FALLING INTO YOU

セリーヌ・ディオンのアルバム

FALLING INTO YOU』(フォーリング・イントゥ・ユー=あなたに落ちていく)は、1996年3月11日に発売されたセリーヌ・ディオンのアルバム。英語盤では4枚目、通算21枚目である。本国ではFalling into Youと表記されるが、日本盤では全て大文字で表記される。

FALLING INTO YOU
セリーヌ・ディオンスタジオ・アルバム
リリース
録音 1995年–96年
ジャンル ポップソフトロック
時間
レーベル エピック550
プロデュース ベイビーフェイスロイ・ビッタンジェフ・ボーヴァデイヴィッド・フォスターウンベルト・ガティーカジャン=ジャック・ゴールドマン、リック・ハーン、ダン・ヒルジョン・ジョーンズリック・ノウェルズアルド・ノヴァスティーブン・リンコフビリー・スタインバーグジム・スタインマンリック・ウエイク
セリーヌ・ディオン アルバム 年表
フレンチ・アルバム
(1995年)
FALLING INTO YOU
(1996年)
パリ・ライヴ
(1996年)
『FALLING INTO YOU』収録のシングル
  1. フォーリング・イントゥ・ユー
    リリース: 1996年2月19日
  2. ビコーズ・ユー・ラヴド・ミー
    リリース: 1996年2月19日
  3. イッツ・オール・カミング・バック・トゥ・ミー・ナウ
    リリース: 1996年7月29日
  4. パワー・オブ・ザ・ドリーム
    リリース: 1996年8月20日
  5. オール・バイ・マイセルフ
    リリース: 1996年10月7日
  6. コール・ザ・マン
    リリース: 1997年6月23日
  7. メイク・ユー・ハッピー
    リリース: 1997年7月7日
  8. ドリーミン’オブ・ユー
    リリース: 1997年7月14日
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グラミー賞最優秀アルバム賞や、グラミー賞最優秀ポップボーカルアルバム賞など、世界中で多くの賞を受賞した。またディオンは1997年4月17日モナコで行われたWorld Music Awardsに出席し、Best-selling Canadian female singer、Best-selling artist (全ジャンル)、Best-selling Pop artistの三つの賞を受賞した。1996年には2500万枚を販売し、これまで世界中で3200万枚以上を販売した[1]

音楽性 編集

このアルバムでディオンは人気に火が点き、彼女の音楽のさらなる可能性を示した。このアルバムにはオーケストラ・フリル、アフリカ詠唱、バイオリン、スペインギター、トロンボーン、カバキーニョ、サクソフォーンなどの楽器で新しい音を引き出し、そこから様々なジャンルの曲を収録するなど、より大衆受けするアルバムとしての傾向がある。打楽器が多用されたタイトルトラックと「リヴァー・ディープ、マウンテン・ハイ」(ティナ・ターナーのカヴァー)、ピアノなどの古典楽器に依存はしているもののソフト・ロックである「イッツ・オール・カミング・バック・トゥ・ミー・ナウ」(ジム・スタインマンの曲のリメイク)とエリック・カルメンのリメイク「オール・バイ・マイセルフ」、映画「アンカーウーマン」の主題歌に使用されたバラード「ビコーズ・ユー・ラヴド・ミー」などシングルも多種多様である。「ビコーズ・ユー・ラヴド・ミー」は1996年のアカデミー賞最優秀主題歌賞とグラミー賞にノミネートされ、ディオンは双方の授賞式に出席し歌を披露した。またこのアルバムには アレサ・フランクリンの「(ユー・メイク・ミー・フィール・ライク)ア・ナチュラル・ウーマン」とマリー・クレール・デュバルドの「フォーリング・イントゥ・ユー」のカヴァーがそれぞれ収録されている。

イフ・ザッツ・ホワット・イット・テイクス」、「アイ・ドント・ノウ」、「フライ」はそれぞれフランス語アルバム「フレンチ・アルバム」の収録曲で、歌詞を英語に編曲したものである。

