M1942 45mm対戦車砲(M-42)ロシア語: 45-мм противотанковая пушка образца 1942 года (М-42))とは、第二次世界大戦中にソビエト連邦が開発した対戦車砲である。GRAUコードは52-П-243С

M-42 45mm対戦車砲

概要 編集

大祖国戦争序盤において、これまでの53-K 45mm対戦車砲ドイツ国防軍III号戦車IV号戦車にかろうじて対抗可能であったという状況から、赤軍は1942年に改良型の45mm対戦車砲であるM-42対戦車砲を開発した。

基本構造はこれまでの53-K対戦車砲と同一であるが、初速(760m/sから870m/sへ)向上のために装薬を増量し砲身が延長され、重量増加を抑えるために防盾が薄くなっている。大量生産のための簡素化も行われている。1943年には部隊配備が開始されたが、ドイツ軍の新型戦車であるパンター中戦車ティーガー重戦車の正面装甲を撃ち抜くことはできなかったため、待ち伏せでIV号戦車やパンターの側面を狙うようになり、榴弾や散弾を発射しての対人戦闘に従事することも多かった。

終戦後の1945年中ごろには生産が終了した。

スペック 編集

  • 口径:45mm
  • 全長:4.885m
  • 全高:1.3m
  • 全幅:m
  • 重量:625kg(射撃時)/1,250kg(牽引時)
  • 砲身長:3.087m(68.6口径)
  • 仰俯角:-8°~+25°
  • 左右旋回角:60°
  • 運用要員:6名
  • 発射速度:15~20発/分(最大)
  • 射程:4,550m(標準榴弾)
  • 貫通力(距離500mで垂直に着弾)
    • AP:61mm
  • 生産期間:1942年~1945年
  • 生産総数:10,843門

関連項目 編集