雲八幡宮

大分県中津市耶馬溪町宮園にある神社

雲八幡宮(くもはちまんぐう)は、大分県中津市耶馬溪町宮園に鎮座する神社である。

雲八幡宮
所在地 大分県中津市耶馬溪町宮園407
位置 北緯33度25分34.9秒 東経131度5分30.3秒 / 北緯33.426361度 東経131.091750度 / 33.426361; 131.091750 (雲八幡宮)座標: 北緯33度25分34.9秒 東経131度5分30.3秒 / 北緯33.426361度 東経131.091750度 / 33.426361; 131.091750 (雲八幡宮)
主祭神

雲八幡大神(八幡大神大山積神

妙見大神天御中主神[1]
創建 大宝3年(703年
例祭 7月28日29日
主な神事 宮園楽(かっぱ楽)
地図
雲八幡宮の位置(大分県内)
雲八幡宮
雲八幡宮
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沿革 編集

社伝によれば、神功皇后三韓征伐の帰途に現在の社地の下流約500mにある巨石に腰を下ろして休んだとされ、以来、その石では奇異が起こるようになった。大宝3年(703年)には、石から白雲が立ち上り、中から童形神が現れた。そこで、この石を磐座として祀るようになった[1][2]

天延元年(973年)には、皇孫である小松女院と通じたとして、少納言官職を解かれ豊前国宮園村に左遷された清原正高によって、川の上流にあたる現在地に遷座し、社殿が造営された[1][2]。巨石は雲石と呼ばれ、石のある場所は元宮とされる。

江戸時代には細川忠興小笠原長次ら歴代藩主の崇敬を受けた。元禄11年(1698年)当地が天領となると日田代官所の支配下に入った。境内には日田代官岡田俊惟が寛保4年(1744年)に奉納した石灯籠が残っている[1]

境内には千年杉と呼ばれるスギの巨木があったが、平成16年(2004年)の台風18号によって折れ、その後、傷みが進んだために平成22年(2010年9月15日に伐採された[1]。伐採時の樹齢は1100年前後と推定されている。伐採後の切株は掘り出され、根くぐりができるように展示されている[3]

祭事 編集

例大祭は7月28日29日

29日には、大分県の無形民俗文化財に指定されている宮園楽(かっぱ楽)が奉納される[4]。これは、平家の落人の妄念が河童に化けて農作物を荒らしたり、牛馬や水辺で遊ぶ子供に危害を加えるとされ、その魂を鎮めるために行われる神事である。

毛槍、横笛、太鼓、チャンボシを持った40人ほどの行列が道楽を奏して旧庄屋宅(現宮園公民館)から神社までを練り歩き、境内で宮園楽の由来を記した「筑後楽由来」という巻物を奏上する。その後、河童に扮した4人の子供を中心に置いて、大団扇を持った4人の青年が取り囲み、その周囲を、行列が円を描いて道楽を奏でながら踊る[5][6]

平成2年(1990年)には、明仁天皇の即位を祝して、河童の形をした狛犬の「あ・うんの河童」が建立されている[1]

脚注 編集

  1. ^ a b c d e f おやしろの歴史 雲八幡宮
  2. ^ a b 雲八幡宮のおはなし 中津市
  3. ^ 会社概要 - ウェイバックマシン(2011年1月6日アーカイブ分) 大分合同新聞、2010年12月29日
  4. ^ 宮園楽が大分県指定無形民俗文化財になります。 中津市、2017年2月22日
  5. ^ 宮園楽(かっぱ祭り) 中津市、 2013年8月6日
  6. ^ 【7月29日(水)】市指定無形民俗文化財「宮園楽(かっぱ祭り)」が開催されます。 中津耶馬溪観光協会、2015年7月20日

関連項目 編集

外部リンク 編集