GNU Aspell は、Ispell の後継として開発されたフリーソフトウェアスペルチェッカGNUプロジェクトによる標準スペルチェッカである。他のUNIXオペレーティングシステムMicrosoft Windows にも移植されている。プログラム本体は GNU Lesser General Public License (GNU LGPL) でライセンスされており、関連文書は GNU Free Documentation License (GNU FDL) でライセンスされている。約70の言語の辞書が用意されている。主メンテナーは Kevin Atkinson。

GNU Aspell
開発元 GNU Aspell の開発者
最新版
リポジトリ ウィキデータを編集
プラットフォーム クロスプラットフォーム
種別 スペルチェッカ
ライセンス LGPL
公式サイト aspell.net
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GNU Aspell登場後にHunspellが登場し、新規のオープンソース・ソフトウェア開発においてはHunspellを組み込む事が主流になったため、GNU Aspellの存在感は薄くなって来ている。

Ispell との比較 編集

Ispell と比較すると、Aspell では UTF-8 で書かれた文書のチェックにも特別な辞書が不要である。また、Aspell はその時のロケールに最適な設定で動作する。他にも、同時に複数の辞書を利用可能で、複数の Aspell プロセスが同時に個人辞書を利用できるようになっている。しかし、Ispell がUNIXの一般的なファイルを扱うコマンドのように動作する(すなわち、ispell スペル誤りのあるテキストファイル名)のに対して、Aspell では別のコマンド行オプションを必要とし、'--help' オプションの内容が高度すぎて一般利用者には理解が困難である。Aspell には、例として次のような使い方がある。

  • 対話的にテキストファイルのスペルをチェックする:
aspell check ファイル名 
  • 単語(と 改行 または Control-D)を書くと、同音の単語を表示する:
aspell soundslike

他のアプリケーションとの連携 編集

Opera[1]PidginAbiWord、TEA text editor、LyXgedit などで Aspell をスペルチェッカとして利用している。 また、C言語で記述したアプリケーションからは呼び出すことが出来る。それ以外の対応言語としては、Perl, Ruby, PHPに対応している。Perlの場合、Text::Aspellを用い、Rubyの場合、Raspellを用い、PHPの場合Pspellインターフェースを用いる。

関連項目 編集

脚注 編集

  1. ^ Spell-checking With Opera”. 2006年2月6日閲覧。

外部リンク 編集