Keaは、Internet Systems Consortiumによって開発されたオープンソースのDHCPサーバーである。Internet Systems Consortiumは、DHCPd英語版としても知られるISC DHCPも開発している。KeaとISC DHCPはともに、Internet Engineering Task Force(IETF)が作成した一連の標準であるDynamic Host Configuration Protocol(DHCP)を実装している。Keaソフトウェアは、GitHub[2]、さまざまなISCサイト、多数のオペレーティングシステムパッケージを通じて、ソースコードとパッケージが配布されている[3][4][5][6][7]。Keaは、 Mozilla Public License 2.0でライセンスされている[8]

ISC Kea
作者 Tomek Mrugalski and Marcin Siodelski
開発元 Internet Systems Consortium
初版 2014年 (10年前) (2014)
最新版
1.8.2[1] / 2020年12月16日 (3年前) (2020-12-16)
リポジトリ gitlab.isc.org/isc-projects/kea
プログラミング
言語
C++
対応OS BSD, Linux, macOS
種別 DHCP server
ライセンス MPL 2.0
公式サイト www.isc.org/kea
テンプレートを表示

Keaディストリビューションには、DHCPv4サーバー、DHCPv6サーバー、およびダイナミックDNS(DDNS)サーバーが含まれている。重要な機能としては、IPv6 prefix delegationのサポート、ホスト予約(オプションで別のバックエンドデータベースに格納される場合がある)、PXEブート、クライアント分類、共有ネットワーク、および高可用性(フェイルオーバーペア)などがある。Keaは、ローカルのmemfile、PostgreSQLMySQL[9][10]、Cassandraデータベースにleaseの情報を保存できる。Keaには、「hooks」を使用することで、オプションの拡張機能を作成するためのAPIがサポートされている[11]

Keaには、Keaサーバー上で実行中のエージェントと統合したStorkと呼ばれる管理用のグラフィカルアプリケーション、Prometheus時系列データストアのためのexporter、データ可視化のためのGrafanaテンプレート、Storkウェブダッシュボードなどがある。Keaと同様に、StorkもMPL 2.0ライセンスでライセンスされている。Storkのダッシュボードは、複数のKeaサーバーを管理するためのシンプルなグラフィック表示を提供している。現在の機能には、サーバーステータス、プール使用率、高可用性ステータス、ホスト予約、および1秒あたりのリースなどがある。Grafanaとの統合により、DHCPメッセージの詳細な統計情報も提供される。Storkは非常に新しいプロジェクトであり、毎月のリリースで機能が追加されている。

出典 編集

  1. ^ https://lists.isc.org/pipermail/kea-announce/2020-December/000064.html
  2. ^ Kea project page on Github”. github.com. GitHub Inc. 2016年11月4日閲覧。
  3. ^ Fedora Project git”. fedoraproject.org. Fedora Project. 2016年11月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年11月4日閲覧。
  4. ^ FreshPorts”. freshports.org. 2016年11月4日閲覧。
  5. ^ Ubuntu packages”. ubuntu.com. Canonical, LTD. 2016年11月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年11月4日閲覧。
  6. ^ Debian Packages”. debian.org. SPI, Inc.. 2016年11月4日閲覧。
  7. ^ Arch Linux Packages”. archlinux.org. Judd Vinet and Aaron Griffin. 2017年8月8日閲覧。
  8. ^ https://www.isc.org/blogs/kea-license-2-0/
  9. ^ DHCP Infrastructure Evolution at Facebook and the Importance of Designing Stateless Services”. SREcon15 Europe. USENIX. 2016年11月4日閲覧。
  10. ^ Using ISC Kea DHCP in our data centers”. f code. Facebook. 2016年11月4日閲覧。
  11. ^ Kea Development”. Internet Systems Consortium, Inc. 2016年11月4日閲覧。

外部リンク 編集