D-74 122mmカノン砲とは、第二次世界大戦後にソビエト連邦が開発した長射程カノン砲である。

D-74 122mmカノン砲
種類 カノン砲
原開発国 ソビエト連邦の旗 ソビエト連邦
運用史
配備先 ソビエト連邦、中華人民共和国、エジプト、パキスタン、スリランカ、カンボジア
関連戦争・紛争 ベトナム戦争中ソ国境紛争中印国境紛争第二次印パ戦争第三次中東戦争第四次中東戦争中越戦争スリランカ内戦
開発史
開発期間 1944
製造期間 1955
諸元
重量 5,620 kg
全長 9.875m
銃身 6.45m
全幅 2.35m
要員数 7~9名

口径 122 mm
砲尾 水平鎖栓式
砲架 二脚式(D-20 152mm榴弾砲と同一の砲架)
仰角 -5°~+45°
旋回角 45°
発射速度 Intense 8-10 発/分
初速 885 m/秒
有効射程 23.9km(間接照準)
1,080 m(直接照準)
最大射程 24 km
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D-74カノン砲はA-19 122mmカノン砲の後継として、1944年から開発が開始された。砲架はD-20 152mm榴弾砲と同一のものが使用されている。

1955年に量産が開始されたが、ソ連軍ではほぼ同時期に同一の任務を果たす目的で開発され、射程などの性能面で優れていたM-46 130mmカノン砲軍団砲兵の主力とされた。D-74は広く使用されなかったが、現在のロシア連邦軍でも予備兵器としてモスボール保管されている。

D-74カノン砲は中華人民共和国でも60式122mm加農砲としてライセンス生産され、中国人民解放軍に配備すると共に外国への輸出も行われている。ソ連軍と比較して機械化の進んでいなかった中国人民解放軍では、59式130mm加農砲よりも2トン近く軽量な60式122mm加農砲は大いに重宝されたが、現在では中国でも予備兵器として保管されている。

海外では、エジプト(D-74と60式)、パキスタン(60式)、スリランカ(60式)、ジンバブエ(60式)、カンボジア(60式)で現役で使用されている。

実戦においては、ベトナム戦争、中ソ国境紛争、中印国境紛争、第二次印パ戦争、第三次中東戦争、第四次中東戦争、中越戦争、スリランカ内戦などで使用された。

関連項目 編集

外部リンク 編集