静かの海

月の表面にある月の海

静かの海(しずかのうみ、ラテン語: Mare Tranquillitatis)は、の表面にある月の海の一つ。月で餅つきをしているウサギに海を見立てた場合、ウサギの顔に相当する。アポロ11号月着陸船着陸した場所でもある。

静かの海
静かの海の位置
静かの海の位置
ラテン名 Mare Tranquillitatis
英語名 Sea of Tranquility
Sea of Tranquillity
直径 873 km
面積 421,000 km2
月面座標 北緯8度30分 東経31度24分 / 北緯8.5度 東経31.4度 / 8.5; 31.4座標: 北緯8度30分 東経31度24分 / 北緯8.5度 東経31.4度 / 8.5; 31.4
月面緯度 北緯8.5°
月面経度 東経31.4°
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1969年7月20日人類として初めて着陸した地点は、月面緯度0.7度、月面経度23.5度[1]で、「静かの基地」と命名された。また、その近くの3つの小さなクレーターはアポロ11号の3人の宇宙飛行士にちなんで、それぞれ「アームストロング」「オルドリン」「コリンズ」と命名されている。アポロに先立つ1965年2月に打ち上げられた月面探査機レインジャー8号は、この静かの海に衝突したが、その直前の23分間で7,137枚の写真を撮影し、地球への電送に成功した。アポロ計画では、これらの写真を基に着陸地点が選定された。

地質 編集

静かの海は、地質的にはベイスン(英語: basin 盆地)を埋めた後期インブリウム代(約38億- 約32億年前)の若い洪水玄武岩である。周囲の山々は前期インブリウム代(約38.5億- 約38億年前)と考えられるが、静かの海のベイスンそのものは先ネクタリス代(約45.5億年前の月の形成期)にできたものと推定される。

脚注 編集

  1. ^ Apollo Landing Site Coordinates”. nssdc.gsfc.nasa.gov. 2021年7月8日閲覧。