、エッセイ

随筆春秋賞
(ずいひつしゅんじゅうしょう)
随筆春秋賞
随筆春秋 第57号
(題字揮毫は、脚本家早坂暁
受賞対象エッセイ
会場主婦会館:JR四ツ谷駅
COVID-19以前)
日本の旗 日本
主催一般社団法人随筆春秋
初回1995年 第1回
最新回2023年 第29回
受賞者
  • 太田 幸昌(第1回)
  • 藤森 悠子(第1回)
  • 中川 織江(第4回)
  • 上田 文子(第7回)
  • 近藤 健(第8回)
  • 渡辺 克己(第12回)
  • 巴山 はる美(第14回)
  • 手塚 崇(第16回)
  • きひつかみ(第20回)
  • 佐藤 茂男(第22回)
  • 福岡 完(第25回)
公式サイト随筆春秋 公式ホームページ
同人誌 随筆春秋チャンネル
人物
国籍 日本の旗 日本
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チャンネル
活動期間 2021年
ジャンル 純文学エッセイ
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エッセイを対象とした文学賞では、ほかに文芸思潮エッセイ賞[1][2]小諸・藤村文学賞などがある。

エッセイは、日本では著名な作家や有名人の副業と見られる傾向があるが、本来は、俳句和歌現代詩小説など並ぶ、文芸のひとつの分野である。

概要 編集

創立30周年を迎える随筆春秋[注 1][3]公募[4]文学賞[5]であるジャンルは、エッセイ

題材やテーマは自由で、年齢制限はない。規定枚数は、400字詰めで5枚程度。

優秀賞が1名、佳作が若干名、入選が20名程度選出される。

応募総数は、毎年400本を上回り、コロナ禍の2020年度は、1000本にせまる勢いだった。2022年度には低調だった前年をはるかに上回る、627本の応募があった[6]

2023年度は、888本[7]であった。

入選以上の作品の一部は、定期発刊の同人誌 随筆春秋で読むことができる。

第1回優秀賞に太田幸昌、第16回優秀賞に手塚崇、第22回最優秀賞(当該年度限りの特別賞)に佐藤茂男、第25回優秀賞に福岡完など。

第8回優秀賞の近藤健は、経歴20年以上のサラリーマンエッセイストとして活躍中で、現在、随筆春秋の代表を務めている。

第11回佳作の濱本久子については、随筆春秋や土曜美術出版販売などから、エッセイ集や詩集が多数出版されている。

佐藤愛子奨励賞の新設 編集

随筆春秋において、2020年から、佐藤愛子奨励賞が新設[8]された。直木賞作家佐藤愛子の名前を冠した文学賞で、本賞(随筆春秋賞)とは独立した賞である。

ただし、佐藤愛子奨励賞も随筆春秋賞応募作品から選出される。別途応募の必要はない。

佐藤愛子がこれはと思う作品、作品としては不完全だが期待を持てる作品などに与えられる。

したがって、本賞(随筆春秋賞)と重複しての受賞[8]や、本賞(随筆春秋賞)では選外の作品が受賞することもある。

佐藤愛子は随筆春秋の指導者を30年近く務めている。2023年には、第4回佐藤愛子奨励賞[9][10][11][12]が決定した。

随筆春秋賞の求める作品 編集

人間を書くこと 編集

  1. 自分、家族、友人、知人、誰でもよいが、テーマは人間で。
  2. 表面的なことや日時、数値よりも、内面重視で。
  3. 立派な面だけでなく、愚かさや儚さも、そのまま書く。

読者に伝える努力をする 編集

  1. わかりやすい言葉で、可能な限り常用漢字を使用する。
  2. 比喩も用いて、読者が頭の中にくっきり映像を描けるように。
  3. 読者の琴線にふれることができれば成功。

自分が「私」として登場すること 編集

  1. テーマとしては別の人が主人公でも、自分と関わった部分を書くこと。
  2. 「私」以外の一人称を使う場合は、読者が感情移入できるか注意すること。
  3. 自分がほとんど登場しない作品は、訴える力が弱いと考えること。

選考委員 編集

2023年現在 編集

過去の選考委員 編集

(※太字は、存命人物)

