7,12-ジメチルベンズ(a)アントラセン

7,12-ジメチルベンズ[a]アントラセン(7,12-dimethylbenz[a]anthracene)は、強い臓器特異的な発がん性物質である[2]7,12-ジメチルベンズ[α]アントラセンまたはDMBAとしても知られ、がん研究に広く用いられている。DMBAは必須な突然変異種として製造され、発がんイニシエーターとして供給されている。がん促進は二段階発がんのモデルにおいて、12-O-テトラデカノイルホルボール 13-アセタート(TPA)による処理とともに誘導することができる[3]。この物質は容易にがんを発生させることが出来るため、多くのがん研究を可能にしている。

7,12-ジメチルベンズ(a)アントラセン
識別情報
CAS登録番号 57-97-6 チェック
PubChem 6001
特性
化学式 C20H16
モル質量 256.34104
融点

122-123 °C

危険性
EU分類 有毒 T
主な危険性 発がん性
Rフレーズ R45 R22
Sフレーズ S53 S36/37 S45
出典
[1]
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

脚注 編集

  1. ^ 7,12-Dimethylbenz(a)anthracene at Sigma-Aldrich
  2. ^ Miyata M, Furukawa M, Takahashi K, Gonzalez FJ, Yamazoe Y (2001). “Mechanism of 7,12-Dimethylbenz[a]anthracene-Induced Immunotoxicity: Role of Metabolic Activation at the Target Organ”. Jpn J Pharmacol 86: 302-309. doi:10.1254/jjp.86.302. PMID 11488430. 
  3. ^ Sung YM, He G, Fischer, SM (2005). “Lack of Expression of the EP2 but not EP3 Receptor for Prostaglandin E2 Results in Suppression of Skin Tumor Development”. Cancer Res. 65: 9304-9311. doi:10.1158/0008-5472.CAN-05-1015. PMID 16230392.