黒船』(くろふね、原題:The Barbarian and the Geisha)は、1958年制作のアメリカ合衆国歴史ドラマ映画

黒船
The Barbarian and the Geisha
監督 ジョン・ヒューストン
脚本 チャールズ・グレイソン
原案 エリス・セント・ジョセフ
製作 ユージン・フレンク
出演者 ジョン・ウェイン
音楽 ヒューゴー・フリードホーファー
撮影 チャールズ・G・クラーク
編集 スチュアート・ギルモア
製作会社 20世紀フォックス
配給 アメリカ合衆国の旗日本の旗 20世紀フォックス
公開 アメリカ合衆国の旗 1958年9月30日
日本の旗 1959年2月3日
上映時間 105分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $3,495,000[1]
興行収入 アメリカ合衆国の旗 $2,500,000[2]
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幕末アメリカ合衆国駐日公使として来日したタウンゼント・ハリスと、彼のとなった斎藤きち(唐人お吉)の交流を描く。ジョン・ヒューストン監督、ジョン・ウェインがハリスを演じた[3]静岡県など日本各地で撮影が行われ、台本監修に衣笠貞之助、台詞指導に犬塚稔、美術顧問に伊藤熹朔、技術顧問に弘津三男など、日本側からもスタッフが参加している。

あらすじ 編集

1856年、タウンゼント・ハリスは初のアメリカ合衆国駐日本総領事として来日するが、上陸を拒否された末、伊豆下田の寺に押し込められてしまう。さらに、下田奉行の田村左衛門守はスパイ目的で、お吉という美しい芸者を表向きは接待役として送り込む。

やがてお吉は、地元の人々から“野蛮人”と呼ばれて白眼視されているハリスが、噂と違って文明人であると知り、二人は次第に惹かれ合う様になる。ハリスの様々な努力もあって、ついに彼は将軍との謁見を許され、通商条約の締結を求める。だがその頃、ハリスの身に暗殺の影が忍び寄っていた…。

キャスト 編集

備考 編集

本作ではタウンゼント・ハリス斎藤きち(唐人お吉)が惹かれ合い愛し合った様に描かれているが、史実では体調を崩したハリスの看護のため、“看護人”の派遣を下田奉行所に要求した際、下田奉行所はハリス側がいわゆる“”を要求しているものと判断し、ハリスにきちを“妾”として派遣したものである[4]。さらに、きちは体に腫れ物があったという理由で、わずか3日で帰された[5]

脚注 編集

  1. ^ Solomon, Aubrey. Twentieth Century Fox: A Corporate and Financial History (The Scarecrow Filmmakers Series). Lanham, Maryland: Scarecrow Press, 1989. ISBN 978-0-8108-4244-1. p251
  2. ^ “Top Grossers of 1958”. Variety: 48. (7 January 1959). https://archive.org/details/variety213-1959-01/page/n46/mode/1up?q=%22top+grossers%22.  Please note figures are for US and Canada only and are domestic rentals accruing to distributors as opposed to theatre gross
  3. ^ “<あのころ>ジョン・ウェイン来日 映画「黒船」ロケで”. 共同通信. (2023年10月4日). https://nordot.app/1082067798420423167 2024年3月17日閲覧。 
  4. ^ 菊池明「2 洋妾・斎藤きち」『「幕末」に殺された女たち』ちくま文庫、2015年、28頁、31頁
  5. ^ 菊池明「2 洋妾・斎藤きち」『「幕末」に殺された女たち』ちくま文庫、2015年、30 - 32頁。

外部リンク 編集