プロモーション 編集

その後ディオンは1996年アトランタオリンピック開会式で10万人以上のスタジアムの観衆と、世界中の35億人のテレビ視聴者の前で「パワー・オブ・ザ・ドリーム」を歌い、彼女の世界の檜舞台での地位はさらに高まった。またその時セリーヌ・ディオンは、カナダ人選手を応援するため臨時にカナダチームに寄付した。アジアとオーストラリアのいくつかのFALLING INTO YOUの限定版にこの歌のライヴ音源が収録されている。スタジオ音源はベストアルバム「ザ・スペシャル・ベスト」に収録されている。

そしてディオンはこのアルバムをサポートアルバムにライブツアー「FALLING INTO YOU ツアー」を行った 。

シングル 編集

1995年、日本での1位獲得シングル「トゥ・ラヴ・ユー・モア」が発売され[2]、100万枚以上を売り上げた[3]。その結果セリーヌ・ディオンは、日本のオリコンシングルチャートにおいて洋楽アーティストとして12年ぶりに首位を獲得したアーティストとなった。[4]。1996年には、アメリカ1位獲得シングル「ビコーズ・ユー・ラヴド・ミー」が発売される。その他、このアルバムからのヒットシングルとしては「イッツ・オール・カミング・バック・トゥ・ミー・ナウ」や「オール・バイ・マイセルフ」があり、どちらともビルボードホット100においてトップ5を記録している[5]。また、北米とアジア以外ではタイトルトラックがビコーズ・ユー・ラヴド・ミー以後このアルバムからの最初のシングルとして発売されている。他にもこのアルバムからは4つのシングルが発売された。