主な関係者一覧 編集

事務局 編集

 (太字|存命人物)

ギャラリー|現在の主な選考委員 編集

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 「随筆春秋」とは、「随筆」つまりエッセイを、「春秋」つまり春夏秋冬、ようするに1年中、引いては、傍らに置いて、一生、愛し続ける、というのが、言葉の本来的な意味合いである。「春」と「秋」の年2回、同人誌を発刊するから「随筆春秋」という、というのは俗説である。

出典 編集

  1. ^ 文芸思潮ウェブサイト”. アジア文化社. 2021年8月26日閲覧。
  2. ^ 文芸思潮エッセイ賞”. アジア文化社. 2021年8月26日閲覧。
  3. ^ 同人誌 随筆春秋(一般社団法人)”. 同人誌 随筆春秋(一般社団法人). 2021年7月24日閲覧。
  4. ^ 公募ガイド社の公式HP内の https://www.koubo.co.jp/contest/literature/essay/107730.html に随筆春秋賞(公募)の情報が記されている。
  5. ^ 公募ガイド社の公式HPの https://www.koubo.co.jp/contest/literature/essay/107730.html に、随筆春秋賞が文学賞として公募を行っていることが記されている。
  6. ^ https://zuishun.net/literaryaward28closed/ 左記は、随筆春秋公式HPからリンクが張られた、第28回 随筆春秋賞の募集終了の知らせである。ここに、2022年度は600作品以上の応募があった旨、記述されている。2022/09/18確認。
  7. ^ https://zuishun.net/literaryaward29closed/ 第29回 随筆春秋賞|第4回 佐藤愛子奨励賞の募集は終了しました。
  8. ^ a b https://www.amazon.co.jp/dp/B093TDBPHF/ 左記、Amazon販売サイトに、随筆春秋第55号が掲載されている。表紙には、第1回 佐藤愛子奨励賞発表の文字が印刷されている。その21ページ以降には、鎌田優子「孤独と愛」が、第26回 随筆春秋賞 佳作と、当時受賞した経緯などが綴られている。佐藤愛子本人の筆による文章である。
  9. ^ https://www.amazon.co.jp/dp/B09ZH94V58/ 左記、Amazon販売サイトに、随筆春秋第57号が掲載されている。表紙には、第2回 佐藤愛子奨励賞発表の文字が印刷されている。その32ページ以降には、白川妙子「ウィーン国際空港味噌事件」が、第2回 佐藤愛子奨励賞を取った経緯などが綴られている。佐藤愛子本人の筆による文章である。
  10. ^ 第27回随筆春秋賞発表、第2回佐藤愛子奨励賞発表”. 一般社団法人随筆春秋. 2022年5月8日閲覧。 “佐藤愛子奨励賞 ウィーン国際空港味噌事件 白川妙子”
  11. ^ https://zuishun.net/zuisyun-2022-winners-ver2/ 第3回佐藤愛子奨励賞の受賞者が発表されている。
  12. ^ https://zuishun.net/zuisyun-2023-winners/ 左は、第29回随筆春秋賞、第4回佐藤愛子奨励賞の公式発表Webページ。
  13. ^ 同人誌 随筆春秋の公式ページ https://zuishun.themedia.jp/の ◆沿革◆の部分に、この早坂暁の名前が記されている。
  14. ^ 随筆春秋の沿革”. 一般社団法人随筆春秋. 2022年5月7日閲覧。 “1993年 - 斎藤信也(元朝日新聞記者、朝日カルチャーセンター講師、東京大学卒)を代表に迎える。”
  15. ^ 同人誌 随筆春秋の公式HP https://zuishun.themedia.jp/ の◆沿革◆の部分に、この北杜夫の名前が記されている。
  16. ^ 同人誌 随筆春秋の公式HP https://zuishun.themedia.jp/ の◆沿革◆の部分に、この金田一春彦の名前が記されている。
  17. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p https://zuishun-episode.amebaownd.com/posts/23057733 左記は、「随筆春秋資料室」内の「随筆春秋とは」というウェブページ。ここに当該人物の随筆春秋との関わりについて記述がある。

関連項目 編集

 
随筆春秋創刊号(1993年3月)、黎明期のシンプルな装丁

外部リンク 編集