191型5.8mm自動歩槍
191型5.8mm自動歩槍(191型5.8毫米自动步枪、英: QBZ191もしくはType 191 Assault Rifle)は、中国が2019年に制式採用したアサルトライフルである。現在、少数が中国人民解放軍陸軍および中国人民武装警察部隊に配備されている。
QBZ191型自動歩槍 | |
QBZ191型5.8mm自動歩槍 | |
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種類 |
小銃 アサルトライフル |
製造国 | 中国 |
設計・製造 | 重慶建設工業有限責任公司(設計・製造) |
年代 | 現役 |
仕様 | |
種別 | 自動小銃 |
口径 | 5.8mm |
ライフリング | 6条右回り |
使用弾薬 | 5.8×42mmDBP191 |
装弾数 |
30発(箱型弾倉) 75発円形回転式弾倉 |
作動方式 | ガス圧利用(ショートストロークピストン式) |
歴史 | |
設計年 | 2010年代 |
製造期間 | 2019年-現在 |
配備期間 | 2019年-現在 |
配備先 | 中国人民解放軍 |
2019年の中国建国70周年軍事パレードでにおいて最初に披露され、本銃を掲げた兵士が行進した[1]。
概要 編集
前身の95式自動歩槍のようなブルパップ方式ではなく小銃としては一般的な形態であるが、人間工学を改善し、アンビ(左右両用)仕様の操作部材を採用し、多様な環境下で信頼性の向上を図っている[2]。
制式名称に関しては2012年に新しく制定された中国人民解放軍装備命名規定により、旧来の「(採用年の西暦下2桁)式(装備分類)」から「(採用年の西暦下2桁+同じ装備分類でその年の採用順)型(装備分類)」という表記に変更されており、本銃の場合は「2019年の1番目に採用された歩兵用5.8mm口径自動小銃」という意味になる。
折り畳み式のバックアップアイアンサイト[2]に挟まれるようにして機関部からハンドガードにかけての上面にピカティニー・レールを標準装備し[3]、新型のQMK152またはQMK171A 3倍光学照準器やサーマルサイト等を搭載できる。マークスマンライフル仕様では、QMK191 4-15倍スナイパースコープやIR5118デジタル暗視・サーマルスコープも装備できる[4]。。
アッパー・ロワー共にレシーバーはアルミ合金製であるのに対し、ハンドガード、ピストルグリップおよび伸縮ストックはポリマー製である。ハンドガードには、左右側面および下面に追加の小型ピカティニーレールをネジ止めでき、タクティカルライト、フォアグリップや二脚を装着できる[2][1]。チャージングハンドルは本体右側、ボルトリリースは本体左側にある。マガジンは、AKシリーズのようにまずマガジンリップ前端を引っかけてから後端をはめ込む(中国語: 「前掛後卡」、英語: "rock-and-lock")必要がある。機関部にはロータリーボルトおよびガス圧ショートストロークピストン作動方式を採用している。用途によってバレル長とハンドガード長を変更することができる設計であり、2019年の閲兵式では車両乗員が短銃身のカービンモデルを携行している姿も見られた[5]。
人間工学的な改善も特徴であり、ストックは4段階に調整可能、セレクターはアンビ仕様、そしてマガジンリリースレバーも再装填の高速化や手袋を付けた際の操作性向上を図るため延長されている。マガジンはポリマー製で、掴みやすいよう表面加工が改善され、透明パーツの使用により残弾数を直接視認できるようになった[5]。銃剣やサプレッサーの装着も可能である[2][1]。
中国メディアによれば、本銃は、中国独自の小口径高速弾である5.8×42mmの新型弾薬であるDBP191を採用することにより中長距離における弾道特性を改善したとのことである[6][7]。後述のように、通常型、短銃身仕様のカービン型およびロングバレルのマークスマンライフル型がある[8]。フルオート射撃時の射撃レートは毎分750発であり、これはフルオート能力を残されているマークスマンライフル型でも変わらないため、ドラムマガジンを使用することで分隊支援火器にも転用可能である。
歴史 編集
2014年、中国当局が従来型デザインの新型小銃の開発のため競作を開始した。2016年から2017年にかけて数種類のプロトタイプの存在がリークされた[2][9]。
95式自動歩槍と同じ中国南方工業集団の重慶建設工業有限責任公司が本銃の開発元となった。本銃は"单兵综合作战系统"と呼ばれる先進歩兵システムの一部分をなすとされる[5]。
バリエーション 編集
採用国 編集
登場作品 編集
ゲーム 編集
- 『PAYDAY 3』
- 「Northwest B-9」の名称で登場。
- ゲーム内では「中国製なので、クオリティは保証されている」等と説明文で紹介されている。
- 『cod:mobile』
- 「type19」の名称で登場。
- codmobileでは初のモバイルオリジナルの武器で本家codシリーズには一切存在しない銃。
脚注 編集
- ^ a b c “QBZ-191 assault rifle (China)”. modern firearms. 2021年11月2日閲覧。
- ^ a b c d e “QBZ-1(x)式自动步枪” (中国語). PewPewPew Gun World (2020年3月12日). 2022年8月29日閲覧。
- ^ “我军95步枪喜提全新瞄准镜 还用上这项黑科技(图)” (Chinese). Sohu News (2020年11月10日). 2021年11月2日閲覧。
- ^ “QBU-191 5.8mm precision rifle of China revealed”. China-Arms (2020年5月20日). 2022年8月29日閲覧。
- ^ a b c Wood, Peter (November 2019). “China Introduces New Battle Rifle for the PLA”. Operational Environment Watch (US: TRADOC) 2021年11月2日閲覧。.
- ^ J, Anthony (2019年9月30日). “First Photos of Chinese PLA New Standard Rifle and What We Know So Far”. The Firearm Blog. 2022年8月29日閲覧。
- ^ Roblin, Sebastien (2021年1月8日). “What We’ve Learned About China’s New QBZ-191 Assault Rifle”. National Interest. 2022年8月2日閲覧。
- ^ Suciu, Peter (2020年12月22日). “Chinese PLA Troops in Tibet are Getting New QBU-191 Sniper Rifles”. National Interest. 2022年8月2日閲覧。
- ^ F, Nathaniel (2017年5月18日). “Chinese PLA Ground Forces and Marines to Replace QBZ-95-1 with Completely New NON-BULLPUP Rifle?”. The Firearm Blog. 2022年8月29日閲覧。
- ^ “QBU-191精准步枪,击杀800米距离有生目标,或将取代88式狙击步枪” (Chinese). NetEase News (2021年8月17日). 2022年8月29日閲覧。
- ^ “191型精准步枪高原开打!“透明弹匣+高倍瞄准镜”细节满满” (Chinese). NetEase News (2022年6月23日). 2022年8月29日閲覧。
12. ↑“QBZ-191 Assault rifle”. 2024年1月25日閲覧閲覧。