HPE IntegrityサーバーHP Integrityサーバー)は、ヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)(旧ヒューレット・パッカード(HP))社の基幹業務向けサーバーで、EPICアーキテクチャーを採用した64ビット(IA-64)のインテル Itanium プロセッサーを搭載する製品である。PA-RISC プロセッサー搭載のHP 9000サーバー、旧DEC社のAlpha プロセッサー搭載のHP AlphaServer、旧タンデムコンピューターズ社のMIPS プロセッサー搭載のNonStopサーバーの後継機にあたる。通常は、HP NonStop OSが稼働する旧NonStopサーバーのラインアップを「HP Integrity NonStop サーバー」と限定し、それを除くラインアップを指す。

名称 編集

2003年7月に「HP Integrity(インテグリティ)サーバー」と命名。製品名の由来は、1990年代に活躍した旧タンデム社の製品から流用している。

特徴 編集

基幹業務向けシステムのサーバーとして、信頼性、拡張性、長期利用を前提として設計されている。2010年からのラインアップは、ラックマウント型rxシリーズブレード型BLシリーズ、専用ブレード型のSuperdome 2と揃えている。稼働するOSは、エンタープライズUNIXHP-UXOpenVMSLinuxWindows Serverの4種類。

日本国内においては、HP 9000 サーバーから引き続き、NEC/日立/沖電気などの企業と協業を行っており、通信業および金融業を中心に基幹系オープンシステムの多くの実績を持つ。

歴史 編集

2003年以前に関しては、HP 9000サーバーを参照のこと。

  • 2003年
    • Itanium 2プロセッサ(Madison)搭載のrx2600、rx5670、Superdomeを発表(7月)。
    • rx4640、rx7620、rx8620を発表(11月)。
  • 2004年
    • 1Uのrx1600を発表(2月)。
    • HP mx2デュアルプロセッサモジュール搭載のrx7620、rx8620、Superdomeを発表(5月)。
    • Itanium 2プロセッサ(Madison9M)搭載のrx1620、rx2620、rx4640、rx7620、rx8620、Superdomeを発表(11月)。
  • 2005年
  • 2006年
    • HP sx2000チップセット搭載のrx7640、rx8640、Superdomeを発表(4月)。
    • デュアルコアItanium 2プロセッサ 9000番台(Montecito)搭載のrx2620、rx3600、rx4640、rx6600、rx7640、rx8640、Superdomeを発表(9月)。
  • 2007年
    • デュアルコアItanium 2プロセッサ 9000番台(Montecito)搭載のrx2660を発表(1月)。
    • ブレードサーバのBL860cを発表(3月)。
    • デュアルコアItanium 2プロセッサ 9100番台(Montvale)搭載のBL860c、rx2660、rx3600、rx6600、rx7640、rx8640、Superdomeを発表(11月)。
  • 2008年
    • ブレードサーバのBL870cを発表(2月)。
  • 2010年
    • アーキテクチャを大幅に刷新したモデルとして、クアッドコアItaniumプロセッサー9300番台(Tukwila)搭載のBL860c i2、BL870c i2、BL890c i2、rx2800 i2、Superdome2を発表(4月)。
  • 2012年
    • Itaniumプロセッサー9500 製品ファミリー(Poulson)搭載のCell Blade900s i4 (Superdome2用)、BL890c i4、BL870c i4、BL860c i4、rx2800 i4 を発表(11月)。[1]
  • 2017年
    • Itaniumプロセッサー9700 シリーズ(Kittson)搭載のBL890c i6、BL870c i6、BL860c i6、rx2800 i6 を発表(5月)。[2]

脚注 編集

  1. ^ 最新インテル Itanium プロセッサー9500 製品ファミリー搭載「HP Integrity サーバー」新ラインアップを発表
  2. ^ HPE Advances the HP-UX Platform with New Integrity i6 Servers

関連項目 編集

外部リンク 編集