高祖 保(こうそ たもつ、1910年5月4日 - 1945年1月8日)は、日本の詩人

略歴 編集

1910年岡山県邑久郡牛窓町(現:瀬戸内市)の素封家に生まれる。

1919年、前年の父の死去を機に分家し、母の実家がある滋賀県彦根市に移り住む。

1928年、滋賀県立彦根中学校(現:滋賀県立彦根東高等学校)卒業。

1932年國學院大学附属高等師範部入学。

1933年、第一詩集『希臘十字』を発表。

1936年國學院大学附属高等師範部卒業。叔父の経営する貿易商社に入社。

1937年、結婚。叔父の死去にともない宮部姓を継ぎ社長に就任。

1941年、第二詩集『禽のゐる五分間写生』を発表。

1942年、第三詩集『雪』を発表。翌年、同詩集は文藝汎論詩集賞を受賞。

1944年、第四詩集『夜のひきあけ』を発表。陸軍少尉として応召、南方戦線に送られる。第五詩集として準備していた『独楽』は未刊に終わった。

1945年ビルマ(現:ミャンマー)にて戦病死。享年35。

1947年、保の詩友、遺族らの手により『高祖保詩集』が刊行される。堀口大學は同書巻頭の悼詩において、その玲瓏な詩風を詩集『雪』にちなみ「『雪』の詩人」と評した。

著作 編集

  • 希臘十字(1933年)
  • 禽のゐる五分間寫生(1941年)
  • 雪(1942年)
  • 夜のひきあけ(1944年)
  • 高祖保詩集(1947年)
  • 高祖保詩集(1988年)
  • 高祖保書簡集(2008年)龜鳴屋
  • 高祖保随筆集 庭柯のうぐひす(2014年)龜鳴屋
  • 高祖保集 詩歌句篇(2015年)龜鳴屋

外部リンク 編集