収録曲 編集

#タイトル作詞・作曲プロデュース時間
1.イッツ・オール・カミング・バック・トゥ・ミー・ナウジム・スタインマンジム・スタインマン、スティーヴン・リンコフロイ・ビタン
2.ビコーズ・ユー・ラヴド・ミーダイアン・ウォーレンデイヴィッド・フォスター
3.フォーリング・イントゥ・ユービリー・スタインバーグリック・ノウェルズマリー・クレール・デュバルドスタインバーグ、ノウェルズ
4.メイク・ユー・ハッピーアンディ・マーベルリック・ウエイク
5.「セデュセス・ミー」ダン・ヒル、ジョン・シェアードヒル、ジョーンズ、リック・ハーン
6.オール・バイ・マイセルフエリック・カルメンセルゲイ・ラフマニノフフォスター、ジョン・フィールズ
7.「デクラレーション・オブ・ラヴ」マイケル・ジェイ、クロード・ゴーデットウエイク
8.ドリーミン’オブ・ユーアルド・ノヴァ、ピーター・バーボーノヴァ
9.「アイ・ラヴ・ユー」ノヴァウンベルト・ガティーカジャン=ジャック・ゴールドマン
10.イフ・ザッツ・ホワット・イット・テイクスフィル・ガルドストン、ゴールドマンガティーカ、ゴールドマン
11.アイ・ドント・ノウガルドストン、ゴールドマン、J・カプラースタインマン、リンコフ
12.リヴァー・ディープ、マウンテン・ハイフィル・スペクタージェフ・バリーエリー・グリニッチスタインマン
13.コール・ザ・マンアンディ・ヒルピート・シンフィールドスタインマン、リンコフ、ボヴァ
14.「フライ」ガルドストン、ゴールドマンガティーカ、ゴールドマン
日本版ボーナストラック
#タイトル作詞・作曲時間
15.「ユア・ライト」ノヴァ
16.トゥ・ラヴ・ユー・モアデイヴィッド・フォスター、ジュニア・マイルズ
アジア版ボーナストラック
#タイトル作詞・作曲時間
15.(ユー・メイク・ミー・フィール・ライク)ア・ナチュラル・ウーマンジェリー・ウェクスラージェリー・ゴフィンキャロル・キング
16.「トゥ・ラヴ・ユー・モア」フォスター、マイルズ
ヨーロッパ/オーストラリア版ボーナストラック
#タイトル作詞・作曲時間
8.「(ユー・メイク・ミー・フィール・ライク)ア・ナチュラル・ウーマン」ウェクスラー、ゴフィン、キング
14.「ユア・ライト」ノヴァ
カナダ版ボーナストラック
#タイトル作詞・作曲時間
15.「ユア・ライト」ノヴァ
スペイン/南米版ボーナストラック
#タイトル作詞・作曲時間
15.「(ユー・メイク・ミー・フィール・ライク)ア・ナチュラル・ウーマン」ウェクスラー、ゴフィン、キング
16.Sola Otra Vezカルメン、ラフマニノフ、マニー・ベニート
アジア限定版ボーナスCD
#タイトル作詞・作曲時間
1.パワー・オブ・ザ・ドリームフォスター、ケネス・エドモンズリンダ・トンプソン
2.「ユア・ライト」ノヴァ
3.「イッツ・オール・カミング・バック・トゥ・ミー・ナウ」(クラシック・パラダイス・ミックス)スタインマン
4.パワー・オブ・ラヴ(ライヴ)キャンディー・デルージュ、グンター・メンデ、メアリー・スーザン・アップルゲート、ジェニファー・ラッシュ
5.「リヴァー・ディープ、マウンテン・ハイ」(ライヴ)スペクター、バリー、グリニッチ
初回オーストラリア限定版ボーナスCD
#タイトル作詞・作曲時間
1.「ビコーズ・ユー・ラヴド・ミー」ウォーレン
2.「アイ・ドント・ノウ」ガルドストン、ゴールドマン
3.愛をふたたびゴールドマン
4.バレーゴールドマン
5.「パワー・オブ・ザ・ドリーム」フォスター、エドモンズ、トンプソン
オーストラリア限定版ボーナスCD
#タイトル作詞・作曲時間
1.「ベイビー・ダウン」(ライヴ)アーニー・ロマン、デサルボ
2.ラヴ・キャン・ムーヴ・マウンテンズ(ライヴ)ウォーレン
3.イフ・ユー・アスクト・ミー・トゥ(ライヴ)ウォーレン
4.オンリー・ワン・ロード(ライヴ)ピーター・ジッゾ
5.シンク・トワイス(ライヴ)ヒル、シンフィールド
6.「パワー・オブ・ラヴ」(ライヴ)デルージュ、メンデ、スーザン・アップルゲート、ラッシュ

発売日 編集

地域 日付 レーベル 規格 品番
オーストラリア 1996年3月8日 ソニー・ミュージックエピック550 CD 4837922
ヨーロッパ 1996年3月11日 ソニー・ミュージック、コロムビア
アメリカ 1996年3月12日 エピック、550 67541
カナダ ソニー・ミュージック、コロムビア
日本 1996年3月14日 ソニー・ミュージック・ジャパン、エピック、550 ESCA-6410
オーストラリア 1997年1月20日 ソニー・ミュージック、エピック、550 2枚組CD 6629669
韓国 ソニー・ミュージック、コロムビア CP2K-1784
ヨーロッパ 2009年10月2日 88697593672

参考文献 編集

  1. ^ everyhit.co.uk”. Global All-Time Top 20 Albums. 2007年4月2日閲覧。
  2. ^ セリーヌ・ディオンwithクライズラー&カンパニーのシングル売り上げランキング”. オリコン. 2010年8月27日閲覧。
  3. ^ 年度別ミリオンセラー一覧 1995年”. 日本レコード協会. 2010年3月26日閲覧。
  4. ^ Dion, Céline page 269”. Who's Who of Canadian Women 1999–2000. University of Toronto Press (2010年9月1日). 2010年9月1日閲覧。
  5. ^ Celine Dion > Chart History > Billboard Hot 100”. Billboard. Nielsen Business Media, Inc. (2010年9月29日). 2010年9月29日閲覧。